【2026年度】都立高校の武道推薦(剣道・柔道・相撲・空手・なぎなた)実施校一覧|募集枠79人・前年応募倍率は種目によって大きく差

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都教育委員会から、2026年度(令和8年度)の「文化・スポーツ等特別推薦」を含む入学者選抜要項・同細目が公表されています。この記事では、武道系(剣道・柔道・相撲・空手・なぎなた)の特別推薦について、実施校と募集人数、昨年度の倍率データをまとめました。

<参考リンク>令和8年度東京都立高等学校入学者選抜実施要綱・同細目について

目次

都立高校の武道(剣道・柔道・相撲・空手・なぎなた)推薦はどんな入試?

「文化・スポーツ等特別推薦」は、スポーツ・文化活動など特定分野で優れた力を持つ生徒を評価して合否を決める制度です。
武道の場合は、

  • 段位や大会成績などの競技実績
  • 礼法・マナー・リーダーシップといった人間性
  • 高校入学後も3年間続ける意欲

などが総合的に見られます。

各校ごとに選抜基準があり、定員を満たしていても不合格になることがある点が、一般推薦や一般入試と大きく異なるところです。

  • 文化・スポーツ等特別推薦と同一校の一般推薦を併願することも可能
  • 不合格でも、一般入試で同校を再受験することはできる(推薦出願が有利になることはありません)
  • 応募資格は、一般推薦と同じく「中学校長の推薦を受けた者」

武道系推薦の実施概要(2026年度)

2026年度に文化・スポーツ等特別推薦で募集を行う武道系の枠は、次の通りです。

  • 剣道:計 56人(男女問わず:14校、男女指定人数:1校)
  • 柔道:計 15人(男女問わず:6校)※2025年度募集があった荒川工科は2026年度募集なし
  • 相撲4人(足立新田)
  • 空手3人(東村山西)
  • なぎなた1人(城東・女子)

合計すると、79人分の推薦枠が用意されています。
競技人口の多い剣道に枠が集まりつつ、柔道や相撲・空手・なぎなたにも、少人数ながら専門枠が設けられている形です。

武道推薦実施校の募集一覧(2026年度)

※以下の倍率はすべて2025年度実績(参考)です。

  • 応募倍率 = 応募人数 ÷ 募集人数
  • 合格倍率 = 応募人数 ÷ 合格人数
    • 定員割れの場合も、合格倍率は最低「1.00倍」として扱われます。

剣道の文化・スポーツ等特別推薦実施校一覧(2026年度)

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No.高校名市区町村性別2026年度2025年度
募集人数前年比 応募人数 応募倍率合格倍率
1篠崎高校江戸川区男女6人5人0.83倍1.00倍
2青梅総合高校青梅市男女6人5人0.83倍1.00倍
3多摩工科高校福生市男女5人7人1.40倍1.40倍
4葛西南高校江戸川区男女5人1人0.20倍1.00倍
5上水高校武蔵村山市男女4人7人1.75倍1.75倍
6向丘高校文京区男女4人3人0.75倍1.50倍
7鷺宮高校中野区男女4人+1人4人1.33倍1.33倍
8深川高校(普通科)江東区男女3人1人0.33倍1.00倍
9晴海総合高校中央区男女3人9人3.00倍3.00倍
10高島高校板橋区男女3人2人0.67倍2.00倍
11光丘高校練馬区男子3人1人0.33倍1.00倍
12光丘高校練馬区女子3人0人0.00倍
13松が谷高校八王子市男女2人2人1.00倍1.00倍
14久留米西高校東久留米市男女2人1人0.50倍
15墨田川高校墨田区男女2人0人0.00倍
16深川高校(外国語コース)江東区男女1人0人0.00倍

柔道の文化・スポーツ等特別推薦実施校一覧(2026年度)

