【2026年度】都立高校の硬式野球推薦(文化・スポーツ等特別推薦)実施校一覧|全58校・募集220人・前年応募倍率1.72倍

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東京都教育委員会は、「文化・スポーツ等特別推薦」を含む、2026年度(令和8年度)都立高校入学者選抜実施要項・同細目を発表しました。この記事では、硬式野球の推薦実施校や募集人数、前年度の倍率データを一覧化し、「どの高校でどのくらい競争があるのか」を分かりやすく解説します。

<参考リンク>令和8年度東京都立高等学校入学者選抜実施要綱・同細目について

目次

都立高校の野球推薦はどんな入試?今年度のポイントと見通し

「文化・スポーツ等特別推薦」は、各都立高校の個性化・特色化を進めるために、特定分野で優れた能力をもつ生徒を評価して選抜する制度です。硬式野球のように部活動の実績や技能を重視する推薦もこの枠に含まれます。

推薦を実施する高校では、それぞれに選抜基準が定められており、一定の基準を満たしていても不合格となる場合がある点が一般推薦と大きく異なります。また、文化・スポーツ等特別推薦と同時に同一校の一般推薦にも出願可能ですが、その際は両方の検査を受ける必要があります。応募資格は一般推薦と同様に「中学校長の推薦を受けた者」です。

万一、特別推薦で不合格となっても、同じ高校を学力検査に基づく一般入試で再受検することが可能です。ただし、推薦で出願していたことが有利に働くことはありません。

硬式野球|文化・スポーツ等特別推薦実施概要(2026年度)

項目内容
実施校数58校
募集人数220人(前年+7人)
願書受付期間2026年1月9日(金)~16日(金)
実技検査日2026年1月26日(月)・27日(火)
合格発表日2026年2月2日(月)
(参考)2025年度募集校・人数56校・213人
(参考)2025年度応募人数367人
(参考)2025年度応募倍率1.72倍

2026年度は、実施校が58校・募集人数220人と、前年から7人分の枠が広がりました。工科系・商業系・普通科を問わず、都内各地で硬式野球の特別推薦が用意されており、「野球を軸に都立を選びたい」受験生にとっては、選択肢がより多くなっている状況です。

一方で、実際の競争の厳しさは高校によって大きく異なります。この記事では、全校の一覧データに加え、前年の応募倍率が高かった高校・低かった高校・地域別の特徴を順に見ていきます。

硬式野球の文化・スポーツ等特別推薦実施校の募集一覧(2026年度)

2026年度は前年より7人増の220人募集。例年通り、工科系・普通科を問わず幅広い学校で実施されています。

※以下の倍率は2025年度実績(参考)です。
・応募倍率=応募人数÷募集人数
・合格倍率=応募人数÷合格人数(応募倍率が1倍を下回っていても、合格倍率は1.00倍になります)

