野球に熱中した中学時代を過ごし、高校生になって子どもの頃に思い描いた「検察官」の夢を思い出した——。
桜美林中学・高等学校の卒業生、野口翔平さんは現在、名古屋地方検察庁で検事として働いています。野口さんは在学中をふり返って、
「桜美林には多様な将来への門戸が開いています。将来の夢について、友だちと気負うことなく語り合うこともできました」
と語ります。そして、
「夢を決して否定することなくバックアップしてくださる人間味あふれる先生がいました」
とも。明治大学法学部、一橋大学法科大学院を経て検事になった野口さんにとって、桜美林で過ごした6年間は「25年の人生の中で忘れられない時間」だったそうです。
桜美林高校は「桜美林大学の附属校」というイメージが先行しがちですが、実際に桜美林大学に進学する生徒は学年のごく一部。2026年卒では早慶上理に60名、GMARCHに190名が合格しており、附属校のセーフティネットを持ちながら上位大学を本気で目指す——そんな「いいとこどり」の構造が、この学校の最大の特徴です。
この記事では、偏差値58〜64の3コース制、2026年度に基準が引き下げられた併願優遇の制度、そして「都県境の学校」ならではの通学環境まで、受験生と保護者が知りたい情報をまとめました。
学校の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 桜美林高等学校 |
| 所在地 | 東京都町田市常盤町3758 |
| アクセス | JR横浜線 淵野辺駅よりスクールバス約8分/ 小田急線・京王線・多摩都市モノレール 多摩センター駅よりスクールバス約20分 |
| 設置区分 | 私立・共学・中高一貫校(高校募集あり) |
| 宗教 | キリスト教主義(プロテスタント) |
| 学園モットー | 「学而事人」(学んで人に仕える) |
| 併設大学 | 桜美林大学 |
| 高校募集人数 | 180名(推薦40名+併願優遇A・B/オープン140名) |
| コース | 国公立コース(20名)/特別進学コース(30名)/進学コース(130名) |
| 偏差値 | 国公立64/特別進学60/進学58(Vもぎ合格可能圏60%) |
2026年度(昨年度) 併願優遇の基準
桜美林の併願優遇は確約型です。12月の入試相談で出願基準を満たせば併願優遇措置(合格見込み)の権利が得られ、入試相談結果よりコースダウンすることはありません。一方で、当日の筆記試験(3科300点)の結果次第でコースアップの可能性もあります。詳しい条件や注意点はこちら(記事後半)で解説しています。
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偏差値58〜64——小松川・武蔵野北から立川と並ぶ3コース制
桜美林高校には3つのコースがあり、偏差値帯はコースごとに大きく異なります。
国公立コース(偏差値64)
| 偏差値 | 都立の例 | 私立の例 |
|---|---|---|
| 65 | 青山高校 | 法政大学高校、中央大杉並、桐朋 |
| 64 | 立川高校(普通科) | 桜美林(国公立)、錦城(特進)、城北、立教池袋 |
| 63 | 新宿高校、八王子東高校 | 青稜、明大世田谷 |
国公立コースは都立立川(普通科)と並ぶ難易度です。3年間コース変更がなく、文理共通の授業が多いのが特徴で、共通テストと二次試験の両方に対応できるカリキュラムが組まれています。
特別進学コース(偏差値60)
| 偏差値 | 都立の例 | 私立の例 |
|---|---|---|
| 61 | 国分寺高校、三田高校 | 國學院、東洋(特選)、安田学園(S特) |
| 60 | 小松川高校、武蔵野北高校 | 桜美林(特別進学)、錦城(進学)、日大第二、桜美林(特進) |
| 59 | 北園・城東・豊多摩 | 東洋、駒込(S) |
