【2026年度】都立高校の陸上競技推薦(文化・スポーツ等特別推薦)実施校一覧|全17校・募集52人・前年応募倍率1.93倍

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東京都教育委員会は、2026年度(令和8年度)都立高校入試における「文化・スポーツ等特別推薦」の実施内容を公表しました。この記事では、その中から陸上競技の推薦実施校・募集人数・前年度倍率のデータをまとめ、

  • どの高校で
  • どれくらい募集があり
  • どの程度の競争率だったのか

を一覧でチェックしていきます。

<参考リンク>令和8年度東京都立高等学校入学者選抜実施要綱・同細目について

目次

都立高校の陸上推薦はどんな入試?今年度のポイント

「文化・スポーツ等特別推薦」は、文化・スポーツなど特定分野で高い能力を持つ生徒を評価して選抜する制度です。
陸上競技の場合は、

  • 中学・クラブでの大会実績
  • 各種目ごとの記録
  • 部活動への姿勢や継続力

などが総合的に評価されます。

おさえておきたい制度上のポイントは次の通りです。

  • 各校ごとに独自の選抜基準が設定されており、基準を満たしていても不合格になることがある
  • 同じ高校の一般推薦との併願が可能(両方の検査を受ける必要あり)
  • 応募資格は一般推薦と同じく、在籍中学校長の推薦が必要
  • 特別推薦で不合格でも、同じ高校を学力検査(一般入試)で再受験することができる
    (推薦に出願していたことが有利に働くことはありません)

陸上競技|文化・スポーツ等特別推薦 実施概要(2026年度)

項目内容
実施校数17校
募集人数52人(前年 −5人)
願書受付期間2026年1月9日(金)〜16日(金)
実技検査日2026年1月26日(月)・27日(火)
合格発表日2026年2月2日(月)
(参考)2025年度募集校・人数20校・57人
(参考)2025年度応募人数110人
(参考)2025年度応募倍率1.93倍

2026年度は、実施校数が20校→17校、募集人数も57人→52人とわずかに縮小しましたが、都大会・関東大会を視野に入れた陸上強化校が、都内各エリアで陸上推薦枠を維持しています。

一方で、学校ごとの倍率差は大きく、5倍超の激戦校から定員割れに近い高校まで幅があります。このあと、実施校の一覧と倍率傾向を詳しく見ていきます。

陸上競技の文化・スポーツ等特別推薦実施校の募集一覧(2026年度)

2026年度は、3〜4人募集の高校が中心で、5〜6人の“受け入れ枠が広い”高校と、2人募集の“小数精鋭枠”が混在しています。

※以下の倍率はすべて2025年度実績(参考)です。

  • 応募倍率=応募人数 ÷ 募集人数
  • 合格倍率=応募人数 ÷ 合格人数(全員合格の高校は1.00倍として記載)

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No.高校名所在地2026年度 2025年度
募集人数前年比応募人数応募倍率合格倍率
1板橋高校板橋区6人18人3.00倍3.00倍
2足立新田高校足立区5人10人2.00倍2.00倍
3城東高校江東区4人7人1.75倍1.75倍
4つばさ総合高校大田区4人5人1.25倍1.67倍
5若葉総合高校稲城市4人4人1.00倍1.33倍
6東大和高校東大和市3人8人2.67倍2.67倍
7福生高校(※中距離)福生市3人6人2.00倍2.00倍
8文京高校豊島区3人5人1.67倍1.67倍
9田無高校西東京市3人5人1.67倍1.67倍
10足立高校足立区3人1人0.33倍1.00倍
11松が谷高校八王子市2人11人5.50倍5.50倍
12紅葉川高校江戸川区2人6人3.00倍3.00倍
13篠崎高校江戸川区2人4人2.00倍2.00倍
14府中東高校府中市2人4人2.00倍2.00倍
15高島高校板橋区2人3人1.50倍1.50倍
16上水高校(※中距離)武蔵村山市2人2人1.00倍1.00倍
17東大和南高校東大和市2人

