東京都立八王子東高等学校(通称:ヒガシ)は、東京都八王子市に位置する進学指導重点校7校のひとつです。1976年の開校以来、旧制中学校の歴史を持たない「新設校」でありながら、わずか数十年で都立トップクラスの進学校へと成長しました。「自ら学ぶ・自ら考える・自ら創る」を教育理念に、国公立大学への現役合格率は常に30%超。DXハイスクール指定校として理系教育にも力を入れ、東京科学大学(旧東京工業大学)をはじめとした理系国公立への安定した合格実績が特徴です。
「塾・予備校要らず」を掲げる手厚い進路指導も大きな魅力で、3年生向けの「東大第1問練習」「東科大プレテスト」など多数の大学別講座が校内で開講。1年次から頻繁な面談が行われ、19時まで使える自習環境も整っており、学校の中で受験対策が完結する「オールインワン」の体制が支持されています。
ここでは、八王子東高校の偏差値や入試倍率といった受験に欠かせない情報から、大学合格実績や部活動、学校行事、校風の特徴まで、受験生や保護者の方が気になるポイントをわかりやすくまとめています。
「八王子東ってどんな雰囲気?」「国公立にどれくらい受かるの?」「塾なしで大丈夫?」「倍率が低いけど実際どうなの?」といった疑問にもお答えします。都立八王子東高校の受験を考えている方は、ぜひ最後までご覧ください!
都立八王子東高校の入試倍率と偏差値
都立八王子東高校は、進学指導重点校7校のひとつであり、都立高校のなかでも上位の難易度を誇ります。同じ多摩地区の進学指導重点校である立川高校・国立高校と並び称されますが、入試倍率は相対的に低く推移しており、進学実績に対して「入りやすい」学校として注目されています。
偏差値
- みんなの高校情報:69
- V模擬|高校情報ステーション(60%合格基準):63
- 市進教育グループ(標準偏差値・80%合格基準):65
八王子東高校は、V模擬基準で都立新宿高校と同水準。進学指導重点校のなかでは相対的には低めですが、国公立大学への現役合格率34.8%という進学実績を考えると、偏差値に対するコストパフォーマンスは非常に高い学校です。
同レベル帯の他校との比較|V模擬基準
| 偏差値 | 該当校 |
|---|---|
| 67 | 都立立川(創造理数科)、都立国立、明治八王子 |
| 66 | 都立戸山、中央大学 |
| 65 | 都立青山、巣鴨、中央杉並、中央附属、桐朋、法政大学、明大中野 |
| 64 | 都立立川(普通科)、城北、帝京大学、立教池袋 |
| 63 | 都立八王子東、都立新宿、学習院、青稜、明大世田谷、東京都市大等々力、成蹊 |
| 62 | 都立小山台、都立竹早、國學院久我山、芝浦工業大学附属 |
| 61 | 都立国分寺、都立三田、都立国際、國學院、北里大附属順天 |
八王子東高校はV模擬基準で偏差値63。都立新宿と同水準で、私立では学習院、成蹊、明大世田谷、東京都市大等々力などが同レベル帯に並びます。
ただし注意したいのは、八王子東は自校作成問題(英国数)を使う進学指導重点校であるのに対し、近しい偏差値帯の都立校は共通問題での受験校もある点。偏差値の「数字」だけで比較すると、対策の質が大きく異なることを見落としがちです。
八王子東高校と併願検討される私立高校
八王子東高校と近い偏差値帯で併願を検討される私立高校には、コース制を採用している学校もあります。受験するコースによって偏差値が大きく変わるので、併願校として検討する際は志望コースごとの難易度を必ずチェックしましょう。
※V模擬(60%合格基準)の学校全体のレンジ表記。
- 錦城:60〜64(特進/進学の2コース制)
- 北里大学附属順天:61〜64(S特進/特進/選抜)
- 明治学院:60〜64
- 國學院大學久我山:62〜64(コース制)
- 拓殖大学第一:58〜63(特進/進学の2コース制)
- 八王子学園八王子:56〜64(東大・医進/特進/進学の3コース制)
- 駒込:59〜64(コース制)
いずれも上位コースは八王子東と同レベル、標準コースはやや入りやすいという構造の学校が多いです。特に八王子学園八王子や拓殖大学第一は地理的にも近いため、通学面を含めた併願先として検討しやすいでしょう。
併願パターンと受験戦略
八王子東高校の受験を考えるにあたって、押さえておきたいポイントは3つあります。