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No.高校名市区町村性別2026年度 2025年度
募集人数前年比 応募人数 応募倍率 合格倍率
1墨田川高校墨田区男女3人0人3人1.00倍1.00倍
2杉並工科高校杉並区男女3人0人3人1.00倍1.00倍
3田無高校西東京市男女3人0人2人0.67倍1.00倍
4葛飾野高校葛飾区男女2人0人2人1.00倍1.00倍
5石神井高校練馬区男女2人0人2人1.00倍2.00倍
6豊島高校豊島区男女2人0人2人1.00倍1.00倍
7荒川工科高校荒川区男子のみ-2人0人0.00倍

相撲・空手・なぎなたの文化・スポーツ等特別推薦実施校一覧(2026年度)

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No.種別高校名市区町村性別2026年度 2025年度
募集人数前年比応募人数応募倍率合格倍率
1相撲足立新田高校足立区男女4人0人2人0.50倍1.00倍
2空手東村山西高校東村山市男女3人0人3人1.00倍1.00倍
3なぎなた城東高校江東区女子1人0人2人2.00倍2.00倍

昨年度(2025年度)応募倍率が高かった主な高校

武道系は全体として「極端な超激戦校」は多くないものの、一部の学校には応募が集中しています。2025年度実績で応募倍率が比較的高かった主な例は以下の通りです。

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種別高校名市区町村募集人数応募人数応募倍率合格倍率
剣道晴海総合高校中央区3人9人3.00倍3.00倍
なぎなた城東高校江東区1人2人2.00倍2.00倍
剣道上水高校武蔵村山市4人7人1.75倍1.75倍
剣道多摩工科高校福生市5人7人1.40倍1.40倍
剣道鷺宮高校中野区3人4人1.33倍1.33倍

いずれも、

  • 中学までの実績ある選手が集まりやすい
  • 高校側も「都大会ベスト8」「関東大会出場」など明確な数値目標を掲げている

といった特徴があり、実技検査のわずかな差が合否を左右するゾーンと考えておく必要があります。

昨年度(2025年度)応募倍率が低かった主な高校

一方で、定員割れ~1倍前後の高校も一定数あります。

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種別高校名市区町村募集人数応募人数応募倍率合格倍率
剣道葛西南高校江戸川区5人1人0.20倍1.00倍
剣道深川高校(普通科)江東区3人1人0.33倍1.00倍
剣道光丘高校(男子)練馬区3人1人0.33倍1.00倍
相撲足立新田高校足立区4人2人0.50倍1.00倍
剣道久留米西高校東久留米市2人1人0.50倍

こうした高校は、

  • 「まずは都立で武道を続けたい」層にとって現実的な選択肢になり得る
  • その分、入学後に自分たちでチームを強くしていく余地が大きい

といった面もあります。
倍率だけで「入りやすそう」「穴場」と判断せず、部の雰囲気・指導方針・進学実績も含めて総合的に検討したいところです。

武道推薦の選抜基準と今後3年間のチーム目標

1. 主な選抜基準の傾向

各校の基準例を整理すると、武道推薦でよく見られる条件は次のようなものです。

  • 競技実績・段位
    • 「剣道二段と同等の技能」「柔道初段」「都大会出場レベル」
    • 「都大会ベスト16」「ブロック大会上位」など、具体的な大会実績を求める高校も多数。
  • 継続性・所属歴
    • 「中学校3年間、部活動またはクラブチームに所属し活躍した者」
    • 「卒業まで3年間、剣道部/柔道部で活動する強い意志がある者」
  • 学業と生活態度
    • 「学業と部活動を両立できる者」
    • 「学校生活全般で他の生徒の模範となれる者」
    • 「礼儀・規律を守り、リーダーシップを発揮できる者」

競技力だけでなく、文武両道とリーダーシップを重視する記述が多いのが、武道系推薦の大きな特徴です。

2. チームが掲げる今後3年間の目標

各校の目標欄を見ると、多くの学校が次のような数値目標を掲げています。

  • 都大会ベスト16〜8、シード権獲得
    • 例:篠崎・松が谷・青梅総合・光丘など
  • 関東大会出場・連続出場
    • 例:向丘(剣道)、杉並工科・豊島・葛飾野・田無工科(柔道)、多摩工科・城東(なぎなた) など
  • 全国高校総体(インターハイ)・全国選抜大会出場
    • 例:城東(なぎなた)、深川・久留米西(剣道)、足立新田(相撲) など

