東京都には多くの都立高校がありますが、その中でも卓球部で特に活躍している学校が複数存在します。大田桜台高校、三田高校、上水高校、日野台高校の卓球部は、それぞれ独自の特色と実績を持ち、都大会や関東大会で素晴らしい成績を収めています。これらの高校は強豪私立に負けない練習環境と指導体制を整え、都立高校卓球界を牽引しています。各校の特徴と実績を見ていきましょう。
都立高校の卓球部が参加する各種トーナメント
東京都内の高校卓球部が参加する大会は多岐にわたりますが、関東大会や全国につながる大会ですと、主に以下の大会が挙げられます。
- 東京都高等学校春季卓球大会(兼 関東高等学校卓球大会東京都予選)
- 東京都総合体育大会 兼 全国総合体育大会予選会(いわゆるインターハイ)
- 国民スポーツ大会(少年の部)
- 全日本本卓球選手権(ジュニアの部)
- 東京都高等学校新人卓球大会(兼 関東高等学校新人卓球大会 /関東高等学校選抜卓球大会/全国高校選抜大会予選会)
これらに加え、参加校が限定されていたり、地域ごとの大会では下記の大会もあるようです。
- 東京都高等学校地区別卓球大会(23区)/多摩地区高等学校卓球大会
- 東京都国公立高等学校卓球大会
卓球競技は試合において、シングルス、ダブルス、団体戦が行われますが、学校全体の競技力を正確に評価するため、下記の大会の団体戦の成績を調査しました。調査対象は、2021年から2024年(2025年2月時点)の以下4大会(男子は4大会)における結果です。
- 東京都高等学校春季卓球大会
- 東京都総合体育大会
- 東京都高等学校新人卓球大会
- 東京都高等学校地区別卓球大会(男子のみ)
- 東京都国公立高等学校卓球大会
各大会の形式や規模がおおよそ一致している1.2.3の大会に比べ、東京の国公立高校しか参加しない5.の大会と都総体ベスト4は参加できないため競技レベルが少し落ちる4.の大会において、順位に対するポイントを制定しました。
<1.2.3.の大会>
- 【男子】優勝、準優勝:30点、ベスト4:20点、ベスト8:15点、ベスト16:10点、ベスト32:5点
- 【女子】<Aクラス>優勝、準優勝:30点、ベスト4:20点、ベスト8:15点、ベスト16:10点、<Bクラス>ブロックごとに、優勝:8点、準優勝:6点、ベスト4:4点、ベスト8:2点
<4.5.の大会>
- (23区)ブロックごとに、優勝:15点、準優勝:10点、ベスト4:5点、(多摩地区)優勝・準優勝:15点、ベスト4:10点、ベスト8:5点
- (国公立大会)優勝:15点、準優勝:10点、ベスト4:5点
※地区大会において、23区は東西南北4ブロックごとでおおよそ60チームずつのトーナメントを行うのに対し、多摩地区は120チーム前後で1トーナメントとなっています。母数調整のため、多摩地区は疑似的に2ブロックに分けて配点しました。
近年、都立高校卓球界では大田桜台高校が男女ともにトップレベルの成績を収めていますが、男女両部門で同様に高い競技力を持つ学校は限られています。そのため、より正確な実力評価のために男女別の競技力ランキングを作成しました。
都立高校の卓球部は運営方針も多様性に富んでいます。競技成績を最優先する学校がある一方で、大会を選手の成長機会と捉え、育成に重点を置く学校も少なくありません。こうした方針の違いを踏まえつつ、過去4年間の主要大会における成績を客観的に点数化し、ランキング形式でまとめました。これにより、各校の現在の競技レベルを公平かつ透明性のある形で比較評価することが可能になりました。
都立高校強豪卓球部 TOP10【男子】
- 1位 大田桜台高校(大田区):270pt
- 2位 三田高校(港区):195pt ※三田高校の紹介記事はこちら
- 3位 日野台高校(日野市):135pt ※日野台高校の紹介記事はこちら
- 4位 上水高校(武蔵村山市):100pt
- 5位 拝島高校(昭島市):90pt
- 5位 立川高校(立川市):90pt ※立川高校の紹介記事はこちら
- 7位 新宿高校(新宿区):60pt ※新宿高校の紹介記事はこちら
- 8位 城東高校(江東区):45pt ※城東高校の紹介記事はこちら
- 9位 府中西高校(府中市):40pt
- 10位 小松川高校(江戸川区):30pt ※小松川高校の紹介記事はこちら