- 1つ目は、自校作成問題への対策が必須なこと。
進学指導重点校として英国数の3教科は八王子東独自の問題が出題されます。共通問題対策だけでは太刀打ちできないため、過去問演習と記述力・思考力の強化が欠かせません。 - 2つ目は、近年の倍率低下をどう読むか。
2026年度は合格倍率1.11倍と、ほぼ「受ければ受かる」水準にまで下がりました。これは後述の通り、多摩地域の受験動向の変化が背景にありますが、裏を返せば進学実績に対して「入りやすい」環境が生まれているとも言えます。 - 3つ目は、国公立志向の受験生にとっての「出口の強さ」。
卒業生の約3人に1人が国公立に現役合格し、「塾・予備校要らず」の手厚い指導体制が整っている点は、私立併願校にはない大きなメリットです。

入試方式
都立高校の入試方式は推薦入試と一般入試の2つ。一般入試では、学力検査点と調査書点の合計(1000点)に英語スピーキングテスト[ESAT-J]の結果(20点)を加えた総合得点(1020点満点)順に選抜されます。
八王子東高校は日比谷・西・国立・戸山・青山・立川とともに進学指導重点校に指定されています。入試時の試験は、理科・社会は他の都立高校受験と同じく共通問題ですが、英国数の3教科は八王子東高校独自の自校作成問題となっています。
<参考情報>詳細はこちらの東京都教育委員会のサイトを確認ください(2026年入試)
入試倍率推移
| 年度 | 校長会 調査時倍率 | 応募倍率 (推薦) | 応募倍率 (一般) | 最終応募倍率 (一般) | 受検倍率 (一般) | 合格倍率 (一般) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026年 | 0.90倍 | 1.52倍 | 1.14倍 | 1.22倍 | 1.13倍 | 1.11倍 |
| 2025年 | 1.06倍 | 2.03倍 | 1.49倍 | 1.52倍 | 1.41倍 | 1.39倍 |
| 2024年 | 1.11倍 | 2.27倍 | 1.31倍 | 1.36倍 | 1.27倍 | 1.25倍 |
| 2023年 | 1.19倍 | 1.57倍 | 1.19倍 | 1.28倍 | 1.22倍 | 1.20倍 |
入試倍率の特徴と傾向
2026年度の八王子東高校の入試倍率は、4年間でもっとも低い水準となりました。
校長会調査時倍率は0.90倍と初めて1倍を割り込み、「定員割れ」の水準です。一般入試でも合格倍率1.11倍と、10人受ければ9人が合格する計算。推薦入試の応募倍率も2024年の2.27倍をピークに2年連続で低下し、2026年は1.52倍となりました。
4年間を通して見ると、2023年の合格倍率1.20倍→2024年1.25倍→2025年1.39倍と上昇傾向にあったものが、2026年に1.11倍と一転して急落しています。推薦入試は2023年の1.57倍→2024年2.27倍→2025年2.03倍→2026年1.52倍と、こちらもピークアウトの動きが鮮明です。
⚠️ この倍率低下をどう見るか
倍率低下の背景としては、多摩地域全体の受験動向の変化が大きいと考えられます。立川高校の創造理数科が人気を集めていること、少子化の進行、都心部の都立・私立への流出──といった複合的な要因が重なっています。
しかし、受験生にとっては「入りやすさ」と「出口の強さ」のギャップこそが最大の注目ポイントです。
八王子東高校の2026年度の国公立大学現役合格率は34.8%。卒業生の約3人に1人が国公立に現役で進学しており、この実績は倍率が2倍を超える他の進学指導重点校と比較しても遜色ない水準です。加えて、「塾・予備校要らず」の手厚い講習体制、19時まで使える自習環境、1年次からの頻繁な面談──と、入学後の面倒見の良さは折り紙つき。
合格倍率1.11倍の学校で、卒業時には3人に1人が国公立に受かる。この「入口と出口のギャップ」を考えれば、八王子東高校は多摩地域でもっとも「お買い得」な進学指導重点校と言っても過言ではないでしょう。国公立大学を視野に入れた受験生にとって、今の八王子東高校は見逃せない選択肢です。
都立八王子東高校の立地と最寄り駅
