東京都立駒場高等学校(通称:駒場)は、東京都目黒区に位置する進学指導特別推進校のひとつです。1902年の創立から120年以上の歴史を持ち、「ハイレベルな文武両道」を掲げる都内有数の人気校として知られています。
駒場高校の最大の特色は、普通科と保健体育科という2つの学科が併存していること。普通科では基礎から難関大学受験まで対応するカリキュラムを展開し、2026年度は国公立大学に92名(現役合格率25.8%)、早慶上理に149名が合格と過去最高の進学実績を記録しました。保健体育科では全国でも最も古い歴史を持つ専門学科として、9種目の専門種目教育と野外実習を通じたスポーツ指導者の育成を行っています。
部活動では男子テニス都立No.1、女子バスケットボール都立No.1をはじめ、陸上競技・水泳・サッカー・柔道・剣道など多数の運動部が全国大会・関東大会に出場。文化部でも軽音楽部(KMC)や演劇部、百人一首部が全国レベルの実績を残しています。渋谷から2駅という都心の好立地に、人工芝グラウンド・温水プール・250m陸上競技場などの充実した施設を持つ点も、駒場高校ならではの魅力です。
ここでは、駒場高校の偏差値や入試倍率といった受験情報から、大学合格実績、校風、保健体育科の特色、部活動、学校行事、施設まで、受験生や保護者の方が気になるポイントをわかりやすくまとめています。
「駒場高校ってどんな雰囲気?」「普通科と保健体育科の違いは?」「部活と受験は本当に両立できるの?」——そんな疑問にもお答えします。都立駒場高校の受験を考えている方は、ぜひ最後までご覧ください!
都立駒場高校の入試倍率と偏差値
都立駒場高校は、進学指導特別推進校かつスポーツ-サイエンス・プロモーション・クラブ認定校という、学業とスポーツの両面で都から高い評価を受けている高校です。普通科と保健体育科の2学科があり、それぞれ入試方式や難易度が異なります。
偏差値
<普通科>
- みんなの高校情報:68
- V模擬|高校情報ステーション(60%合格基準):61
- 市進教育グループ(標準偏差値・80%合格基準):62
<保健体育科>
- みんなの高校情報:58
- V模擬|高校情報ステーション(60%合格基準):51
- 市進教育グループ:未公表
偏差値データは各サイトの2026年4月時点の公開値を参照しています。最新の数値は各サイトにて直接ご確認ください。
普通科は進学指導特別推進校のなかでも上位クラスの難易度。保健体育科は偏差値だけでは測れない部分が大きく、一般入試では実技検査(300点満点)が加算されるため、学力と競技力の総合評価で合否が決まります。
同レベル帯の他校との比較(普通科)|V模擬基準
| 偏差値 | 該当校 |
|---|---|
| 63 | 都立新宿、都立八王子東、学習院、成蹊 |
| 62 | 都立小山台、都立竹早、芝浦工業大学附属 |
| 61 | 都立駒場(普通科)、都立国分寺、都立三田、都立国際、國學院、 |
| 60 | 都立小松川、都立武蔵野北、錦城(上位コース)、日本大学第二、明治学院 |
| 59 | 都立北園、都立城東、都立豊多摩、都立町田、駒込(上位コース)、東洋(上位コース) |
普通科はV模擬基準で都立国分寺・三田・国際と同レベル帯。進学指導特別推進校のなかでは小山台・竹早の一段下、城東・豊多摩の一段上という位置づけです。文武両道で似た校風を持つ小山台高校・国分寺高校がもっとも比較されやすいライバル校。ただし、小山台と駒場は共通問題、国分寺は自校作成問題という違いがあります。
駒場高校(普通科)と併願検討される私立高校
駒場高校(普通科)と近い偏差値帯で併願を検討される私立高校には、コース制を採用している学校もあります。受験するコースによって偏差値が大きく変わるので、併願校として検討する際は志望コースごとの難易度を必ずチェックしましょう。
※V模擬(60%合格基準)の学校全体のレンジ表記。
- 朋優学院:62〜68(国公立TG/国公立AG/特進の3コース制)
- 宝仙学園 順天堂大学系属理数インター:62〜65(コース制)
- 北里大学附属順天:61〜64(S特進/特進/選抜)
- 錦城:60〜64(特進/進学の2コース制)
- 明治学院:60〜64
- 國學院:61
- 駒込:59〜64(コース制)
- 東洋:59〜61(コース制)
いずれも上位コースは駒場普通科と同レベルかやや上、標準コースはやや入りやすいという構造の学校が多いです。駒場高校は23区西部(目黒区)という立地から、渋谷・世田谷・品川・港区方面の中学生が多く受験する傾向にあり、地理的に通いやすい併願校を選ぶことも重要なポイントです。
入試方式
都立高校の入試方式は推薦入試と一般入試の2つ。一般入試では、学力検査点と調査書点の合計(1000点)に英語スピーキングテスト[ESAT-J]の結果(20点)を加えた総合得点(1020点満点)順に選抜されます。
駒場高校の普通科は上記の通りですが、保健体育科は入試の仕組みが大きく異なります。
普通科と保健体育科の入試方式の違い
| 普通科 | 保健体育科 | |
|---|---|---|
| 学力検査 | 5教科 (共通問題) | 3教科 (国・数・英、共通問題) |
| 調査書 | 300点 | 400点 |
| 学力検査点 | 700点 | 600点 |
| ESAT-J | 20点 | 20点 |
| 実技検査 | なし | 300点 (基礎体力+専門種目) |
| 合計 | 1020点満点 | 1320点満点 |
| 体育調書 | 不要 | 提出必須 |
保健体育科の一般入試では、学力検査は国・数・英の3教科のみで、理科・社会は受験しません。そのかわりに実技検査(300点満点)が加わり、基礎体力テスト(ジグザグ走・立幅跳・シャトルラン・上体起こし)と専門種目の運動技能テストが行われます。さらに、中学校時代の競技実績をまとめた「体育調書」の提出が必須です。