特別進学コースは都立小松川・武蔵野北と同じ偏差値帯です。1年次から週2日、7時限目に英語・数学の演習授業が設けられ、難関私大への対策が手厚くなっています。
進学コース(偏差値58)
| 偏差値 | 都立の例 | 私立の例 |
|---|---|---|
| 59 | 北園・城東・豊多摩・町田 | 東洋、駒込(S) |
| 58 | 昭和・調布北・日野台 | 桜美林(進学)、東洋大京北、拓大一(進学) |
| 57 | 上野・多摩科技 | 駒澤大、桐朋女子 |
進学コースは都立昭和・調布北・日野台クラスです。募集人数が130名と最も多く、間口が広いコースですが、桜美林大学への推薦を保持したまま他大学にチャレンジできる仕組みがあるため、入学後の進路選択に幅があります。
淵野辺+多摩センター——横浜・相模原・川崎からも通える「都県境の学校」
桜美林高校の最寄り駅は2方向あります。JR横浜線の淵野辺駅からはスクールバスで約8分(5〜10分間隔で随時運行)、徒歩なら約20分。もう一方は小田急線・京王線・多摩都市モノレールが乗り入れる多摩センター駅で、こちらからはスクールバスで約20分です。
注目すべきは、在校生の居住エリアです。公式データによると、高校在籍生徒の居住地は横浜が24.1%で最多。相模原17.4%、川崎12.8%と続き、神奈川県からの生徒が合計で54%を超えています。地元の町田は13.8%、八王子6.4%、東京23区はわずか1.8%です。
つまり「東京都町田市の私立高校」でありながら、実態としては都県境の学校。JR横浜線で横浜方面から、小田急線で相模原・川崎方面から通う神奈川の生徒が大半を占めています。2026年度に東京都以外の受験生を対象とした「併願優遇B」(学科試験なし・作文提出のみ)を新設した背景には、こうした生徒構成があります。
スクールバスは校名にちなんだ桜のデザインが入った専用バスで、淵野辺駅からは朝の通学時間帯に5〜10分間隔で運行されています。学校見学や受験時にも利用できるため、まずは一度乗ってみて通学のイメージをつかむとよいでしょう。
校風——「夢を否定しない先生がいた」卒業生が語るキリスト教校の空気
桜美林高校はキリスト教主義(プロテスタント)の学校です。毎週1回の礼拝と聖書の時間があり、イースターやクリスマスなど教会暦に沿った行事も行われます。
ただし、キリスト教の精神は特定の信仰を求めるものではなく、日々の学校生活に自然と溶けこんでいます。電気通信大学に進んだ卒業生の斉藤士道さんは、こんなエピソードを紹介しています。
「所属していたバレーボール部の練習着には『詮方尽くれども希みを失わず』という言葉がありました。礼拝で読む聖書の中にこの一節を見つけたとき、『ここにあったのか!』と嬉しくなりました」。
部活の練習着と聖書がつながる——そういう空気が桜美林にはあるようです。
卒業生の声に共通するのは「先生との距離の近さ」です。冒頭で紹介した検事の野口さんは
「日本史の授業は歴史に興味が持てるエピソード満載で、人生や世間の有り様まで教えていただきました。おかげで日本史は受験の武器になりました」
と語り、横浜国立大学教育学部に進んだ内藤百夏さんは
「志望理由書を見た担任の先生の『あなた本当にこの学部でいいの?』という言葉にハッとしました。すぐに答えを出すのではなく私自身に考えさせてくださったのだと、今になってあらためて実感しています」
とふり返ります。
建学の理念「学而事人」(学んで人に仕える)は、「学ぶ目的は立身出世ではなく、社会のために役立てること」という意味。検察官、教員、コンサルタント、エンジニア——卒業生のキャリアはさまざまですが、「ここで学んだことが社会に出てから活きている」という実感が共通しています。
国公立・特別進学・進学の3コース——1年次は高入生だけのクラスでスタート
桜美林は中高一貫校ですが、高校から入学する生徒は1年次に中学からの内部進学生とは別クラスで編成されます(国公立コースのみ1年次から混合)。同じ高校受験を経験した仲間と一緒にスタートできるため、入学直後の不安は少ないでしょう。2年次からは全コースで内部進学生との混合クラスになります。