東京都立高校の卓球界において、男子チームは都内の主要大会で目覚ましい活躍を見せています。大田桜台高校は4年連続で東京都高校春季大会と総体でAクラスベスト8以上の成績を維持し、国公立大会では3年連続優勝という圧倒的な強さを誇ります。三田高校は2023年度に関東大会出場を果たし、2024年度には国公立大会で優勝するまでに急成長しました。上水高校はAクラスでの安定した成績と緻密な練習体制、日野台高校は外部指導員を活用した指導と東京都ベスト16の常連として、それぞれが独自の強みを持っています。
各校の運営スタンスも多様で、大田桜台高校は特別推薦制度を活用した戦略的な選手育成、三田高校はOBコーチによる技術指導の充実、上水高校は限られた時間での効率的な練習と部員同士の教え合い、日野台高校は「己の限界に挑戦」を掲げた切磋琢磨の精神を重視しています。いずれの学校も学業と部活動の両立を基本方針としながら、卓球を通じた人間形成にも力を入れています。
もちろん、東京都の卓球界では私立の強豪校が上位を占めています。全国大会常連で圧倒的な強さを誇る実践学園を筆頭に、都大会ベスト4常連の足立学園、安田学園、東海大菅生などが首都圏でもトップクラスの実力を持っています。また、明大中野、早稲田実業、日大豊山などの大学附属校もベスト8に名を連ねることが多く、八王子実践や東京成徳などのスポーツ強豪校も卓球部で高い実績を残しています。特筆すべきは、サッカーやバスケットボールでは見られない傾向として、開成、桐朋、城北、錦城など大学進学実績の高い進学校も卓球では強豪として知られていることです。
このような私立強豪校が上位を占める競争の激しい環境の中でも、卓球に打ち込みたい中学生にとって、都立高校も魅力的な選択肢となっています。都立高校ならではの学費の安さに加え、充実した練習環境と熱心な指導体制も整備されています。大田桜台高校のように特別推薦制度を設けている高校もありますが、多くの学校では中学生の部活体験を随時受け付けており、自分に合った環境を探すことができます。
これらの都立高校は限られた環境で工夫を重ねながら着実に力をつけ、インターハイや関東大会出場という高みを目指して日々奮闘を続けています。過去4年間の主要大会の成績を点数化したランキングでも、これらの学校は都立高校の中で上位に位置しており、都立高校卓球男子の層の厚さと競技レベルの高さを証明しています。本気で卓球と向き合いたい生徒たちの挑戦を、各校は熱心にサポートしています。
都立高校強豪男子卓球部 TOP3を詳しく紹介
【No.1】大田桜台高校(大田区)
2024年度 | 2023年度 | 2022年度 | 2021年度 | |
---|---|---|---|---|
東京都高校春季卓球大会 (関東高校卓球大会東京都予選) | ベスト8 | ベスト8 | ベスト8 (5位入賞で関東大会出場) | ベスト8 (5位入賞で関東大会出場) |
東京都高校総体 (全国高校総体東京都予選) | ベスト8 | ベスト8 | ベスト8 | ベスト8 |
東京都高等学校新人卓球大会 | ベスト16 | ベスト8 | ベスト8 | ベスト16 |
東京都高校地区別卓球大会/多摩地区高校卓球大会 | ブロック優勝 | ブロック優勝 | ブロック優勝 | (データなし) |
東京都国公立高等学校卓球大会 | 準優勝 | 優勝 | 優勝 | 優勝 |
大田桜台高校の卓球部は平成21年の開校と同時に1期生男子3名で創設されました。以来着実に発展し、現在では都立高校の枠に収まらず、私立も含めて都内有数の強豪チームへと成長しています。
卓球部は週5日活動を基本とし、A班B班のローテーションにより平日1日の休養日を設けています。年間目標は「学校を代表する部活動として学業と部活動を両立すること」と「男女とも関東大会・全国大会出場」および「東京都国公立卓球大会優勝」です。また「主体的に取り組む選手の育成と組織作り」を重視しています。
初代校長の支援により2期生から「文化・スポーツ等特別推薦(卓球)」制度が始まり、活動基盤が確立しました。創部3年目には初の東京都ベスト16入りを果たし、創部7年目には男子が初のベスト8入りを達成。
男子部は平成27年のインターハイ予選で都立の強豪・片倉を3-1で破り、初の東京都ベスト8入りを果たして以来、東京都上位校としての地位を確立しました。平成29年には東京都国公立卓球大会で男女団体同時優勝を達成し、「都立最強」の称号を獲得。平成30年にも東京都国公立大会で2年連続の男女団体同時優勝を達成しています。