推薦入試でも保健体育科は独自の配点で、実技検査600点(合計1050点中)と実技の比重が非常に大きくなっています。学力だけでなく競技力と将来性が重視される入試です。
<参考情報>詳細はこちらの東京都教育委員会のサイトを確認ください(2026年入試)
入試倍率(推薦・一般)
普通科(男女合同)の倍率推移
| 年度 | 校長会 調査時倍率 | 応募倍率 (推薦) | 応募倍率 (一般) | 最終応募倍率 (一般) | 受検倍率 (一般) | 合格倍率 (一般) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026年 | 2.03倍 | 3.46倍 | 2.20倍 | 2.08倍 | 1.92倍 | 1.88倍 |
| 2025年 | 1.95倍 | 4.07倍 | 2.08倍 | 1.92倍 | 1.79倍 | 1.76倍 |
| 2024年 | 1.58倍 | 3.05倍 | 1.92倍 | 1.83倍 | 1.70倍 | 1.69倍 |
| 2023年 | 1.60倍 | 3.35倍 | 1.67倍 | 1.60倍 | 1.49倍 | 1.47倍 |
普通科の倍率の特徴と傾向
駒場高校普通科の入試倍率は、2023年から2026年にかけて4年連続で上昇しています。
2026年度の合格倍率は1.88倍で、過去4年間で最高を更新しました。2023年の1.47倍と比べると0.41ポイントの上昇で、わずか3年で「3人中1人が不合格」から「5人中2人が不合格」へと難化しています。
一般入試の応募倍率も2023年の1.67倍から2026年の2.20倍へと着実に上がっており、毎年のように「応募段階で2倍超え」が当たり前になってきました。校長会調査時倍率も2.03倍と初めて2倍を超え、初期段階から高い関心が集まっています。
一方、推薦入試は2025年の4.07倍から2026年は3.46倍にやや落ち着きましたが、依然として3倍台半ばの高水準。推薦で入学するのは狭き門であることに変わりありません。
4年間の推移をまとめると、駒場高校普通科は「年々人気が上がり続けている都立高校」のひとつです。文武両道の校風、都心の好立地、充実した施設、そして近年の進学実績の向上が、受験生の関心を集め続けていることがわかります。
保健体育科(男女合同)の倍率推移
| 年度 | 校長会 調査時倍率 | 応募倍率 (推薦) | 応募倍率 (一般) | 最終応募倍率 (一般) | 受検倍率 (一般) | 合格倍率 (一般) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026年 | 1.15倍 | 3.58倍 | 1.18倍 | 1.21倍 | 1.14倍 | 1.07倍 |
| 2025年 | 1.68倍 | 5.00倍 | 2.29倍 | 2.29倍 | 2.21倍 | 2.07倍 |
| 2024年 | 1.50倍 | 4.08倍 | 1.71倍 | 1.75倍 | 1.54倍 | 1.43倍 |
| 2023年 | 1.35倍 | 3.50倍 | 1.89倍 | 1.86倍 | 1.71倍 | 1.71倍 |
保健体育科の倍率の特徴と傾向
保健体育科の倍率は、普通科と比べて年度ごとの振れ幅が非常に大きいのが特徴です。
2025年度は合格倍率2.07倍と過去4年で最も高い水準でしたが、2026年度は一転して1.07倍と大きく下落し、ほぼ全入に近い状態になりました。校長会調査時倍率も1.15倍と低く、初期段階から志望者が少なかった年です。
ただし、推薦入試に限ると2026年度も3.58倍と高倍率を維持しています。保健体育科は推薦入試での実技検査の比重が大きく、競技実績のある受験生は推薦で挑戦し、一般入試の志望者が減るという構造が見えます。
保健体育科を志望する場合は、年度ごとの倍率変動に一喜一憂せず、実技検査への準備を万全にすることが最優先。学力検査は3教科のみですが、合計1320点中の実技300点+調査書400点と学力以外の要素が半分以上を占めるため、中学校での競技実績と基礎体力の仕上がりが合否を大きく左右します。
⚠️ 保健体育科の倍率を見るときの注意点
保健体育科の一般入試倍率は「数字の見た目」と「実際の入りやすさ」にギャップが出やすい入試です。
倍率が低い年(2026年の1.07倍など)でも、受験者全員が合格するわけではありません。保健体育科は実技検査で一定水準に達しない場合、定員に満たなくても不合格とするケースがあるためです。逆に倍率が高い年でも、実技で高得点を取れば学力検査の点数をカバーできる可能性があります。
保健体育科は、偏差値や倍率だけでは判断しにくい入試です。駒場スポーツ教室(体験会)や学校説明会に参加して、求められる競技レベルを肌で感じることが、併願校選びの前にまず必要なステップといえるでしょう。
都立駒場高校の立地と最寄り駅、周辺環境
駒場高校は、東京都目黒区大橋二丁目に位置し、渋谷駅からわずか1.5kmほどという都心の好立地が魅力です。最寄り駅は京王井の頭線の「駒場東大前駅」と東急田園都市線の「池尻大橋駅」で、いずれも徒歩7分。渋谷駅からは東急バス51系統「松見坂上」バス停を利用すれば、バス停からほぼ徒歩0分で学校に到着できます。
| 住所 | 東京都目黒区大橋 2-18-1 |
|---|---|
| 最寄り駅 | ①京王井の頭線「駒場東大前」駅 徒歩7分 ②東急田園都市線「池尻大橋」駅 徒歩7分 ③渋谷駅発 東急バス51「松見坂上」バス停 徒歩0分 |