- 国公立コースは3年間コース変更がありません。1年次は文理に分かれず全教科をバランスよく学び、国公立コース生専用の自習室で放課後の学習習慣を身につけます。2年次でも文理共通の授業が多く組まれているのが特色で、共通テストの全科目に対応できる設計です。長期休暇中の特別講習も用意されています。
- 特別進学コースは難関私大を目標とするコースです。1年次に週2日の7時限目(英語・数学の演習)が設けられ、進学コースより深い内容の学習に取り組みます。2年次から文系・理系に分かれます。
- 進学コースは基礎から応用まで幅広く学ぶコースです。1年次は文理に分かれず、キャリアガイダンスを通じて自分の進路をじっくり見極めます。2年次から文系・理系に分かれ、3年次には午後に受験補習講座が設置されます。
いずれのコースでも、併願優遇の筆記試験の得点次第でコースアップが可能です。目安は国公立コースへ220点(300点満点)、特別進学コースへ200点。入試相談の結果よりコースダウンすることはないため、「まずは出願基準を満たすコースで入学し、当日の試験で上のコースを狙う」という戦略が使えます。
なお、桜美林大学への学内推薦は、コースを問わず希望者が利用できます。内申点の基準は特に設けられておらず、卒業見込みの成績と出席日数などの条件を満たせば全員が受験資格を得られます。他大学との併願が可能な推薦制度もあり、約80%の生徒がこの基準をクリアしています。
大学合格実績——早慶上理60名・GMARCH190名、それでも桜美林大への進学は16名
早慶上理
| 大学 | 2025年卒 | 2026年卒 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 早稲田大学 | 6 | 22 | +16 |
| 慶應義塾大学 | 6 | 10 | +4 |
| 上智大学 | 7 | 9 | +2 |
| 東京理科大学 | 9 | 18 | +9 |
| 合計 | 28 | 60 | +32 |
GMARCH
| 大学 | 2025年卒 | 2026年卒 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 青山学院大学 | 44 | 37 | ▲7 |
| 明治大学 | 36 | 37 | +1 |
| 立教大学 | 26 | 42 | +16 |
| 中央大学 | 35 | 33 | ▲2 |
| 法政大学 | 44 | 35 | ▲9 |
| 学習院大学 | 4 | 6 | +2 |
| 合計 | 189 | 190 | +1 |
国公立大学(2026年卒・主要校)
東京大1、京都大1、東京科学大3、横浜国立大3、東京外国語大3、電気通信大4、千葉大1、東京学芸大2、東京農工大2、東京海洋大1 ほか
2026年卒の最大の変化は、早慶上理の合格者が28名から60名へ倍増したことです。とりわけ早稲田大学22名(前年6名)、東京理科大学18名(前年9名)の伸びが目立ちます。東京大学1名、京都大学1名、東京科学大学3名も出ており、最難関への合格が広がりました。
GMARCHは合計190名で前年とほぼ同水準を維持。立教大学が26→42名と大きく伸びた一方、青山学院大学や法政大学はやや落ち着いた年でした。
桜美林大学への進学者は2026年卒で16名。附属校でありながら、大多数の生徒が外部の大学を第一志望としていることがわかります。ただし、これは桜美林大学の推薦を「使わない」のではなく、「推薦を保持したまま他大学に挑戦し、結果として外部に進学している」ケースが多いとみられます。附属校のセーフティネットがあるからこそ強気の受験ができる——この構造が、桜美林の合格実績を支えているといえるでしょう。
また、海外大学への合格者も毎年出ています。2026年卒では北京大学(医学部)1名をはじめ6名が合格。指定校推薦枠も青山学院大24枠、芝浦工大28枠、東京農大21枠、東京理科大8枠、法政大8枠など豊富に確保されています。