男子部は直近4年間(2021年度~2024年度)、東京都高校春季卓球大会と東京都高校総体で安定してベスト8の成績を維持しています。特に2021年度と2022年度は5位入賞を果たし、関東大会への出場権を獲得しました。
また東京都高等学校新人卓球大会では2021年度と2024年度にベスト16、2022年度と2023年度にはベスト8の成績を収めています。東京都高校地区別卓球大会では2022年度から2024年度まで3年連続でブロック優勝を達成しました。
東京都国公立高等学校卓球大会では特に強さを発揮し、2021年度から2023年度まで3年連続で優勝、2024年度は準優勝と、都立高校の中では圧倒的な強さを見せています。
【No.2】三田高校(港区)
2024年度 | 2023年度 | 2022年度 | 2021年度 | |
---|---|---|---|---|
東京都高校春季卓球大会 (関東高校卓球大会東京都予選) | ベスト16 | ベスト8 (7位入賞で関東大会出場) | ベスト16 | ベスト32 |
東京都高校総体 (全国高校総体東京都予選) | ベスト16 | ベスト8 | ベスト16 | ベスト8 |
東京都高等学校新人卓球大会 | ベスト16 | ベスト8 | ベスト16 | ベスト8 |
東京都高校地区別卓球大会/多摩地区高校卓球大会 | ブロックベスト4 | ブロックベスト4 | ブロックベスト4 | (データなし) |
東京都国公立高等学校卓球大会 | 優勝 | 準優勝 | 準優勝 | ベスト4 |
東京都港区にある三田高校の卓球部は、男子部員11名とOBコーチ1名という体制で活動を行っています。活動日は木曜日を除く平日と土曜日の週5日となっており、部員たちは「部活動と学業の両立」「あいさつ、礼儀作法の習得」「協力し率先行動」「全員大会出場と技術向上」を年間目標に掲げて日々練習に励んでいます。
指導面では体罰や暴言のない健全な環境づくりを徹底し、顧問と部員間のコミュニケーションを重視した信頼関係構築に力を入れています。また、青山学院大学体育会卓球部出身の卒業生を外部指導員として迎え、専門的な技術指導も行っています。部の活動では、大きな声でのあいさつ、正しい言葉遣い、きびきびとした行動、5分前行動の徹底など、卓球技術だけでなく基本的な生活習慣や規範意識の育成も重視されています。
三田高校卓球部は近年着実に力をつけており、特に2023年度に大きく躍進しました。春季卓球大会兼関東高等学校卓球大会東京都予選では7位に入賞し、関東大会出場を果たすという快挙を達成しています。個人戦でも実績を積み重ねており、シングルスでは東京都16位、32位、64位(2021年〜2024年)、ダブルスでは東京都7位(2023年)という成績を残しています。
主要大会の成績を見ると、東京都高校春季卓球大会では2021年度ベスト32から2023年度ベスト8まで着実に成績を向上させました。東京都高校総体と新人卓球大会でも継続してベスト16からベスト8の成績を維持し、安定した強さを示しています。特に東京都国公立高等学校卓球大会では顕著な成長が見られ、2021年度ベスト4から始まり、2022年度と2023年度は準優勝、そして2024年度には悲願の優勝を果たしました。
三田高校卓球部では部活動体験も随時募集しており、入部希望者や見学希望者は「都立三田高校卓球部」のX(旧Twitter)アカウントを確認することで詳細情報を得ることができます。卓球に情熱を持ち、学業との両立を図りながら技術向上を目指す中学生にとって、三田高校卓球部は魅力的な選択肢となっています。

【No.3】日野台高校(日野市)
2024年度 | 2023年度 | 2022年度 | 2021年度 | |
---|---|---|---|---|
東京都高校春季卓球大会 (関東高校卓球大会東京都予選) | ベスト16 | ベスト16 | ベスト16 | ベスト16 |
東京都高校総体 (全国高校総体東京都予選) | ベスト16 | ベスト16 | ベスト16 | ベスト16 |
東京都高等学校新人卓球大会 | ベスト16 | ベスト32 | ベスト16 | ベスト16 |
東京都高校地区別卓球大会/多摩地区高校卓球大会 | ベスト4 | ベスト4 | ベスト16 | (データなし) |
東京都国公立高等学校卓球大会 | ベスト8 | ベスト32 | 不明 | 不明 |