学校のすぐ近くには東京大学駒場キャンパスがあり、周辺には筑波大学附属駒場中・高、駒場東邦中・高など有名校が集まる文教地区です。都心にありながら約41,610㎡という広大な敷地を持ち、人工芝グラウンドや温水プール、250mトラックを備えた陸上競技場まで揃っているのは、この立地では驚くべきこと。緑豊かなキャンパスで、都心の利便性と落ち着いた学習環境を両立できるのが駒場高校の大きな魅力です。
渋谷・三軒茶屋・下北沢・中目黒といったエリアからのアクセスが良く、23区の幅広い地域から通学しやすい立地。井の頭線沿線(吉祥寺方面)や田園都市線沿線(二子玉川・たまプラーザ方面)からも乗り換えなしで通えるため、通学圏は想像以上に広い学校です。
都立駒場高校の校風|「全てを全力で」——文武両道の熱量
駒場高校の校風を一言であらわすなら、「ハイレベルな文武両道」。ただ、この言葉だけを聞いても、実際の学校生活がどんなものかはなかなかイメージしにくいですよね。卒業生の声や具体的なルールを手がかりに、駒場高校の「空気感」を紹介していきます。
「標準服」がある、でも私服もOK
駒場高校には標準服(制服)があります。男子は詰め襟、女子はセーラー服で、夏服・冬服がそれぞれ用意されています。
ただし、指定日(式典等)以外は私服での登校も可能。学校の公式サイトには「生徒は3年間、式典以外でも愛着を持って標準服を着用しています」とあり、制服がある安心感と、私服も選べる自由さを両立しているのが駒場の特徴です。
「制服なしの完全自由」を掲げる進学指導重点校(日比谷・西・立川など)と比べると、駒場は程よく枠組みがある自由。ルールが緩すぎず厳しすぎず、中学生にとっても馴染みやすい校風といえるでしょう。
「ホーム」——駒場の空気をつくる文化
駒場高校では、クラスのことを「ホーム」と呼びます。この言葉に、駒場の校風の核心が詰まっています。
卒業生の乾亜希世さん(東京大学文科Ⅱ類進学)は、駒場の空気をこう振り返っています。
120年を超える歴史をもつ駒場高校には、生徒が自律して、精力的に活動を行う精神が引き継がれています。入学当初は生徒のバイタリティに圧倒されていましたが、そうした雰囲気の中で、私は勉強中心に生活を送りながらも、部活や課外活動に取り組むことができました。この精神の背景には、「ホーム(クラスのこと)」という言葉に表れている通り、他者を尊重し認め合って、心地よさを増していく風潮があるのだと思います。
「バイタリティに圧倒される」——この表現は、駒場に入学した多くの生徒が最初に感じることかもしれません。部活に全力を注ぐ生徒、勉強に没頭する生徒、行事に燃える生徒。方向性はさまざまでも、「何かに打ち込んでいる人を認め合う」文化が「ホーム」という呼び方に象徴されています。
「文武両道」は本当に可能なのか?——卒業生が語るリアル
「駒場は文武両道の学校」と言われますが、実際にはどうなのか。卒業生の声を聞くと、そのリアルが見えてきます。
権藤拓也さん(一橋大学商学部進学)は、サッカー部で3年の9月まで活動しながら一橋大学に合格しました。
サッカーと勉強を高いレベルで両立したいと考え駒場高校に入学しました。しかし最初は思っている以上に忙しく勉強は二の次になっていましたが、徐々に慣れていき、周りの環境も良かったため勉強をする習慣がついていきました。部活の引退が3年の9月と遅めではあったものの、1、2年での基本の積み重ねがあったため最後までどちらも妥協することなくやりきる事が出来ました。
「最初は勉強が二の次に」という正直な告白のあとに、「1、2年の積み重ねがあったから」と続くところがポイント。駒場の文武両道は、入学してすぐにうまくいくわけではなく、1・2年生でコツコツ学力の土台を作ることで、部活引退後に一気に受験に集中できるという構造になっています。
塩冶円さん(お茶の水女子大学文教育学部進学)は、全国大会に出場して8月まで部活を続けながら第一志望に合格した卒業生です。
「ハイレベルな文武両道」を掲げているように、駒場高校では部活動にも勉強にも全力で取り組めます。私は全国大会に出場し八月まで部活をしていましたが、第一志望の大学に合格できました。切磋琢磨できるクラスメイトと多くの整った設備がある素晴らしい環境下で生活でき、望んだ分だけ高みを目指せます。
一方で、田畑裕希さん(東京科学大学情報理工学院進学)は部活に入らなかった卒業生。
自分は部活に入らなかったので行事に全力で取り組むことで協調性や勝負強さを育みました。また、放課後塾で勉強するだけでなく朝学校で勉強することで勉学という面で他の人よりも努力する大切さを学び、志望校合格も掴み取れました。皆さんも自分の持ち味を活かせる高校生活を送ってください。
部活をやる生徒もやらない生徒も、それぞれのスタイルで「全力」を注げる——これが駒場の「ハイレベルな文武両道」の本質です。全員が同じことをするのではなく、自分で選んだことに本気になれる空気があること。それが、東大・一橋・東京科学大学・お茶の水女子大学と、多様な難関大学への進学を可能にしている背景でもあります。
「都立とは思えない環境」——施設と学習サポート
駒場高校の校風を語るうえで、もうひとつ欠かせないのが施設とサポート体制の充実度です。
森口京太さん(北海道大学法学部進学)は、こう振り返っています。
駒場は勉強にも部活動にも励みたい人にぴったりの高校です。多くのスポーツ設備や20時まで自習できる生徒ホールなど、都立高校とは思えないような環境が整っています。入学時は勉強と部活動を両立できるか不安でした。しかし、高い目標に向けて努力する仲間や、手厚く支えてくれる先生方のいる環境に身を置くと、私も両方に打ち込めました。
「20時まで自習できる生徒ホール」は、部活動が終わった後の自習時間を確保するための施設。150席を備え、放課後から閉館まで多くの生徒が利用しています。さらに、東大生などによるサポートティーチャー制度も導入されており、自習中にわからないことがあればその場で質問できる体制が整っています。