八王子東高校は東京都八王子市高倉町にあり、JR八高線北八王子駅から徒歩約16分、またはJR中央線豊田駅からもバスでアクセス可能です。校地はかつて八王子競馬場や八王子牧場の跡地に建設され、現在も緑豊かな自然環境に恵まれています。周辺には東京都立大学日野キャンパスや研究施設が点在しており、文教地区としての落ち着いた雰囲気が漂います。また、国道20号(甲州街道・日野バイパス)に面しており、商業施設やスーパーが点在するため、生活の便も良い地域です。
| 住所 | 東京都八王子市高倉町68-1 |
|---|---|
| 最寄り駅 | ①JR八高線 北八王子駅から徒歩11分 ②JR中央線 豊田駅北口から 八王子駅北口行バスで「大和田坂上」下車、徒歩6分または平山工業団地循環バスで「旭が丘中央公園」下車、徒歩6分 |
学校周辺には、小学校から大学までの教育機関が揃っており、学習環境が整っています。さらに、北八王子工業団地が近くにあり、大手企業の研究施設や工場も多く集まっています。このように、静かな住宅街に位置しながらも、都市部へのアクセスが良く、教育と産業が調和した地域に学校が立地しています。
都立八王子東高校の校風|「やりたいことをやれる環境」と「面倒見の良さ」の両立
八王子東高校の校風は、教育理念で言えば「自ら学ぶ・自ら考える・自ら創る」。ただ、このフレーズだけを聞いても、中学生や保護者の方には実際の学校生活がどんなものかはなかなかイメージしにくいですよね。
「やりたいことを、やれる学校」
八王子東(通称:ヒガシ)の校風を一言で表すなら、生徒会長の山口真央さんの言葉がもっともしっくり来ます。
私が思うヒガシとはずばり、「生徒の”やりたい”という気持ちを大切にしてくれる学校」です。本校には部・同好会に加えてたくさんの有志団体が存在しています。どの団体もとても個性的かつ活発に活動していて、ヒガシの毎日は活気にあふれています。
部活動はもちろん、熱気球プロジェクトやブレイクダンスチームなど、既存の枠に収まらない有志活動が自発的に生まれるのがヒガシの特徴。「やりたいことがある生徒」も「まだ見つかっていない生徒」も、自分に合う場所を見つけられる環境が整っています。
一橋大学社会学部に進学した鯉沼未羽さんも、この校風をこう振り返っています。
ヒガシにはやりたいことをやれる環境が整っています。探究や勉強はもちろんのこと、体育祭や文化祭の企画・運営も生徒主体ででき、留学や外部の方による講演会などに参加することもできます。また、部活や有志団体も色々あるので自分に合うところが見つかると思います。
制服と身だしなみ
立川高校のような「私服校」とは異なり、八王子東には伝統の茶色を基調とした制服があります。スカート・スラックス・ネクタイにはチェックや綾模様が入り、ネクタイの略装としてリボンも選択可能。夏季は白・紺・黒のポロシャツも着用できます。
生徒会長の山口さんいわく「ビターチョコレートを感じさせる茶色の制服を身にまとい、ほんのり甘くて上品な青春を過ごしませんか?」とのこと。制服のある学校がいいけれど堅苦しいのは嫌、という受験生にはちょうどいい塩梅でしょう。
「塾・予備校要らず」を支える講習と自習環境
ヒガシの校風を語るうえで欠かせないのが、進路指導の手厚さです。「塾・予備校要らず」を掲げるだけあって、学校の中で受験対策が完結する仕組みが徹底的に整備されています。
3年生向けには「東大第1問練習」「一橋大要約練習」「東科大プレテスト(物理・化学)」「早大慶大入試直前英語講習」など大学別・テーマ別の講座が多数開講。2年生にも「東京大学国語を解いてみよう」「難関大構造決定(理科)」、さらには「八王子東チームメディカル結集!医歯薬看護獣医進学希望者のための医療問題探究」というユニークな講座まで用意されています。
1・2年生合同では「Animal Farm(retold版)を読む」「東京証券取引所と貨幣・金融現地フィールドワーク」「つくば科学施設訪問」など、探究活動やDXハイスクール指定校イベントも充実しています。
大分大学医学部医学科に進学した塚本ひまりさんは、この学習環境をこう評価しています。
勉強面のサポートも手厚く、長期休みの講習や添削指導など、たくさん協力して下さいました。朝早くから夜遅くまで学校が開いているため、受験生になって、学校で自習の習慣もつけることができました。
鯉沼さん(一橋大学)も、部活との両立という視点からこう語っています。