スクロールできます
No.高校名所在地2026年度 (参考)2025年度
募集人数前年比応募人数応募倍率合格倍率
1総合工科高校世田谷区10人12人1.20倍1.20倍
2府中工科高校府中市7人14人2.00倍2.00倍
3足立新田高校足立区8人+2人13人2.17倍2.17倍
4片倉高校(普通科)八王子市6人11人1.83倍1.83倍
5富士森高校八王子市6人8人1.33倍1.33倍
6千歳丘高校世田谷区6人7人1.17倍1.17倍
7日野高校日野市6人3人0.50倍1.00倍
8篠崎高校江戸川区5人9人1.80倍1.80倍
9墨田工科高校江東区5人7人1.40倍1.40倍
10淵江高校足立区5人6人1.20倍1.20倍
11多摩工科高校福生市5人6人1.20倍1.20倍
12田無工科高校西東京市5人5人1.00倍1.00倍
13第四商業高校練馬区5人1人0.20倍1.00倍
14葛飾野高校葛飾区4人15人3.75倍3.75倍
15保谷高校西東京市4人13人3.25倍3.25倍
16八王子北高校八王子市4人12人3.00倍3.00倍
17羽村高校羽村市4人3人0.75倍3.00倍
18江戸川高校江戸川区4人11人2.75倍2.75倍
19府中東高校府中市4人10人2.50倍2.50倍
20鷺宮高校中野区4人+1人7人2.33倍2.33倍
21杉並高校杉並区4人9人2.25倍2.25倍
22板橋高校板橋区4人8人2.00倍2.00倍
23小岩高校江戸川区4人7人1.75倍1.75倍
24拝島高校昭島市4人6人1.50倍1.50倍
25紅葉川高校江戸川区4人4人1.00倍1.33倍
26小平西高校小平市4人4人1.00倍1.33倍
27福生高校福生市4人4人1.00倍1.33倍
28武蔵村山高校武蔵村山市4人4人1.00倍1.00倍
29雪谷高校大田区3人17人5.67倍5.67倍
30狛江高校狛江市3人12人4.00倍4.00倍
31大崎高校品川区3人10人3.33倍3.33倍
32東大和南高校東大和市3人9人3.00倍3.00倍
33文京高校豊島区3人9人3.00倍3.00倍
34広尾高校渋谷区3人8人2.67倍2.67倍
35府中西高校府中市3人8人2.67倍2.67倍
36上水高校武蔵村山市3人8人2.67倍2.67倍
37城東高校江東区3人7人2.33倍2.33倍
38武蔵丘高校中野区3人7人2.33倍2.33倍
39小川高校町田市3人6人2.00倍2.00倍
40東村山西高校東村山市3人6人2.00倍2.00倍
41足立西高校足立区3人4人1.33倍2.00倍
42田無高校西東京市3人5人1.67倍1.67倍
43久留米西高校東久留米市3人5人1.67倍1.67倍
44練馬高校練馬区3人3人1.00倍1.50倍
45目黒高校目黒区3人3人1.00倍1.00倍
46大森高校大田区3人2人0.67倍1.00倍
47杉並工科高校杉並区3人0人0.00倍
48高島高校板橋区3人0人0.00倍
49光丘高校練馬区3人0人0.00倍
50小平南高校小平市2人5人2.50倍2.50倍
51清瀬高校清瀬市2人5人2.50倍2.50倍
52桜町高校世田谷区2人2人1.00倍2.00倍
53東大和高校東大和市2人3人1.50倍1.50倍
54大山高校板橋区2人3人1.50倍1.50倍
55松が谷高校(普通科)八王子市2人1人0.50倍1.00倍
56荒川工科高校荒川区2人0人0.00倍
57豊多摩高校杉並区2人+2人
58永山高校多摩市2人+2人

上記の一覧を見ると、募集人数4〜6人の学校がボリュームゾーンで、3人募集の学校がそれに続きます。一方、応募倍率は高校によって大きく差があり、5倍を超える超激戦校から、応募者ゼロの学校まで幅広い状況です。

  • 「応募倍率」が高い学校ほど、推薦だけで合格するのは狭き門になります。
  • 「合格倍率」は、応募者1人あたり何人に1人が合格したかを表す数字で、全員合格の高校は1.00倍としてカウントされています。

推薦での合格を狙う場合は、倍率の高さだけでなく、練習環境や進学実績とのバランスも踏まえて志望校を検討することが大切です。

昨年度(2025年度)応募倍率が高かった主な高校

高校名所在地募集人数応募人数応募倍率合格倍率
雪谷高校大田区3人17人5.67倍5.67倍
狛江高校狛江市3人12人4.00倍4.00倍
葛飾野高校葛飾区4人15人3.75倍3.75倍
大崎高校品川区3人10人3.33倍3.33倍
保谷高校西東京市4人13人3.25倍3.25倍
八王子北高校八王子市4人12人3.00倍3.00倍
東大和南高校東大和市3人9人3.00倍3.00倍
文京高校豊島区3人9人3.00倍3.00倍

いずれも都立の中でも野球部の実績が高い、いわゆる「強豪校」ゾーンに入る高校です。特に雪谷・狛江・葛飾野・大崎あたりは、募集枠自体が2〜4人と少ないうえに応募が集中し、実技検査でのわずかな差が合否を分けるレベルの競争になっています。

別記事でまとめている「都立野球強豪TOP10」の中からも、城東・文京・狛江・東大和南・府中工科・小平南などが高倍率ゾーンとして顔を出しています。「野球の実績で都立を選びたい」受験生の多くが、これらの学校に集中していることがわかります。

昨年度(2025年度)応募倍率が低かった主な高校

高校名募集人数応募人数応募倍率合格倍率
第四商業高校5人1人0.20倍1.00倍
日野高校6人3人0.50倍1.00倍
松が谷高校2人1人0.50倍1.00倍
大森高校3人2人0.67倍1.00倍
羽村高校4人3人0.75倍1.00倍
荒川工科・杉並工科・光丘・高島など2〜3人0人0.00倍

これらの高校では、募集人数に対して応募が少なく、定員割れまたはそれに近い状態となっています。応募倍率だけを見ると「入りやすそう」に感じますが、

  • チームの実績よりも「まずは都立で野球を続けたい」というニーズが多い
  • 練習環境が地域事情に左右されやすい
  • 大会実績はこれから…というケースもある