スポーツ施設についても、人工芝グラウンド・温水プール・250m陸上競技場・2つの体育館(アリーナ)・柔道場・剣道場・体操場・トレーニングルームと、都立高校の中でも突出した設備。この環境があるからこそ、多くの運動部が全国大会・関東大会に出場する実績を残せています。
教育理念「高きに挑み、深く学ぶ」
駒場高校が掲げる教育理念は「高きに挑み、深く学ぶ」。
この言葉が意味するのは、目標を高く設定し、表面的な学びにとどまらず深い理解を追求するということ。サッカー部で9月まで活動しながら一橋大学に合格する生徒。全国大会に出場しながらお茶の水女子大学に現役合格する生徒。部活をせず勉学に集中して東京科学大学に合格する生徒。「高き」の方向性は一人ひとり異なっても、挑み続ける姿勢は共通しています。
堀本惺子さん(東京都立大学理学部進学)は、駒場の環境をこう表現しました。
周りの常に前向きな姿勢に良い刺激をもらっていました。そのおかげもあり、受験も最後までやり切ることができました。勉強や日常で悩んだり落ち込んだりしても、駒場では頼もしい先生や友人が助けてくれるので大丈夫です。
前向きな仲間からの刺激と、困ったときに頼れる先生や友人。自由放任ではなく、かといって管理型でもない。駒場高校の校風は、「自分で決めて挑戦する」生徒を、周囲が自然と後押しする環境——そう言い換えることができるかもしれません。
都立駒場高校の「保健体育科」|全国最古の歴史を持つスポーツ専門学科
駒場高校の最大の特色といえるのが、1950年に設置された保健体育科です。全国の公立高校でも最も古い歴史を持つスポーツ専門学科で、1学年1クラス(約39名)の少人数制。競技力の向上と学問の両立、そして将来のスポーツ指導者の育成を目標に掲げています。
立川高校に「創造理数科」があるように、駒場高校には保健体育科がある——この学科の存在が、駒場高校の校風・部活動・進学実績すべてに影響を与えています。
9種目の専門種目教育
保健体育科の生徒は、入学時に以下の9種目から1つを専門種目として選択します。
- 男子:サッカー、バスケットボール、陸上競技、体操競技、水泳、柔道、剣道
- 女子:バレーボール、バスケットボール、陸上競技、体操競技、水泳、柔道、剣道
選択した専門種目を3年間にわたって深く学び、授業で学んだ知識を自身の競技力向上につなげていきます。専門科目には、運動学、生理学、心理学、体育史、体育測定など、スポーツを理論と実践の両面から学べるカリキュラムが組まれており、単に「体を動かす」だけではない高度な専門教育が受けられます。
さらに、専攻別にテーマを選んで調査研究し、レポートにまとめる学習も行われています。「考えるアスリート」を育てるカリキュラムといえるでしょう。
野外実習——3年間で遠泳・スキー・キャンプを経験
保健体育科ならではの行事として、毎年の野外実習があります。
| 学年 | 実習 | 内容 |
|---|---|---|
| 1年生 | 遠泳実習 | 3〜5泊の宿泊、海での遠泳に挑戦 |
| 2年生 | スキー実習 | 3〜5泊の宿泊、スキー技術の習得 |
| 3年生 | キャンプ実習 | 3〜5泊の宿泊、自然のなかでのチームワーク |
いずれも数泊の宿泊を伴う本格的な実習で、普通科にはない体験です。遠泳実習ではクラス全員での完泳を目指すなど、個人の競技力だけでなく仲間と協力して乗り越える力を育むプログラムになっています。
そのほか、クロスカントリー(1月)や実技発表会(10月)など、保健体育科独自の行事も年間を通じて行われます。実技発表会では、生徒たちが自分たちで一からダンスを創作して披露するなど、表現力や創造性も問われる場です。
普通科目もしっかり学ぶ
「保健体育科だからスポーツだけ」というわけではありません。
- 英語は全学年で習熟度別少人数授業を実施
- 2年生の地理歴史(社会)では学期ごとの単位認定(先取り学習)を導入
- 主に体育系または文系の大学進学に対応した科目配置
保健体育科から大学に進学する生徒も多く、2026年度の進路決定データでは四年制大学への進学率が97.4%(うち国公立10.3%、私立87.2%)と非常に高い水準です。さらに浪人率は0.0%で、全員が現役で進路を決定しています。スポーツ推薦やAO入試を活用した進路確保がしっかり機能しており、「競技を続けながら大学に進学する」というルートが確立されています。
卒業生が語る保健体育科の魅力
山田悠雅さん(東京学芸大学教育学部中等教育専攻保健体育コース進学)は、保健体育科での3年間をこう語っています。
入学前から憧れだった実技発表会。全員で完泳した遠泳実習。卒業した今、駒場高校保健体育科に入学してよかったと胸を張って言うことができます。それは、それぞれ専攻種目は違えど、様々なことを3年間ともに乗り越え、高め合った仲間たち、そして支えてくれた先生方に出会えたからです。
米田紗貴さん(日本体育大学体育学部体育学科進学)は、保健体育科を「良い意味で特殊」と表現しています。
駒場高校保健体育科は一言で表すと、良い意味で「特殊」です。他の学校では経験出来ない実習や、自分たちで一からダンスを創作する実技発表会などがあります。これらは決して楽なことばかりではありません。しかし、手厚く指導して下さる沢山の先生方、保護者の方々などの恵まれた環境の下で仲間と切磋琢磨し、心身共に成長出来る場所だと思います。
「楽なことばかりではない」けれど「人生の宝物になる」——この表現が、保健体育科の3年間を端的にあらわしています。
駒場スポーツ教室——中学生のための体験会