桜空祭・体育祭・クリスマス礼拝——中高6学年で盛り上がる行事
桜美林の学校行事は中学1年から高校3年までの6学年が同じキャンパスで参加するため、規模が大きくなるのが特徴です。
代表的な行事は9月の桜空祭(文化祭)です。クラスごとの出し物に加え、吹奏楽部の桜空祭コンサートや演劇部のアリーナ公演、茶道部のお茶席、書道部の書道パフォーマンスなど、文化系クラブの見せ場が多いのも桜美林らしいところです。
6月の体育祭は3学年14競技の色別対抗戦。中高合同で赤・青・白・黄の4色に分かれて競い合います。高校3年生の騎馬戦は毎年迫力のある戦いが繰り広げられ、色別リレーでは熱い声援が飛び交います。2025年度は体育祭の午後に、関東大会出場を決めた剣道部女子の壮行会も行われました。
12月のクリスマス礼拝(キャロリング)はキリスト教校ならではの行事です。荊冠堂チャペルで行われ、在校生や保護者だけでなく地域の方々も来場します。讃美と祈りの時間を共有し、クリスマスの喜びを分かち合う——受験直前の12月にこうした時間が持てるのは、この学校ならではの経験です。
このほか、高校1年生の合唱コンクール(パルテノン多摩大ホール)、高校2年生の沖縄修学旅行(4泊5日、平和学習と自然体験)、2月のマラソン大会(こどもの国、高校男子6.5km/高校女子4km)、そして「さくらプロジェクト」と呼ばれる東北復興支援活動も長年続いています。さくらプロジェクトには卒業生も参加しており、在校生と世代を超えて議論を深める息の長い取り組みです。
甲子園優勝の野球部・3年連続関東大会の剣道部女子・ディズニー出演20回超の吹奏楽部
桜美林の部活動は、全国レベルの実績を持つクラブから趣味を楽しむ同好会まで幅広く揃っています。
運動部の実績
| クラブ | 最近の実績 |
|---|---|
| 硬式野球部 | 1976年夏の甲子園で初出場・初優勝。通算 春6回・夏4回 甲子園出場。2024年夏は西東京大会準々決勝進出 |
| 剣道部(女子) | 2024〜2026年、3年連続で関東大会出場。歴代では全国大会優勝・準優勝の実績あり |
| チアリーディング部 HOPPERS | 2026年3月、USA Nationals全国大会(幕張メッセ)でベストインプレッション賞を受賞(33チーム中の特別賞) |
1976年夏の甲子園での初出場・初優勝は「桜美林旋風」として語り継がれています。野球部は現在も古豪復活を目指して活動中で、2024年夏には神宮球場での西東京大会準々決勝まで勝ち進みました。剣道部女子は2024年に9年ぶり36回目の関東大会出場を果たして以降、3年連続で東京都代表として関東大会に出場する安定した強さを見せています。
文化部の実績
吹奏楽部は1963年創部の伝統あるクラブで、東京ディズニーランド・ディズニーシーへの出演回数は20回を超えます。東京都高等学校吹奏楽コンクールA組にも出場しており、演奏力の高さは審査員から「息の合った明るく活き活きとした演奏」と評されています。軽音楽部はAwesome City Clubのatagiさんとのセッションがメディアで取り上げられるなど、プロとの交流機会もあります。
ゴルフ部、ハンドベル部、弓道部、フットサル同好会、ハンドボール同好会(2021年創部)など、ほかの高校ではあまり見かけないクラブがあるのも桜美林の特色です。
「桜に囲まれたキャンパスで過ごす3年間」——緑豊かな町田の学習環境とスクールバス
桜美林のキャンパスは校名のとおり桜の木に囲まれており、4月には満開の桜が新入生を迎えます。町田市の丘陵地に広がる敷地は緑が豊かで、日本の四季を肌で感じられる環境です。
校内には「大志館アリーナ」をはじめとする体育施設、荊冠堂チャペル、国公立コース生専用の自習室などが整備されています。運動部の活動を支える設備が充実していることもあり、勉強と部活動の両立を目指す生徒にとっては恵まれた環境です。