「都大会で安定して勝ち抜き、関東・全国を視野に入れる」というのが、多くの部活に共通する方向性です。
推薦で入学した生徒には、部の目標達成に向けた主力メンバーとしての活躍が期待されていると考えておきましょう。

<参考リンク>令和8年度文化・スポーツ等特別推薦実施校の選抜方法等一覧

武道推薦の実技検査内容の傾向

剣道の実技検査

剣道の特別推薦では、基本動作から試合形式まで一通りの力をチェックする構成が中心です。

代表的な検査項目(複数校の実施例を整理):

  • 基本動作・素振り
    • 正面打ち・跳躍素振り、足さばき など
  • 切り返し
    • 面・小手・胴を用いた前後の切り返し
  • 基本打突・仕掛け技
    • 面、小手・面、小手・胴 などの基本打ち
  • 応じ技
    • 面に対する技・小手に対する技の応用
  • 互角稽古・試合形式
    • 地稽古・試合稽古・立ち合い など

単なる形のきれいさだけでなく、気迫・間合い・礼法まで総合的に見られると考えて準備しておきたいところです。

柔道の実技検査

柔道は、礼法と安全な受け身が大前提。そのうえで、技の基本動作と実戦に近い動きを確認する構成が多く見られます。

代表的な項目:

  • 礼法・受け身
  • 投げ技・固め技の基本動作
  • かかり練習・打ち込み練習
  • 約束練習・自由練習・乱取り

「派手な一本」よりも、基礎が身についているか・相手を大事にできるかが評価されやすい検査内容です。

相撲・空手・なぎなたの実技検査

  • 相撲(足立新田)
    • 四股(約30回)
    • 運び足 など、基本動作を中心にチェック。
  • 空手(東村山西)
    • 基礎体力テスト
    • 突き・蹴りの基本動作
    • 得意形を2つ
  • なぎなた(城東)
    • 上下振りなどの振り動作
    • 体さばき
    • 面・すね・小手・胴の基本打突
    • 左右面の連続打ち など

それぞれの競技で、基礎の正確さ+競技特有の型・打突が丁寧に見られると考えておきましょう。

<参考リンク>文化・スポーツ等特別推薦の実技検査の内容等一覧

「競技力+人間性」で選ばれるのが武道推薦

2026年度の都立高校武道推薦は、

  • 剣道:56人
  • 柔道:15人
  • 相撲・空手・なぎなた:計8人

と、合計79人分の募集枠が設けられています。

一方で、2025年度実績をみると、

  • 晴海総合(剣道)や城東(なぎなた)のように 2〜3倍の高倍率 となる区分
  • 葛西南(剣道)や足立新田(相撲)のように 定員割れに近い区分

など、競争の厳しさは学校によって大きく異なります

ただし、どの武道でも共通しているのは、

  • 段位・大会実績といった「競技力
  • 礼儀・規律・リーダーシップなどの「人間性
  • 高校3年間、部活動と学業を続ける「継続力

を総合的に評価する選抜である、という点です。

武道推薦を考えている受験生は、

  • 希望校の部活動見学・学校説明会で、
    実技検査内容やチームの目標を必ず確認する
  • 自分の実績・段位・性格が、
    その学校の「求める人物像」と合っているかを冷静に見極める
  • 一般入試も含めた 総合的な進路戦略 を早めに立てておく

といったポイントを意識して、志望校選びを進めていきましょう。

「自分の武道を、どの都立高校で一番伸ばせるか」という視点で、納得のいく選択ができると良いですね。

<参考リンク>
令和8年度東京都立高等学校入学者選抜実施要綱・同細目について
令和8年度文化・スポーツ等特別推薦実施校の選抜方法等一覧
文化・スポーツ等特別推薦の実技検査の内容等一覧

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