駒場高校では、保健体育科への入学を検討する中学生向けに「駒場スポーツ教室」を開催しています。専門種目の見学・体験ができる貴重な機会で、夏休みを中心に各種目ごとに複数回実施されています。
対象種目は陸上競技、水泳、体操競技、柔道、剣道、女子バレーボール、女子バスケットボール、男子バスケットボール、サッカーの全9種目。セレクション(選考)ではなく、あくまで体験会という位置づけですので、「駒場の保健体育科が気になるけど、自分のレベルで大丈夫かな?」と不安な中学生でも気軽に参加できます。
なお、保健体育科の専門種目に対応する部活動には普通科の生徒も入部できますので、普通科入学後の部活動の見学・体験としても活用できます。
日程の詳細は駒場高校の公式サイトで随時更新されますので、興味のある方はこまめにチェックしてみてください。
都立駒場高校の大学合格実績と進路指導
駒場高校は、2026年度に過去最高の進学実績を記録しました。国公立大学への現役合格者は92名(合格率25.8%)で、1学年の4人に1人以上が国公立大学に現役合格。私立大学でも早慶上理149名、GMARCH301名と高い水準を維持し、GMARCH・国公立以上の延べ合格比率は52.0%と過半数を突破しました。
もともと私立大学への強さで知られてきた駒場高校ですが、近年は国公立大学への合格者が急増。2023年度の国公立36名(11.4%)からわずか3年で92名(25.8%)へ——約2.6倍に伸びた国公立シフトが、2026年度の最大のトピックです。
都立駒場高校の2026年度 難関大学現役合格者数
- 東京一科医(10人):東京大学(0人)、京都大学(1人)、一橋大学(3人)、東京科学大学(6人)、国公立大学医学部(0人)
- 旧帝国大学(8人):北海道大学(3人)、東北大学(1人)、名古屋大学(1人)、大阪大学(1人)、九州大学(2人)
- TOCKY(21人):筑波大学(7人)、お茶の水女子大学(2人)、千葉大学(3人)、神戸大学(1人)、横浜国立大学(8人)
- 関東主要国公立(39人):東京都立大学(12人)、東京学芸大学(9人)、東京農工大学(8人)、電気通信大学(3人)、東京海洋大学(3人)ほか
- 早慶上理医(149人):早稲田大学(41人)、慶應義塾大学(13人)、上智大学(61人)、東京理科大学(34人)、私立大学医学部(0人)
- GMARCH(301人):学習院大学(19人)、明治大学(87人)、青山学院大学(49人)、立教大学(59人)、中央大学(35人)、法政大学(52人)
都立駒場高校の現役生の大学合格実績推移(2021〜2026)
① 合格実績サマリー
| 2021.3卒 | 2022.3卒 | 2023.3卒 | 2024.3卒 | 2025.3卒 | 2026.3卒 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 卒業生数(入学時募集定員) | 316人 | 316人 | 316人 | 316人 | 316人 | 356人 |
| 国公立+私立 延べ合格人数 | 1,075人 | 906人 | 990人 | 1,048人 | 915人 | 1,042人 |
| GMARCH・国公立以上の延べ合格比率 | 48.7% | 43.9% | 43.9% | 48.4% | 50.6% | 52.0% |
注目すべきはGMARCH・国公立以上の延べ合格比率。2023年の43.9%を底に、50.6%→52.0%と上昇を続け、2026年に52.0を超えました。延べ合格の過半数が難関大学群に集まっている計算で、駒場高校の合格実績の「質」が年々向上していることがはっきり見えます。
② 国公立大学の現役合格者数推移(2021〜2026)
| 大学群 | 2021.3卒 | 2022.3卒 | 2023.3卒 | 2024.3卒 | 2025.3卒 | 2026.3卒 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 東京一科医 | 4人 | 2人 | 2人 | 5人 | 7人 | 10人 |
| 旧帝大(医除く) | 3人 | 6人 | 3人 | 5人 | 8人 | 8人 |
| TOCKY(医除く) | 17人 | 18人 | 7人 | 11人 | 8人 | 21人 |
| 関東国公立(医除く) | 26人 | 21人 | 18人 | 21人 | 29人 | 39人 |
| その他地方国公立(医除く) | 18人 | 8人 | 6人 | 4人 | 24人 | 14人 |
| 国公立合計 | 68人 | 55人 | 36人 | 46人 | 76人 | 92人 |
国公立大学では、TOCKY21名が過去6年で最多を大幅更新。横浜国立大学8名・筑波大学7名の「二大エンジン」がTOCKY全体を引き上げました。関東主要国公立も39名と過去最高で、東京都立大学12名を土台に東京学芸大学9名・東京農工大学8名が大きく伸びています。東京一科医も10名と過去最多で、特に東京科学大学(旧東京工業大学)6名が目立ちます。
③ 私立大学の現役合格者数推移(2021〜2026)
| 大学群 | 2021.3卒 | 2022.3卒 | 2023.3卒 | 2024.3卒 | 2025.3卒 | 2026.3卒 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 早慶医 | 74人 | 44人 | 46人 | 74人 | 50人 | 54人 |
| 上智・東京理科 | 40人 | 42人 | 50人 | 47人 | 48人 | 95人 |
| GMARCH | 342人 | 257人 | 303人 | 340人 | 289人 | 301人 |
| 成成明学國武 | 94人 | 65人 | 64人 | 113人 | 67人 | 82人 |