※2025年度に陸上推薦を実施していた片倉高校(八王子市)・青梅総合高校(青梅市)・美原高校(大田区)は、2026年度は陸上競技の特別推薦を実施しません

上記の一覧から、

  • 3〜4人募集の高校がボリュームゾーン
  • 板橋・足立新田のように5〜6人と受け入れ枠が広い強化校
  • 松が谷・紅葉川・篠崎・府中東といった少数精鋭の2人募集校

に大きく分かれます。

応募倍率は、松が谷の5.50倍が突出して高く、板橋・紅葉川も3.00倍と、陸上推薦の中でも激戦ゾーンに入る水準です。
一方、足立高校・若葉総合・上水などでは、定員ちょうど〜定員割れとなっていることがわかります。

昨年度(2025年度)応募倍率が高かった主な高校

2025年度実績で応募倍率が高かった高校を抜き出すと、次のようになります。

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高校名所在地募集人数応募人数応募倍率合格倍率
松が谷高校八王子市2人11人5.50倍5.50倍
板橋高校板橋区6人18人3.00倍3.00倍
紅葉川高校江戸川区2人6人3.00倍3.00倍
東大和高校東大和市3人8人2.67倍2.67倍
足立新田高校足立区5人10人2.00倍2.00倍
福生高校(中距離)福生市3人6人2.00倍2.00倍
篠崎高校江戸川区2人4人2.00倍2.00倍
府中東高校府中市2人4人2.00倍2.00倍

いずれも、

  • 都大会出場や関東大会出場を明確な目標に掲げている
  • 中距離や駅伝に力を入れている
  • 陸上部の人数・指導体制が整っている

といった“競技力重視”の高校が中心です。募集枠が2〜3人と少ない学校も多く、タイムや記録だけでなく、チーム貢献や伸びしろまで含めた総合勝負になっていると考えられます。

昨年度(2025年度)応募倍率が低かった主な高校

一方、応募倍率が比較的低かった高校は次の通りです。

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高校名所在地募集人数応募人数応募倍率合格倍率
足立高校足立区3人1人0.33倍1.00倍
つばさ総合高校大田区4人5人1.25倍1.67倍
若葉総合高校稲城市4人4人1.00倍1.33倍
上水高校(中距離)武蔵村山市2人2人1.00倍1.00倍

これらの高校では、

  • 地域の競技人口や通学圏の関係で志願者数自体が少ない
  • 「陸上でガンガン勝ちたい」よりも、「まずは都立で陸上を続けたい」という層が中心
  • これから記録や駅伝成績を伸ばしていく、“育成型”のチーム

といった背景が想定されます。推薦で確実に都立進学をしたい受験生にとっては、現実的な選択肢としてチェックしておきたいゾーンです。

都立高校陸上推薦の地域別傾向

陸上推薦実施校をエリア別に見ると、おおよそ次のような特徴があります。

地域主な高校特徴
23区東部(足立・江東・江戸川 など)足立新田・足立・城東・紅葉川・篠崎 など中学陸上やクラブチームが盛んなエリア。短距離〜フィールドまで幅広い種目で都大会レベルの選手が集まり、2〜3倍前後の倍率になりやすい。
23区西部(板橋・豊島 など)板橋・高島・文京 など「関東・全国大会出場」を明確な目標に掲げる強化校が多く、板橋は3倍、文京も1.67倍など、安定した人気。競技レベル志向の受験生が多いゾーン。
多摩地域(府中・東大和・武蔵村山・稲城・福生・八王子 など)東大和・東大和南・府中東・上水・若葉総合・福生・松が谷 など駅伝・中長距離を中心に、地域密着型のチームが多い。松が谷の5.50倍のように、地元で知られた強豪校には志願が集中しがち。

エリアによって、

  • 短距離・フィールド中心か、中長距離・駅伝中心
  • 「全国を狙う強化型」か、「文武両道・地域密着型」か

といった違いも見えてきます。自分の得意種目と志望する生活スタイルに合うエリアを、早めにイメージしておくと志望校選びが楽になります。

都立高校陸上推薦の実技検査と選抜基準(2026年度)

1.主な実技検査内容の傾向

陸上の文化・スポーツ等特別推薦では、実技検査が合否の決め手になります。
公表されている実技内容を整理すると、次のようなパターンが多く見られます。

共通テスト(全員実施)