といった背景があることも想定されます。とはいえ、推薦で確実に都立進学をしたい受験生にとっては“現実的な選択肢”となり得るゾーンです。学校の雰囲気や練習スタイルとの相性を、説明会や部活動見学でしっかり確認しておくと安心です。

都立高校野球推薦の地域別傾向

地域主な高校特徴
23区東部葛飾野・墨田工科・淵江など応募倍率が高く、実技選抜中心。
多摩地域西部八王子北・富士森・片倉など応募倍率2倍超が多く、強豪校が集中。
23区西部杉並・文京・広尾など中堅校を中心に安定した倍率。
工業系高校総合工科・府中工科など募集人数が多く、安定的な志願が続く。
  • 23区東部エリア(葛飾・江東・足立など)
    葛飾野・墨田工科・淵江といった学校は、地域のクラブチーム出身者も多く集まり、2〜3倍以上の応募倍率が当たり前という状況です。実技選抜中心で、「即戦力として試合で使えるか」がシビアに見られる傾向があります。
  • 多摩地域西部(八王子・昭島・武蔵村山など)
    八王子北・富士森・片倉など、強豪校がまとまって存在するエリア。中学生の段階から「この地域で野球を続けたい」というニーズが高く、推薦枠も常に高倍率になりがちです。
  • 23区西部(杉並・中野・豊島・渋谷など)
    杉並・文京・広尾・武蔵丘などでは、中堅〜上位の都立として学力面も重視される層が多く受験します。倍率は2〜3倍前後で安定しており、「勉強も野球も両立したい」タイプの受験生が集まるゾーンです。
  • 工業系高校(総合工科・府中工科など)
    募集人数が比較的多く、毎年安定した応募があります。
    将来の進路として工学系・専門学校進学・就職などを視野に入れつつ、しっかり野球も続けたい生徒にとっては、有力な選択肢となっています。

都立高校野球推薦の実技検査内容について

硬式野球の文化・スポーツ等特別推薦では、学力検査だけでなく実技検査が合否のカギになります。

各校の詳しい実技検査内容は、東京都教育委員会が公開する「文化・スポーツ等特別推薦 実技検査内容一覧(PDF)」に記載されています。

おおまかな評価のポイントは以下のようなものです。

  • 打撃・守備・走塁などの基礎技能
    ゴロ・フライ捕球、送球、バッティングなど、ポジションに応じた基本動作が丁寧に見られます。
  • 実戦形式での総合判断
    ノックやシートノック、シミュレーション形式のプレーなどを通じて、試合の中でどれだけ動けるかが評価されます。
  • チームワーク・マナー・態度
    あいさつ・返事・アップや片付けの様子など、野球部員としての姿勢や協調性も重要なチェックポイントです。

同じ「硬式野球推薦」でも、学校によって重視するポイントや検査の流れは少しずつ異なるため、志望校が固まってきたら、

  • 学校説明会
  • 部活動見学
  • 顧問の先生への質問

などを通じて、その学校ならではの選抜方針を事前に確認しておくと安心です。

2026年度は「高倍率校と実力校の二極化」が続く見込み

2026年度(令和8年度)の都立高校硬式野球推薦は、募集人数が前年より7人増の220人。制度上の大きな変更はありませんが、前年の応募傾向から見ると、

  • 雪谷・狛江・葛飾野・文京・東大和南など、実績ある強豪校では依然3〜5倍前後の高倍率
  • 一方で、応募者が定員に満たない高校も一定数存在

といった、人気の二極化構造が今年も続くと考えられます。

硬式野球の特別推薦は、「部活動で培った力を評価してもらえるチャンス」であると同時に、学力・人間性・協調性も問われる総合選抜です。検査内容には打撃・守備・走塁などの技能に加え、チームワークや態度、コミュニケーション力も評価対象に含まれます。

そのため、野球推薦を検討する受験生は、倍率の数字だけにとらわれず、

  • 学校の指導体制や練習環境
  • 進学実績・校風・通学圏
  • 一般入試も含めた総合的な進路戦略

を踏まえて、自分に合った都立高校を選ぶことが重要です。「自分にとって一番納得できる都立×野球」の進路を選んでいきましょう。

<参考リンク>
令和8年度東京都立高等学校入学者選抜実施要綱・同細目について
令和8年度文化・スポーツ等特別推薦実施校の選抜方法等一覧
文化・スポーツ等特別推薦の実技検査の内容等一覧

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