| 四工大+東農 | 54人 | 39人 | 62人 | 62人 | 72人 | 100人 |
| 日東駒専 | 163人 | 127人 | 138人 | 143人 | 143人 | 111人 |
| その他私立(海外含む) | 240人 | 277人 | 291人 | 223人 | 170人 | 207人 |
私立大学では、上智大学61名の急増が2026年最大のニュース。前年20名からの3倍増で、早稲田大学(41名)を現役で上回りました。四工大+東農も100名と初の3ケタに到達し、理系私大の選択肢が大きく広がっています。一方で日東駒専は111名と過去最少。上位大学群への合格が増えた結果、合格の「重心」が上にシフトしていることがわかります。
進路決定状況(普通科・保健体育科別)
駒場高校は普通科と保健体育科の2学科があるため、進路決定状況にも学科ごとの違いがあります。
| 進路 | 普通科 | 保健体育科 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 国公立大学 | 25.6% | 10.3% | 23.8% |
| 私立大学 | 60.0% | 87.2% | 63.1% |
| 四年制大学(小計) | 85.6% | 97.4% | 86.9% |
| 浪人 | 13.8% | 0.0% | 12.2% |
普通科は国公立進学率25.6%と、合格率とほぼ一致。保健体育科は四年制大学進学率97.4%・浪人ゼロと、現役での進路決定率が非常に高いのが特徴です。学校全体では86.9%が四年制大学に進学しています。
都立駒場高校の大学合格実績の特徴
- GMARCH・国公立以上の延べ合格比率が52.0%(過去最高):
延べ合格の過半数がGMARCH以上の上位大学群。2023年の43.9%から3年で8ポイント以上の上昇で、合格の質が年々向上しています。 - 国公立合格率25.8%——「私立の駒場」からの変貌:
国公立合格者は2023年の36名から2026年の92名へ約2.6倍に急増。もともと私立志向が強い学校でしたが、国公立と私立の両方で実績を出せる学校に進化しています。 - 上智大学61名の急伸で早慶上理149名(過去最高):
上智大学が前年の3倍に急増し、早稲田大学を現役で上回る異例の年に。東京理科大学34名も過去最高で、最難関私立の合格者が質・量ともに充実しました。 - 理系進学が国公立・私立ともに躍進:
東京科学大学6名、東京農工大学8名、四工大+東農100名と、理系の進学先が国公立・私立の両面で大きく伸びた年。「理系にも強い駒場」という新しい姿が数字に表れています。 - GMARCHは300名台で安定——駒場の「主力大学群」:
GMARCH301名は6年平均(305名)とほぼ一致。年ごとに主役の大学は変わっても全体の300名前後は揺るがない、駒場の私立合格力の土台です。
駒場高校は、進学指導特別推進校として国公立大学への合格力を年々高めながら、私立大学でもGMARCH以上の実績を安定的に維持している学校です。普通科と保健体育科それぞれの強みを活かした多様な進路実現が、駒場高校の進路指導の特徴といえるでしょう。

都立駒場高校のイベント・学校行事
駒場高校の学校生活は、普通科と保健体育科が一緒に盛り上がる共通行事と、保健体育科ならではの独自行事の二本立て。学業・部活に加えて、行事にも全力を注ぐ生徒が多いのが駒場の特徴です。
都駒祭(文化祭)|9月開催、一般公開あり
駒場高校の文化祭は「都駒祭」の愛称で親しまれています。2025年度は9月6日(土)・7日(日)の2日間開催で、一般公開されました。各クラスや部活動による展示・パフォーマンス・模擬店が校内いっぱいに展開され、毎年多くの来校者で賑わいます。
受験生にとっては、実際の校舎に足を運んで在校生の雰囲気を感じられる数少ない機会。駒場高校を志望している中学生は、ぜひ足を運んでみてください。
体育祭|普通科と保健体育科が本気でぶつかる
体育祭は駒場高校の伝統行事のひとつ。普通科と保健体育科が同じフィールドで競い合う体育祭は、保健体育科のある駒場ならではの盛り上がりを見せます。各チームが競技に全力を尽くし、応援合戦も白熱。卒業生の権藤拓也さん(一橋大学進学)も
「行事の度にクラス全員で盛り上がることができて、全てにおいて充実した時間を送ることが出来た」
と振り返っています。
修学旅行|2年生、広島方面での平和学習
2年生の普通科を対象に修学旅行が実施されています。2026年度は広島方面を訪問し、平和学習を中心としたプログラムが組まれました。単なる観光旅行ではなく、歴史と向き合い、考える力を養う探究的な修学旅行が駒場高校の特徴です。
保健体育科の独自行事
保健体育科には、普通科にはない独自の行事が年間を通じて組まれています。
- 遠泳実習(1年生・7月):海での遠泳に挑戦。クラス全員での完泳を目指す
- キャンプ実習(3年生・8月):自然のなかでのチームワークを体感
- 実技発表会(10月):生徒が一からダンスを創作して披露する晴れ舞台
- クロスカントリー(1月):冬の持久走で体力と精神力を鍛える
- スキー実習(2年生・2月):スキー技術の習得と仲間との絆づくり
年間行事カレンダー
| 月 | 行事 |
|---|---|
| 4月 | 入学式、対面式、開校記念日 |
| 5月 | 校外学習、体育祭 |
| 7月 | 芸術鑑賞教室、遠泳実習(保健体育科) |
| 8月 | キャンプ実習(保健体育科) |
| 9月 | 都駒祭(文化祭)、水泳大会 |
| 10月 | 実技発表会(保健体育科) |
| 12月 | 修学旅行(2年生普通科) |
| 1月 | クロスカントリー(保健体育科) |