日野台高校卓球部は、東京都内の高校卓球界で着実に力をつけている部活動です。活動日は火曜日から金曜日の平日4日間を基本とし、土日も大会参加や練習試合、練習などが頻繁に行われています。部員数は男女合わせて52名と多く、1年生男子17名、2年生男子14名、3年生男子7名という充実した男子部員構成となっています。
部の目標として男子は関東大会出場、女子は東京都ベスト8を掲げており、日々の練習に真剣に取り組んでいます。練習環境も整っており、空調完備の柔道場・剣道場に最大8台ずつ、合計16台の卓球台を設置して活動しています。特筆すべきは指導体制で、卓球経験豊富な外部指導員と顧問による充実した指導のもと、「己の限界に挑戦するために一人ひとりが持てる力を全て出し切り切磋琢磨する」をモットーに練習に励んでいます。
男子部の実績としては、令和4年度から令和6年度にかけて安定して東京都ベスト16の成績を残しています。具体的には、令和6年度の春季大会で男子学校対抗ベスト16、男子シングルスではベスト64に4名が進出。都総体でも学校対抗ベスト16、シングルスベスト64に3名、ダブルスベスト32に2組が入るなど、個人戦でも良い成績を収めています。
令和5年度の春季大会と都総体でも男子学校対抗は都ベスト16、個人戦では都ベスト64やベスト128に選手を送り込んでいます。令和4年度も同様に男子団体は春季大会、都総体、新人大会と一貫して都ベスト16と安定した成績を維持しています。
日野台高校卓球部は大会への積極的な参加や他校との練習試合を通じて実戦経験を積み、関東大会出場という目標に向けて着実に力をつけています。実力とやる気のある生徒を広く募集しており、卓球を通じて自己の限界に挑戦したい中学生にとって魅力的な選択肢となっています。

都立高校強豪卓球部 TOP10【女子】
- 1位 大田桜台高校(大田区):236pt
- 2位 上水高校(武蔵村山市):173pt
- 3位 日野台高校(日野市):167pt ※日野台高校の紹介記事はこちら
- 4位 小平西高校(小平市):101pt
- 5位 南平高校(日野市):99pt ※南平高校の紹介はこちら
- 6位 東高校(江東区):44pt
- 7位 文京高校(文京区):42pt ※文京高校の紹介記事はこちら
- 8位 竹早高校(文京区):34pt ※竹早高校の紹介記事はこちら
- 9位 日野高校(日野市):30pt
- 10位 片倉高校(八王子市):22pt
東京都の高校女子卓球界は、私立強豪校の圧倒的な強さが際立つ競技環境となっています。関東大会での優勝実績を持ち、全国大会でも上位入賞選手を輩出する武蔵野高校を筆頭に、早稲田実業、明大八王子、文大杉並といった名門校が都大会上位を独占する状況が続いています。特にインターハイ17年連続、選抜大会33年連続出場を誇り「日本一」を目標に掲げる武蔵野高校、2024年度春季大会でその武蔵野高校を破った早稲田実業の二強に加え、東海大菅生、東京成徳、品川エトワールなどの有力私立校が常に上位に名を連ねています。
こうした厳しい競争環境のなか、都立高校の女子卓球部も着実に力をつけてきました。大田桜台高校は創部9年目の平成29年に女子部が大躍進し、早稲田実業や東海大菅生を破って東京都ベスト4入りを果たしました。同年には関東大会にも出場し、国公立大会では男女団体同時優勝という快挙を成し遂げています。近年も東京都高校総体や国公立大会で安定した成績を維持し、大田桜台高校は都立女子卓球をリードする存在となっています。
日野台高校女子卓球部も2023年度に春季大会で都第6位に入賞し、関東大会出場を果たすなど着実な成長を見せています。上水高校も2021年度に国公立大会で準優勝、三田高校も2021年度にベスト4の成績を残すなど、各校がそれぞれの特色を活かして競技力向上に取り組んでいます。
有望な選手が私立強豪校に集中する中で、都立高校が全国の舞台に立つことは極めて困難な状況ではありますが、これらの学校は限られた環境のなかで工夫を凝らし、私立校に引けを取らない練習環境と指導体制の充実に努めています。学費の安さという都立高校ならではのメリットもあり、真剣に卓球と向き合いたい女子中学生にとって、都立の強豪校は魅力的な選択肢となっています。