部活などと勉強の両立も(もちろん努力は必要ですが)できます!授業のレベルが高いからテスト勉強などでそれなりに力がつくし、先生方のサポートも手厚いです。私自身、週5で部活をしていましたが、先生方の添削や講習のおかげで希望の進路をかなえることができました。
先生と生徒の距離の近さ
ヒガシの校風を語るうえで、もうひとつ欠かせないのが先生方との距離の近さです。生徒会長の山口さんが特に紹介したいと語っているのが、校内のいたるところに設置されている”机”の存在。
これらは、勉強についてわからないことや日々の生活についての相談などを先生方と共有することができる、ヒガシ特有のコミュニケーション空間で、たくさんの生徒・先生方が利用しています。ヒガシは生徒と先生方の距離が近くて相談がしやすく、自然に「学校に行きたい」と思える、そんな雰囲気があります。
東京大学理科一類に進学した原口倫己さんも、この環境の恩恵を具体的に語っています。
受験に向けた勉強の環境が十分に整っていた。進路室にはいろいろな年度の過去問が置いてあり、たくさん借りることができます。図書室や廊下、教室などで19時まで残って自習することもできるので、僕も多く利用して勉強が捗りました。また一年生の時から先生との面談が頻繁に行われるので、自分の進路選択を明確にしやすいです。
「自由に何でもやれる」だけではなく、困ったときに頼れる仕組みがしっかり整っている。この「やりたいことをやれる自由」と「面倒見の良さ」の両立こそが、ヒガシの校風の本質です。
行事と仲間が「成長の場」になる
原口さん(東京大学)は、ヒガシでの3年間をこう総括しています。
八王子東高校にいたことで、共に受験を乗り越える友達を多く得て、教えあったりすることで、大きく成長できました。校外学習、修学旅行、文化祭、体育祭、スポーツ大会と行事が多く、クラスで仲良くなれるチャンスがたくさんあります。
塚本さん(大分大学医学部)も、ヒガシでの経験をこう振り返っています。
生徒の興味を広げ、やりたい事を叶えられる学校です。探究活動の一環として専門家のお話を直接聞くことができます。海外研修のプログラムや、研究施設へのスタディツアーなど、興味を広げる機会がたくさん揃っています。好きな分野があればそれを深められますし、好きな分野がなくても、将来やりたい事を見つけられると思います。
行事に熱くなり、仲間と切磋琢磨し、講習と自習で志望校を射程に入れる——「部活も行事も勉強もすべてを楽しんでヒガシライフを満喫してください!」(鯉沼さん)。その言葉がこの学校の3年間を物語っています。
都立八王子東高校の大学合格実績と進路指導
八王子東高校は、国公立大学への現役合格率が常に30%を超える「国公立に強い学校」です。2026年度も国公立大学に現役110名(合格率34.8%)が合格し、卒業生の約3人に1人が国公立に現役で進学しました。東京科学大学(旧東京工業大学)や横浜国立大学、東京都立大学、東京学芸大学、東京農工大学など、首都圏の国公立大学に幅広く合格者を輩出しています。
また、私立大学においても早稲田大学や慶應義塾大学、上智大学、東京理科大学といった最難関私立大学(早慶上理医)への合格者が現役で84名。GMARCH(学習院大学、明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学)への合格者数は現役で232名にのぼりました。2026年度は一人あたりの私立大学合格数が2.7校→2.1校に低下しましたが、これは国公立への集中度を高め、私立の併願先を絞り込んだ結果であり、国公立志向の八王子東らしい受験戦略と言えます。
進路指導は1年次から体系的に行われ、東大合格者の原口さんも「一年生の時から先生との面談が頻繁に行われるので、自分の進路選択を明確にしやすい」と語っています。3年生向けには「東大第1問練習」「一橋大要約練習」「東科大プレテスト」をはじめ20以上の大学別講座が開講され、「塾・予備校要らず」を掲げるにふさわしい指導体制が整っています。
都立八王子東高校の2026年度 難関大学現役合格者数
- 東京一科医(10人):東京大学(1人)、京都大学(1人)、一橋大学(1人)、東京科学大学(4人)、国公立大学医学部(3人)