| 2月 | 文化部発表会、スキー実習(保健体育科) |
| 3月 | 卒業式、ダンス発表会、球技大会 |
都立駒場高校の部活動|都立屈指の「スポーツ強豪校」、文化部も全国レベル
駒場高校は「ハイレベルな文武両道」を掲げるだけあり、部活動の実績は都立高校のなかでも突出しています。14の運動部と16の文化部があり、保健体育科の専門的な指導環境が運動部全体のレベルアップにもつながっています。
当サイトの都立高校部活強豪ランキングでは、駒場高校は10部門でランクインという圧倒的な存在感。男子テニス都立No.1、女子バスケットボール都立No.1をはじめ、複数の部活が都立トップクラスの実績を誇ります。
【都立No.1】男子硬式テニス部
男子硬式テニス部は、当サイトの都立強豪ランキングで都立No.1に輝いています。令和6年度は第13回関東公立高等学校テニス選手権大会で男子団体戦優勝という快挙を達成。第68回都立対抗テニス大会でも男子団体優勝・男子個人ダブルス優勝と、都立の枠を超えた実力を示しました。

【都立No.1】女子バスケットボール部
女子バスケットボール部も当サイトのランキングで都立No.1。令和6年度は東京都立高等学校女子バスケットボール研修大会で優勝、春季大会東京都予選で東京都第6位・関東大会出場を果たしています。

【都立TOP3】男子バスケットボール部
男子バスケットボール部は当サイトのランキングで都立TOP3にランクイン。春季大会兼関東大会東京都予選で東京都第6位・関東大会出場と、男女ともに関東レベルの実力を誇ります。

【注目】陸上競技部|インターハイ出場の常連
陸上競技部は当サイトのランキングでトラック・フィールド・駅伝の3部門すべてでランクインという快挙。令和6年度は第40回U20日本陸上競技大会に女子200m予選で出場、第77回全国高等学校陸上競技対校選手権(インターハイ)予選では男子走高跳で東京都第1位を獲得するなど、全国レベルの選手を輩出し続けています。

【注目】水泳部|日本選手権・JOCジュニアオリンピック出場
水泳部は、日本高等学校選手権水泳競技大会に男子400mフリーリレー・女子400mフリーリレーなど多数の種目で出場。全日本JOCジュニアオリンピックカップ春季水泳競技会でも男子50m自由形で第6位入賞を果たしています。関東高等学校選手権水泳競技会でも男子400mフリーリレー第7位など、個人・リレーともに全国・関東レベルで活躍しています。
【注目】柔道部・剣道部
柔道部は東京都国公立柔道大会で男子個人81kg級・73kg級・66kg級で優勝、女子個人52kg級でも優勝。女子団体でも準優勝と、男女ともに都内トップクラスの実力です。
剣道部は当サイトのランキングで女子強豪にランクイン。東京都総合体育大会柔道競技では女子個人63kg級で第3位入賞の実績があります。

【注目】サッカー部
サッカー部は当サイトのランキングで都立強豪にランクイン。都立高校のサッカー部としてはトップクラスの実績を持ち、選手権予選でも都内の強豪私立と渡り合う力を見せています。

【注目】体操競技部
体操競技部は関東高等学校体操競技選手権大会に男子団体・女子団体で出場。東京都高体連体操競技学年別3年生大会では男子団体・女子団体 総合1位を獲得するなど、男女ともに関東レベルの実力を持っています。
【注目】女子バレーボール部
女子バレーボール部は、公立高等学校女子バレーボール選手権大会で東京都9位・関東大会出場。関東高等学校ビーチバレーボール男女選手権大会予選では東京都第3位・関東大会出場と、インドア・ビーチの両方で実績を残しています。
文化部も全国レベル——KMC・演劇部・百人一首部
駒場高校は運動部だけではありません。文化部も全国レベルの活躍を見せています。
KMC(軽音楽部)は、当サイトの都立軽音強豪ランキングでランクイン。令和6年度は東京都高等学校文化連盟軽音楽部門でGOGONOOLDFASHION決勝進出、東京都高等学校軽音楽連盟東京都コンテストでqUiet Rad 1等 準決勝進出(決勝次点)、さらにJYOJI-ROCK U22 CHAMPIONSHIP 2025年春大会決勝戦やTokyo Music Rise 2024 summerでもqUiet Rad 1等 優秀賞・Arbis 準決勝5位と、校外のコンテストでも存在感を発揮しています。

演劇部は、東京都高等学校文化祭演劇部門中央発表会で大会1位を獲得し、全国高等学校演劇協議会長賞・審査員特別賞・豊島秋記念舞台美術賞を受賞。関東高等学校演劇協議会南関東大会でも優秀賞と、東京都を代表する実力派です。
百人一首部は、第46回全国高等学校小倉百人一首かるた選手権大会で個人戦ベスト4・団体戦ベスト8。第17回育成職域団体戦かるた大会東京都予選ではB級以下の部 団体戦準優勝、C級以下の部 優勝と、全国レベルの実力を証明しています。
新聞局も第40回東京都新聞コンクールで佳作・取材賞を受賞、放送局は東京都高等学校文化祭朗読部門で東京都大会決勝進出と、メディア系の文化部も活発に活動しています。
駒場高校の部活動まとめ——「10部門ランクイン」の意味
当サイトの都立高校部活強豪ランキングで、駒場高校がランクインしている部門を改めて整理します。
| 部活 | ランキング |
|---|---|
| 男子硬式テニス | 都立No.1 |
| 女子バスケットボール | 都立No.1 |
| 男子バスケットボール | 都立TOP3 |
| サッカー | 都立強豪 |
| 女子硬式テニス | 都立強豪 |
| 剣道(女子) | 都立強豪 |
| 軽音楽部(KMC) | 都立強豪 |
| 陸上(トラック) | 都立強豪 |
| 陸上(フィールド) | 都立強豪 |
| 陸上(駅伝) | 都立強豪 |