各校は男子部同様、学業と部活動の両立を基本方針としながら、女子選手の育成と技術向上に力を入れています。過去4年間の主要大会の成績を点数化したランキングでも、これらの学校は都立高校女子の中で上位に位置し、今後もさらなる高みを目指して日々練習に励んでいます。
都立高校強豪女子卓球部 TOP3を詳しく紹介
【No.1】大田桜台高校(大田区)
2024年度 | 2023年度 | 2022年度 | 2021年度 | |
---|---|---|---|---|
東京都高校春季卓球大会 (関東高校卓球大会東京都予選) | Aクラス ベスト17 | Aクラス ベスト16 | Aクラス ベスト8 | Aクラス ベスト8 |
東京都高校総体 (全国高校総体東京都予選) | Aクラス ベスト16 | Aクラス ベスト8 | Aクラス ベスト8 | Aクラス ベスト4 |
東京都高等学校新人卓球大会 | ベスト16 | ベスト8 | ベスト16 | ベスト4 |
東京都国公立高等学校卓球大会 | 準優勝 | 優勝 | 優勝 | 優勝 |
大田桜台高校卓球部の女子部は、特に創部9年目の平成29年に大きく飛躍しました。インターハイ予選では早稲田実業や東海大菅生を破り、初の東京都ベスト4進出を達成。同年の東京都国公立卓球大会では大会史上初の男女団体同時優勝を果たしました。
平成29年の新人大会では1年生4名(9期生)の少数精鋭で出場し、ブロック決勝で東京成徳に3-2で勝利して悲願の関東大会出場権を獲得。関東大会では予選リーグ1勝2敗、女子II部19校中9位の成績を残しました。
近年の成績を見ると、2021年度は東京都高校総体でAクラスベスト4、新人戦でもベスト4と好成績。国公立大会では3年連続優勝を達成しました。2022年度以降も総体や新人戦では安定して上位進出を続け、Aクラスベスト8や16の成績を維持。国公立大会でも2022年度と2023年度は優勝を果たし、2024年度は準優勝と、「都立最強」の名に恥じない実力を示しています。
特別推薦制度も女子部の強化に貢献しており、週5日のA班B班ローテーションによる活動体制のもと、学業と部活動の両立を重視しながら、関東大会・全国大会出場を目指して日々練習に励んでいます。
【No.2】上水高校(武蔵村山市)
2024年度 | 2023年度 | 2022年度 | 2021年度 | |
---|---|---|---|---|
東京都高校春季卓球大会 (関東高校卓球大会東京都予選) | Aクラス ベスト17 | Aクラス ベスト8 (7位入賞で関東大会出場) | Aクラス ベスト16 | Aクラス ベスト8 |
東京都高校総体 (全国高校総体東京都予選) | Aクラス ベスト24 | Aクラス ベスト16 | Aクラス ベスト8 | Aクラス ベスト16 |
東京都高等学校新人卓球大会 | ベスト32 | ベスト32 | ベスト8 | ベスト8 |
東京都国公立高等学校卓球大会 | ベスト8 | ベスト4 | ベスト4 | 準優勝 |
東京都武蔵村山市に位置する上水高校の卓球部は、男女合わせて42名という充実した部員数を誇る都立高校の強豪チームです。令和6年度の部員構成は男子28名(1年次14名、2年次10名、3年次4名)、女子14名(1年次6名、2年次2名、3年次6名)となっており、多くの部員が中学時代から卓球経験を持っています。
上水高校卓球部は春の関東予選、インターハイ予選、夏の国公立大会、全日本ジュニア予選、秋の新人戦での上位進出を大きな目標に掲げています。限られた練習時間を最大限に活用するため、部員たちは切り替えをしっかりと行い、一球一球を大切にして練習に取り組んでいます。日々の練習では部員同士が互いに教え合う文化が根付いており、チーム全体の技術向上に貢献しています。
男女ともに毎年団体戦でシード権を獲得しており、男子はベスト32以上、女子はベスト8以上の成績を安定して残しています。令和5年度(2023年度)には春季大会において7位に入賞し、関東大会出場という大きな成果を挙げました。また、令和3年度(2021年度)には女子が団体戦で関東大会出場、男子ダブルスでは決勝大会(ベスト32以上)への進出も果たしています。
直近4年間の成績を見ると、東京都高校春季卓球大会では2021年度と2023年度にAクラスベスト8、東京都高校総体では2022年度にAクラスベスト8の成績を収めています。特に東京都国公立高等学校卓球大会では優秀な成績を残しており、2021年度に準優勝、2022年度と2023年度にベスト4、2024年度にベスト8と、都立高校の中でも上位の実力を示しています。