- 旧帝国大学(7人):北海道大学(2人)、東北大学(4人)、名古屋大学(0人)、大阪大学(1人)、九州大学(0人)
- TOCKY(15人):筑波大学(3人)、お茶の水女子大学(3人)、千葉大学(1人)、神戸大学(1人)、横浜国立大学(7人)
- 早慶上理医(84人):早稲田大学(23人)、慶應義塾大学(12人)、上智大学(21人)、東京理科大学(27人)、私立大学医学部(1人)
- GMARCH(232人):学習院大学(9人)、明治大学(59人)、青山学院大学(30人)、立教大学(27人)、中央大学(52人)、法政大学(55人)
都立八王子東高校の現役生の大学合格実績推移(2020~2026)
① 都立八王子東高校の合格実績サマリー(2020〜2026)
| 項目 | 2020.3卒 | 2021.3卒 | 2022.3卒 | 2023.3卒 | 2024.3卒 | 2025.3卒 | 2026.3卒 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 国公立+私立 延べ合格人数 | 635人 | 742人 | 813人 | 855人 | 908人 | 954人 | 739人 |
| GMARCH・国公立以上の延べ合格比率 | 50.7% | 66.2% | 58.3% | 62.3% | 64.0% | 66.9% | 57.5% |
まず注目したいのは延べ合格人数の推移です。2020年の635人から2025年の954人まで6年間で約1.5倍に拡大してきましたが、2026年は739人と前年から▲215人の大幅減。これは一人あたりの私立合格数が2.7校→2.1校に圧縮されたことが主因で、生徒が国公立に集中し、私立の併願先を絞り込んだ結果です。
GMARCH・国公立以上の比率は57.5%と、前年の66.9%からは低下しました。ただし国公立合格者(110名)はほぼ維持されており、比率低下の大部分はGMARCH以上の私立延べ合格数の減少によるもの。「量より質」というよりも「量を絞って国公立に全力投球」した年度と読むのが正確です。
② 国公立大学の現役合格者数推移(2020〜2026)
| 大学群 | 2020.3卒 | 2021.3卒 | 2022.3卒 | 2023.3卒 | 2024.3卒 | 2025.3卒 | 2026.3卒 | 2026比率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 卒業生数(入学時募集定員) | 316人 | 316人 | 316人 | 316人 | 316人 | 316人 | 316人 | ー |
| 東京一科医 | 15人 | 15人 | 9人 | 16人 | 16人 | 10人 | 10人 | 1.4% |
| 旧帝大(東大・京大・医除く) | 5人 | 11人 | 6人 | 7人 | 11人 | 14人 | 7人 | 0.9% |
| TOCKY(医除く) | 14人 | 17人 | 14人 | 17人 | 7人 | 14人 | 15人 | 2.0% |
| 関東国公立(医除く) | 40人 | 47人 | 54人 | 52人 | 57人 | 67人 | 59人 | 8.0% |
| その他地方国公立(医除く) | 18人 | 22人 | 20人 | 20人 | 28人 | 17人 | 19人 | 2.6% |
※2026比率は卒業生数(入学時募集定員:316人)に対する割合
国公立大学では、関東国公立が59名で7年間で約1.5倍に成長しているのが八王子東の最大のストロングポイント。2020年の40名から着実に積み上げ、都立大・学芸大・農工大の「都内国公立トライアングル」が合格先の中心です。2026年度は東京学芸大学が14名と過去最多を記録し、合格先の分散化が進みました。
東京一科医は10名で2年連続の横ばい。中でも東京科学大学(旧東京工業大学)は過去7年間で合格者ゼロの年度が一度もない「お家芸」で、DXハイスクール指定校としての理系教育の強みが数字に反映されています。一方、一橋大学は1名と3年連続で減少しており、文系最難関への「パイプライン」の再構築が今後の課題です。