10部門でのランクインは、都立高校全体を見渡しても屈指の多さです。しかもこれらは運動部だけでなく、文化部(軽音)も含まれている点がポイント。「ハイレベルな文武両道」は部活動の実績からも裏付けられており、スポーツも文化活動も、やるからには本気でやるという駒場の校風がここに凝縮されています。

都立駒場高校の施設と環境|都心に広がる41,610㎡のキャンパス
渋谷駅からわずか1.5kmほどの都心に位置しながら、約41,610㎡という広大な敷地を持つ駒場高校。都立高校のなかでもトップクラスのスポーツ施設と、学習に集中できる環境が整っています。
人工芝グラウンド+250m陸上競技場|都立屈指のスポーツ環境
校内には、サッカー・野球兼用の人工芝グラウンドと、全天候型250mトラック+フィールドを持つ専用陸上競技場が並んでいます。さらにテニスコート4面も備え、屋外スポーツ施設だけでも都立高校随一の充実ぶり。テニスコートは地域開放も行われており、学校と地域のつながりを大切にしています。
温水プール|開閉式ドームから自然光が降り注ぐ
プールは開閉式ドーム付きの温水プール。自然光が降り注ぐ明るい環境で、季節を問わず水泳の授業や部活動に使用されています。水泳部が日本選手権やJOCジュニアオリンピックに出場できる背景には、この本格的なプール施設の存在があります。
体育館棟|2つのアリーナ+専門施設が集結
駒場高校には、保健体育科の授業で9種目の専門実技を同時に実施できるよう、2つの体育館(アリーナ)が設置されています。
- 第1アリーナ:入学式や全校集会にも使われる大型体育館。ランニングコースも完備
- 第2アリーナ:バスケットボール・バレーボール等に対応
さらに体育館棟内には柔道場、剣道場、体操場(体操競技用の器具を常設)、トレーニングルームが揃っています。これだけの専門施設を校内に持つ都立高校は極めて少なく、保健体育科と運動部の強さを施設面から支えています。
生徒ホール(自習室)|150席、午後7時50分まで利用可能
学習環境面の目玉は生徒ホール。自習室として150席が用意されており、放課後から午後7時50分まで利用できます。部活動が終わった後にそのまま自習に移れるこの環境は、「文武両道」を物理的に支える重要なインフラ。卒業生の森口京太さん(北海道大学進学)が「都立とは思えない環境」と評した施設のひとつです。
東大生などによるサポートティーチャー制度も導入されており、自習中にわからないことがあればその場で質問できる体制が整っています。
図書館|蔵書39,000冊、閲覧コーナー48席
本館3階にある図書館は、約39,000冊の蔵書を誇ります。閲覧コーナー48席と自習用キャレルデスク5席を備え、学習参考書から文学・専門書まで幅広いジャンルが揃っています。貸し出しも盛んで、探究活動や調べ学習の拠点としても活用されています。
本館・東館|実験室・CALL教室・音楽ホール
本館には図書館のほか、理科の実験室(4室)、CALL(パソコン)教室、普通教室が配置されています。東館には音楽室、和室があり、音楽ホール(旧芸術高校ホール)は軽音楽部の活動やイベントに使われています。
仰光寮|校内に残る歴史的建造物
駒場高校の校内には、香淳皇后(昭和天皇の妃)の教育施設として建てられた「仰光寮」が今も大切に保存されています。前身の東京府立第三高等女学校時代の歴史を物語る貴重な建造物で、120年を超える駒場高校の伝統を象徴する存在です。
その他の生活環境
2026年度には軽食自動販売機が新たに設置されるなど、生徒の日常生活をサポートする環境も整備が進んでいます。また、駒場高校はX(旧Twitter)での積極的な情報発信も行っており、学校行事や部活動の様子をリアルタイムで知ることができます。
「ハイレベルな文武両道」を体現する駒場高校
都立駒場高校は、進学指導特別推進校としての学力向上と、保健体育科を核としたスポーツの強さを両立させた、都立高校のなかでも独自のポジションを持つ学校です。
- 進学実績では、2026年度にGMARCH・国公立以上の延べ合格比率が52.0%と過去最高を更新。国公立大学に92名、早慶上理に149名が現役合格し、「私立に強い駒場」から「国公立もしっかり獲れる駒場」へと進化を遂げています。
- 部活動では、当サイトの都立強豪ランキングで10部門にランクイン。男子テニス都立No.1、女子バスケットボール都立No.1をはじめ、陸上・水泳・サッカー・柔道・体操・軽音楽と、運動部も文化部も全国・関東レベルの実績を残しています。
- 施設は、人工芝グラウンド・温水プール・250m陸上競技場・2つのアリーナ・150席の自習室と、都立高校とは思えない充実ぶり。渋谷から2駅という好立地に、これだけの環境が揃っている学校は他にありません。
そして何より、駒場高校の魅力は「ホーム」と呼ばれるクラスの文化に象徴される、多様な挑戦を認め合う空気。サッカー部で9月まで活動しながら一橋大学に合格する生徒も、部活をせず勉強に集中して東京科学大学に合格する生徒も、全国大会で戦いながらお茶の水女子大学に進学する生徒も——それぞれのスタイルで「高きに挑む」ことができる学校です。
高い目標を持ち、学業にも部活動にも全力で打ち込みたいと考える中学生にとって、駒場高校は最高の環境を提供してくれるでしょう。ぜひ学校説明会や都駒祭(文化祭)、駒場スポーツ教室に足を運んで、その魅力を肌で感じてみてください。


(注)この記事の情報は、各高校のホームページやパンフレットなどを参照して作成しています。偏差値、入試情報、進学実績などの最新かつ正確な情報は、必ず東京都教育委員会や駒場高校の公式サイト、学校説明会などでご確認ください。
<駒場高校公式サイト> https://www.metro.ed.jp/komaba-h/