公式戦以外にも数多くのオープン戦に参加し、練習の成果を確認するとともに上位入賞を目指しています。上水高校卓球部は効率的な練習と部員同士の協力体制を大切にしながら、さらなる高みを目指して日々取り組んでいます。
【No.3】日野台高校(日野市)
2024年度 | 2023年度 | 2022年度 | 2021年度 | |
---|---|---|---|---|
東京都高校春季卓球大会 (関東高校卓球大会東京都予選) | Bクラス ブロック準優勝 | Aクラス ベスト8 (6位入賞で関東大会出場) | Aクラス ベスト16 | Aクラス ベスト8 |
東京都高校総体 (全国高校総体東京都予選) | Aクラス ベスト24 | Aクラス ベスト8 | Aクラス ベスト8 | Aクラス ベスト8 |
東京都高等学校新人卓球大会 | ベスト32 | ベスト32 | ベスト8 | ベスト16 |
東京都国公立高等学校卓球大会 | 優勝 | ベスト16 | 準優勝 | ベスト8 |
日野台高校女子卓球部は東京都日野市に位置し、1年生6名、2年生5名、3年生3名の計14名で活動しています。「東京都ベスト8以上、関東大会・IH出場」を目指し、火曜から金曜の平日と土日の大会・練習試合で日々鍛錬を重ねています。
練習は空調完備の柔道場・剣道場に最大16台の卓球台を設置した充実した環境で行われ、経験豊富な外部指導員と顧問による指導体制も整っています。「己の限界に挑戦するために一人ひとりが持てる力を全て出し切り切磋琢磨する」をモットーに取り組んでいます。
令和5年度(2023年度)には春季大会で都第6位に入賞し、念願の関東大会出場を果たしました。同年の都総体では学校対抗ベスト8、令和4年度新人大会では女子団体都Aクラス6位、ダブルスではBクラス優勝の成績を収めています。
東京都国公立高等学校卓球大会でも活躍が目立ち、2024年度には優勝、2022年度には準優勝と、都立高校の中でトップクラスの実力を示しています。最新の春季大会では女子学校対抗BクラスAブロック2位、都総体では女子ダブルスBクラスAブロック3位と健闘を続けています。
女子部は明確な目標と充実した指導体制の下、技術向上と共に協調性や主体性も大切にしながら、さらなる高みを目指して日々練習に励んでいます。実力とやる気のある中学生選手を広く募集しています。

都立高校卓球部の現在と未来 ー 伝統と挑戦の狭間で
東京都の高校卓球界において、都立高校の卓球部は独自の存在感を放っています。実践学園や武蔵野高校、早稲田実業といった私立強豪校が上位を占める厳しい環境の中で、都立高校の卓球部は限られたリソースを最大限に活用し、着実に競技力を高めてきました。
大田桜台高校、三田高校、上水高校、日野台高校をはじめとする都立の強豪校は、それぞれが独自の強みと指導哲学を持ちながら、都大会や関東大会で優れた成績を残しています。大田桜台高校の特別推薦制度を活用した選手育成、三田高校のOB指導員による技術指導、上水高校の効率的な練習と部員同士の教え合い、日野台高校の充実した施設と外部指導員の指導体制など、各校は独自の特色で卓球界に貢献しています。
これらの学校に共通するのは「学業と部活動の両立」を基本方針とし、卓球を通じた人間形成に力を入れていることです。競技力向上だけでなく、規律ある生活習慣の確立や協調性、責任感といった社会的スキルの育成も重視しています。
卓球に打ち込みたい中学生にとって、都立高校も魅力的な選択肢となっています。学費の安さに加え、充実した練習環境と熱心な指導体制が整っており、各校とも部活動体験や見学を随時受け付けています。
今後も都立高校の卓球部は、工夫を重ねながら着実に力をつけ、より高みを目指して挑戦を続けていくでしょう。本気で卓球と向き合いたい生徒たちの挑戦を、各校は熱心にサポートしています。
<データ参照元>
大会の結果は、以下の公式サイトのデータを参照・加工しポイントに換算しています。
・東京都高体連卓球男子専門部 https://tkdts.net/
・東京都高体連卓球女子専門部 http://tokyo-hs-girls-tt.org/
・東京都国公立高等学校卓球大会公式ブログ http://blog.livedoor.jp/tokyo_kokkoritsu/
また、卓球部の紹介は各高校のホームページを参考にまとめています。