国際交流の拠点としての機能も備えています。高校生対象の留学プログラムは、イギリス(隔年・夏期14日間)、オーストラリアの姉妹校エマニュエル・カレッジ(隔年・ホームステイ付き)、3ヶ月〜1年の長期留学などが用意されています。放課後には中国語・コリア語を第二外国語として選択することもでき、桜美林大学の留学生との交流も日常的に行われています。
制服は臙脂色のラインが入ったデザインで、スクールカラーの伝統と現代的なセンスを融合させたものになっています。女子はスカートとキュロットから選択可能です。
年間費用と就学支援金
| 項目 | 金額(2026年度予定) |
|---|---|
| 入学金 | 150,000円 |
| 授業料(年額) | 570,000円 |
| 施設整備費 | 252,000円 |
| 教育充実費 | 30,000円 |
| PTA会費・クラブ後援会費・生徒会費・生徒諸費 | 25,000円 |
| 初年度合計 | 1,027,000円 |
桜美林高校の年間学費は初年度で約103万円です。東京都の私立高校の平均的な水準といえます。
特待生制度は国公立コースと特別進学コースの生徒が対象で、入試成績の上位者から認定されます。I種は入学金+3年間の授業料・施設整備費等が免除、II種は入学金+1年間分の免除、III種は入学金の免除です。
東京都在住の場合は「私立高等学校等授業料軽減助成金」(最大484,000円)を利用できます。国の「高等学校等就学支援金」と合わせると、世帯年収によっては授業料が実質無償になるケースもあります。また、入学時には「入学支度金貸付制度」(20万円、無利息、3年間で返済)も利用可能です。
入学辞退の場合、延納手続金(30,000円)は返金されませんが、入学手続後に辞退する場合は3月末日までであれば入学金を除く納入金が返金されます。
2026年度(昨年度) 併願優遇の基準——基準引き下げ&神奈川型を新設、国公立は「ほぼオール5」
併願優遇A(教科型)——東京都の受験生はこちら
| コース | 5科基準 | 9科基準 | 英語 | 加点上限 |
|---|---|---|---|---|
| 国公立 | 25/25 | 43/45 | 4以上 | +2点 |
| 特別進学 | 23/25 | 40/45 | 4以上 | +2点 |
| 進学 | 21/25 | 38/45 | 4以上 | +1点 |
共通の出願条件
- 9教科に1・2がないこと
- 中学3ヶ年の欠席日数が20日以内、または中学3年時の欠席が10日以内(2025年11月末日まで)
- 12月の入試相談が必要(在籍中学校を通じて)
- 本校第1志望の場合は出願不可(推薦またはオープンで出願)
加点項目
- 英検2級以上 → +2点
- 英検準2級プラス・準2級 → +1点
- 数検準2級以上 → +1点
- 漢検準2級以上 → +1点
- ※英語の成績4以上の条件には加点を適用できません
- ※その他の加点項目は10月以降、在籍中学校にお問い合わせください
試験日と選抜方法(2026年度)
- 試験日:2/10(火)、2/12(木)、2/14(土)のいずれか
- 選抜方法:調査書+特待生選考・コースアップ選考(英語・国語・数学 各100点、計300点)
- ★入試相談結果よりコースダウンすることはありません
- コースアップ目安:国公立コースへ220点、特別進学コースへ200点
国公立コースの5科25/25(オール5)は、実質的に加点なしでは到達しにくい水準です。英検2級を持っていれば5科23でも基準に届くため、英検取得が事実上のカギになります。特別進学コースの5科23/25は「4が2つ、あとは5」、進学コースの5科21/25は「オール4に5が1つ」程度のイメージです。
珍しい特徴として、推薦入試と併願優遇で内申基準の差がわずか1点しかないことが挙げられます(推薦の進学コースは5科20、併願優遇は5科21)。推薦で受けるか併願優遇で受けるかは、桜美林を第一志望にするかどうかで判断すればよいでしょう。