TOCKYは15名で安定。横浜国立大学が7名と主軸を担い、八王子からのアクセスの良さも後押ししています。旧帝大は7名と前年の14名から半減しましたが、北海道大の「反動減」(7名→2名)が主因で、東北大は4名と過去最多を記録しました。
③ 私立大学の現役合格者数推移(2020〜2026)
| 大学群 | 2020.3卒 | 2021.3卒 | 2022.3卒 | 2023.3卒 | 2024.3卒 | 2025.3卒 | 2026.3卒 | 2026比率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 早慶医 | 24人 | 61人 | 41人 | 40人 | 59人 | 70人 | 35人 | 5.6% |
| 上智理科 | 30人 | 50人 | 48人 | 65人 | 65人 | 82人 | 48人 | 7.6% |
| GMARCH | 176人 | 268人 | 282人 | 316人 | 338人 | 364人 | 232人 | 36.9% |
| 成成明学國武 | 28人 | 26人 | 44人 | 48人 | 65人 | 46人 | 52人 | 8.3% |
| 四工大 | 35人 | 25人 | 39人 | 36人 | 32人 | 41人 | 38人 | 6.0% |
| 日東駒専 | 57人 | 46人 | 90人 | 55人 | 96人 | 76人 | ※未公表 | ー |
| その他私立(海外含む) | 193人 | 154人 | 166人 | 183人 | 134人 | 153人 | 224人 | 35.6% |
※2026比率は私立延べ合格数(629人)に対する割合
※2026年度は日東駒専が未公表のため「その他私立」に含む
私立大学では、GMARCHが36.9%ともっとも大きな比率を占め、依然として八王子東の私立合格のボリュームゾーンです。2020年の176名から2025年の364名まで倍増してきた流れが2026年に232名と調整されましたが、2020年比ではなお約1.3倍の水準を維持しています。
注目すべきは成成明学國武が52名(前年比+6名)と全大学群で唯一の前年超えを記録した点。四工大も38名とほぼ横ばいで、中堅〜準難関ゾーンの底堅さが光りました。上位大学群ほど減少幅が大きく、成成明学國武・四工大は維持という構図は、併願校を絞る中で「確実に取れるゾーン」をしっかり押さえた合理的な受験行動を反映しています。
早慶医は35名で前年の70名からちょうど半減。ただし2020年の24名と比較すれば1.5倍の水準であり、「巻き戻し」ではなく「調整」と見るのが妥当です。
都立八王子東高校の大学合格実績の特徴
- 国公立合格率34.8%で7年連続30%超を維持:
卒業生316名のうち110名が国公立大学に現役合格。進学指導重点校7校の一角として、約3人に1人が国公立に進む水準を安定してキープしています。 - 関東国公立が7年間で約1.5倍に成長:
2020年の40名から2026年の59名へ。都立大・学芸大・農工大を中心とした「都内国公立トライアングル」が合格先の中心で、東京学芸大学は2026年度に14名と過去最多を記録しました。 - 東京科学大学が東京一科医の「お家芸」:
過去7年間で合格者ゼロの年度が一度もなく、2026年度も4名と東京一科医カテゴリの最多合格大学。DXハイスクール指定校として理系教育に定評のある八王子東の強みが、もっとも直接的に表れる大学です。 - GMARCHは36.9%で私立のボリュームゾーン:
明治大学59名を筆頭に法政55名・中央52名と三強体制。2020年度(176名)比で約1.3倍の水準を維持しています。 - 国公立志向の受験戦略が鮮明:
一人あたり私立合格数が2.7校→2.1校に低下する一方、国公立は▲12名と小幅な減少にとどまっています。「国公立に集中し、私立は厳選」という受験行動が数字に表れた年度でした。
八王子東高校は、国公立大学への現役合格率30%超を7年間維持し続けている「国公立に強い学校」です。2026年度は私立延べ合格数が縮小しましたが、これは国公立への集中度を高めた受験戦略の転換であり、GMARCH以上+国公立の比率は57.5%と、半数を超える合格先が難関大学以上で占められています。