併願優遇B(作文提出型・神奈川型)——2026年度新設
東京都以外の公立中学校に在籍する受験生を対象とした新制度です。内申基準は併願優遇Aと同じですが、学科試験がなく、事前に作成した課題作文を当日提出するだけで合否が決まります。課題の題目は12月の入試相談後に在籍中学校に通知されます。
ただし、特待生制度やコースアップを希望する場合は、併願優遇Bではなく併願優遇Aを選択する必要があります。受験料は25,000円で、複数日程出願しても追加受験料はかかりません。
この学校が合う受験生、合わない受験生
桜美林高校は「附属校の安心感」と「進学校の受験指導」を両方持っている学校です。桜美林大学への推薦を保持しながら他大学に挑戦できるため、受験勉強に「もし全部落ちたらどうしよう」という不安を抱えにくい。この構造に魅力を感じる受験生にとっては、非常に相性のよい学校でしょう。実際に早慶上理やGMARCHへの合格者が多いのは、このセーフティネットの効果もあると考えられます。
また、国際交流に関心がある受験生にも向いています。英語教育に加えて中国語・コリア語を選択でき、イギリスやオーストラリアへの短期留学、海外大学への推薦制度もあります。キリスト教主義の礼拝や聖書の時間は「異文化を理解する土台」として機能しており、卒業後に国際的なキャリアを歩む人も少なくありません。
一方、通学の利便性は受験前にしっかり確認しておく必要があります。淵野辺駅からも多摩センター駅からもスクールバスが必須で、都心からのアクセスは決して近くありません。在校生の大半が横浜・相模原・川崎・町田・八王子エリアから通っていることを考えると、このエリア外から通う場合は通学時間と学校生活の両立をシミュレーションしておくべきです。
キリスト教主義の学校であることも、事前に理解しておきたいポイントです。週1回の礼拝は全員参加で、クリスマス礼拝やイースターデーなどの行事もあります。特定の信仰を求められるわけではありませんが、「宗教的な時間がある学校は合わない」と感じる場合は注意が必要です。
「学んで人に仕える」——附属校の安心と進学校の本気が両立する場所
桜美林高校は、見え方と実態にギャップのある学校です。「桜美林大学の附属校」というイメージからは想像しにくい進学実績を出していて、早慶上理60名・GMARCH190名という数字は、同偏差値帯の多くの進学校と肩を並べます。それでいて附属校の推薦を保持できるセーフティネットがある。この「いいとこどり」の構造は、受験生にとって大きな武器になりえます。
2026年度の入試では内申基準が引き下げられ、神奈川県の受験生向けに作文だけで受けられる「併願優遇B」も新設されました。横浜・相模原・川崎からの通学者が過半数を占めるこの学校にとって、神奈川方面の受験生に門戸を広げるのは自然な流れです。
「学んで人に仕える」という建学の理念は、100年以上の歴史のなかで校風として定着しています。検察官、教員、コンサルタント、エンジニア——卒業生が進む道はさまざまですが、「夢を否定されなかった」「自分で考えさせてもらえた」という声が共通しているのは印象的です。
偏差値58〜64の3コースは受験生の学力に応じた入口を用意しつつ、コースアップで上を目指す道も残されています。桜の並木に囲まれた町田のキャンパスで、「附属校の安心」と「進学校の本気」を両手に持って3年間を過ごす——そんな高校生活を想像できるなら、一度オープンスクールに足を運んでみてください。
<参照元>
本ページ内の情報やデータは各高校のホームページやパンフレットを参照しています。しかしながら、参照したタイミングによっては速報データであったり、年度をまたぎ変更となっている場合もありますので、正確なデータは各高校の最新データをご確認ください。
・桜美林中学校・高等学校公式サイト https://www.obirin.ed.jp/