一人あたり約2.1校の合格を勝ち取りつつ、国公立110名をしっかり確保する──国公立大学と難関私立大学のバランスを取りながら、生徒の多様な進路希望に応える教育環境が整っています。全体として、「塾・予備校要らず」の手厚い指導体制で国公立を射程に入れる進学校と言えるでしょう。

都立八王子東高校のイベント・学校行事
八王子東高校の学校行事のハイライトは、毎年9月に行われる「しらかし祭(白樫祭)」です。文化祭・体育祭・後夜祭を1週間にわたって一体開催する大規模イベントで、その間は行事一色になり盛り上がりは最高潮に達します。1年生は演劇、2〜3年生はアトラクションや喫茶などの出し物を企画。地域住民にも開放されており、地元FM局(TOKYO STAR RADIO 77.5MHz)にも取り上げられるほどの注目度です。
体育祭では赤・白・青・緑の4団に分かれ、競技だけでなく応援団によるパフォーマンスや巨大パネル制作が見どころ。後夜祭ではバンド演奏やダンスが行われ、学校全体が一つになります。ブレイクダンス部が「しらかし大賞 チームダンス選手権 審査員特別賞」を受賞するなど、後夜祭のステージの質の高さもヒガシならでは。
6月の合唱祭は学年をまたいでクラス単位で競われ、実行委員会を中心に運営。本番までにレベルの高い合唱を作り上げていく過程そのものが醍醐味です。2月の台湾研修旅行、3月のトロント海外研修(いずれも希望者制)はGE-NET20の取り組みの一環で、修学旅行は例年10月に実施されています。
生徒会長の山口さんいわく、「一丸となって挑む『しらかし祭』は圧巻で、一年で一番と称してよいほどの盛り上がりを見せてくれます」。
なお、八王子東高校は都立高校としては珍しく、校舎のバーチャルツアーコンテンツを公開しています。実際に足を運ぶ前にオンラインで雰囲気を体感できるのは、受験生にとって嬉しいポイントです。
| 月 | イベント |
|---|---|
| 4月 | 入学式、対面式、新入生歓迎祭 |
| 5月 | 1・2・3年校外学習 |
| 6月 | 合唱祭、芸術鑑賞教室 |
| 7月 | 部活動合宿 |
| 8月 | 部活動合宿 |
| 9月 | しらかし祭(文化祭・体育祭・後夜祭)※約1週間 |
| 10月 | 2年修学旅行、1年避難所設置訓練 |
| 11月 | ー |
| 12月 | ー |
| 1月 | ー |
| 2月 | 台湾研修旅行(希望者) |
| 3月 | 卒業式、スポーツ大会、トロント海外研修(希望者) |
都立八王子東高校の部活動や課外活動
八王子東高校は部活動加入率95%以上と非常に高く、進学校でありながら本気で部活に取り組む生徒が多いのが特徴です。令和6年度の実績を見ると、運動部・文化部ともに都大会以上の成果を挙げている部活が多数あります。
運動部の主な実績(令和6年度)
| 部活名 | 実績 |
|---|---|
| 剣道 | 男子 東京都国公立大会準優勝、都大会ベスト16 / 女子 都大会ベスト32 |
| サッカー | 東京都第七地区ユースリーグ2部優勝、八王子選手権準優勝 |
| 軟式野球 | 春季東京都第3位、春季関東大会出場 |
| 陸上競技 | 全国高等学校陸上競技対校選手権大会出場 |
| 女子バスケットボール | 夏季大会Sブロック準優勝 |
| 女子バドミントン | 東京都新人大会西ブロックベスト16、全体的ベスト32 |
| 男子ハンドボール | 都高体連大会兼全日本選手権都予選ベスト32 |
| 女子ハンドボール | 全日本高校選手権都予選ベスト16 |
| 水泳 | 都高校選手権水泳競技大会出場 |
| 卓球 | 国公立大会女子団体ベスト8、新人戦男子団体ベスト32(令和5年度) |
| 弓道 | 初段5名・二段1名取得、都総体個人戦決勝進出1名 |
特に剣道部(男子)は都立TOP3に入る強豪で、国公立大会準優勝の実績を持ちます。軟式野球部は春季大会で都第3位・関東大会出場と、進学校として異例の好成績。陸上競技部は全国大会(インターハイ)出場を果たしています。
注目運動部|都立ランキング入りの部活
- 剣道部:当サイトの都立強豪ランキングで都立3位

文化部の主な実績(令和6年度)
| 部活名 | 実績 |
|---|---|
| 吹奏楽 | 第64回東京都高校吹奏楽コンクールA組銅賞 |
| 室内楽 | 全国選抜オーケストラフェスタ出場、地区音楽大会第6地区出場 |
| コーラス | NHK全国学校音楽コンクール東京コンクール予選銅賞 |
| 自然科学 | 科学の甲子園出場、TOKYO サイエンスフェア ポスターセッション参加 |
| 美術 | 東京都高校文化祭美術・工芸部門 第35回中央展出展 |
| ダンス | LOVEダン高校ダンス動画フェス2025参加 |
| 華道 | 文化祭展示部門1位 |
文化部では室内楽部の全国選抜オーケストラフェスタ出場、コーラス部のNHKコンクール銅賞、自然科学部の科学の甲子園出場など、全国レベルの成果が光ります。吹奏楽部もA組で都コンクールに出場しており、音楽系の層の厚さが際立ちます。
有志活動
既存の部活の枠に収まらない有志団体が活発なのもヒガシの特徴。生徒会長の山口さんも「どの団体もとても個性的かつ活発に活動していて、ヒガシの毎日は活気にあふれています」と語っています。
卒業生の鯉沼さん(一橋大学)は、
「部活や有志団体も色々あるので自分に合うところが見つかると思います。部活と勉強の両立も(もちろん努力は必要ですが)できます!」
と後輩にメッセージを送っています。
都立八王子東高校の施設と環境
八王子東高校は、かつての八王子競馬場・八王子牧場の跡地に建設されたこともあり、敷地が広大で緑豊かな環境に恵まれています。校舎棟・体育館棟・プール棟・広いグラウンドを備え、学習と部活動の両方に最適な施設が整っています。
校舎内には普通教室のほか、物理・化学の実験室、音楽室、美術室、調理室など多様な特別教室が完備。DXハイスクール指定校として全生徒にタブレット端末が配布され、Wi-Fi環境も整備されています。
東大合格者の原口さんが語る通り、進路室にはさまざまな年度の過去問が豊富に揃い、図書室や廊下・教室で19時まで自習が可能です。体育館にはバスケットボール・バレーボールのコート、剣道場・柔道場も完備。25mプールでは水泳部や体育の授業が行われ、グラウンドはサッカーや陸上に十分な広さがあります。
周辺には東京都立大学日野キャンパスや研究施設が点在する文教地区としての落ち着いた環境が広がっています。
通学圏と自転車通学
八王子東高校の生徒の居住地域は、八王子市が最多(347人)で、次いで町田市(131人)、日野市(120人)、多摩市(61人)と続きます。多摩地域全域から生徒が集まっていることがわかります。特徴的なのは自転車通学率が47%と非常に高いこと。うち53%は自転車通学のみで登校しており、多摩地域の広域から自転車で通える立地環境がうかがえます。
国公立志向と面倒見の良さで、多摩地域から難関大学へ送り出す八王子東高校
八王子東高校は、1976年の開校から約50年で進学指導重点校7校の一角にまで成長した学校です。2026年度は国公立大学に現役110名(合格率34.8%)が合格し、卒業生の約3人に1人が国公立に現役で進学。東京科学大学を筆頭とした理系国公立への安定した合格実績と、都立大・学芸大・農工大を中心とした関東圏国公立への幅広い進学パイプラインが、この数字を支えています。
都心から離れた立地はありますが、その分「塾・予備校要らず」を掲げる手厚い指導体制──3年生だけで20以上の大学別講座、1年次からの頻繁な面談、19時までの自習環境──が学校の中で受験対策を完結させる環境を整えています。
医学部に進学した塚本さんは「好きな分野があればそれを深められますし、好きな分野がなくても、将来やりたい事を見つけられると思います」と語り、東大に進んだ原口さんは「共に受験を乗り越える友達を多く得て、教えあったりすることで、大きく成長できました」と振り返ります。
茶色の制服に身を包み、しらかし祭に熱くなり、講習と自習で国公立を射程に入れる──それが八王子東の3年間です。「国公立に強い都立高校で、しっかり面倒を見てもらいたい」という受験生にとって、八王子東高校は有力な選択肢と言えるでしょう。


<参照元>
ページ内の大学合格実績は各高校のホームページやパンフレットを参照しています。しかしながら、参照したタイミングによっては速報データであったり、年度をまたぎ変更となっている場合もありますので、正確なデータは各都立高校の最新データをご確認ください。
・八王子東高校公式サイト https://www.metro.ed.jp/hachiojihigashi-h/