  • 50m走/100m走
  • 1000m走・1500m走 などの持久走
  • 立ち五段跳び・立ち幅跳び・立三段跳び
  • シャトルラン(20mまたは50m往復)

まずはスプリント能力・持久力・跳躍力といった基礎的な身体能力を確認する形式です。

種目別テスト(選択制)

その上で、次のような専門種目トライアルから1種目を選んで実施させる高校が多くなっています。

  • 短距離:200m走・スタートダッシュ・スプリントドリル
  • 中・長距離:1000m走・1500m走・40秒走 など
  • ハードル:50mハードル走
  • 跳躍:走高跳・走幅跳(短助走)・バウンディング
  • 投てき:砲丸投・円盤投・ジャベリックスロー・メディシンボール前後投げ

また、グラウンド不良時には内容を変更すると明記している高校も多く、雨天でも実施しやすいメニュー(シャトルランやメディシンボール投げなど)を用意しているケースが目立ちます。

<参考リンク>文化・スポーツ等特別推薦の実技検査の内容等一覧

2.選抜基準のタイプ別傾向

基準例を整理すると、陸上推薦の選抜方針はおおまかに次の3タイプに分かれます。

① 実績重視型(都大会レベル以上を明確に要求)

  • 「個人種目で都大会に出場した者、またはそれと同等の能力を有する者」(足立新田 など)
  • 「都大会入賞・関東大会出場・全国大会出場」を目標に掲げる(城東・文京・紅葉川・篠崎・松が谷・福生・府中東 など)

このタイプは、すでに都大会レベルの記録を持っている選手を強く求める傾向があり、
タイム・記録・大会実績が合否に直結しやすいゾーンと言えます。

② 将来性重視型(潜在能力を評価)

  • 「運動能力に優れ、将来陸上競技での活躍が期待できる潜在能力を有する者(競技歴不問)」(板橋)
  • 「地域別大会・通信大会・中学総体などに出場と同等の能力を有する者」(高島)
  • 「陸上競技者としての素質を有する者」(松が谷)

このタイプは、現時点での大会実績が少なくても、身体能力や伸びしろを評価する方針です。
中学で別種目をやっていたり、記録更新のペースが速い選手にはチャンスが広がります。

③ 文武両道・リーダーシップ重視型

  • 「部活動と学業を両立し、学校生活全般で他の生徒の模範となれる者」(府中東・若葉総合 など)
  • 「HR活動や学校行事でもリーダーシップを発揮できる者」(松が谷・福生 など)

競技力だけでなく、勉強・学校行事・人間性まで含めて評価するタイプです。
推薦面接や中学校からの推薦書では、態度面や取り組み姿勢も大きなポイントになります。

<参考リンク>令和8年度文化・スポーツ等特別推薦実施校の選抜方法等一覧

3.今後3年間のチーム目標と、受験生が意識したいこと

各校の「今後3年間の目標」を見ると、

  • 関東高等学校陸上競技大会出場
  • 全国高校総体(インターハイ)出場・入賞
  • 東京都大会での複数入賞/総合入賞
  • 東京都高校駅伝での上位入賞・関東高校駅伝出場

といったキーワードが並んでいます。

特に、

  • 板橋・文京・城東・紅葉川・篠崎・松が谷
  • 福生(駅伝)・上水(駅伝)・東大和南 など

は、関東・全国レベルを明確に見据えた数値目標を掲げており、
「本気で競技に打ち込みたい」タイプの受験生と相性が良いと言えます。

志望校を選ぶときは、

  1. 自分の得意種目・記録レベルが、各校の基準や目標にどれくらいフィットしているか
  2. 陸上部の強化方針(駅伝重視か、個人種目重視か)
  3. 学力・通学時間・学校生活の雰囲気

を合わせてチェックするのがおすすめです。

陸上推薦は「記録+伸びしろ+人間性」のバランス勝負

2026年度の都立高校陸上推薦は、

  • 実施校:17校
  • 募集人数:52人
  • 前年応募倍率:1.93倍

と、全体としては2倍前後の中倍率ですが、松が谷の5.50倍のような激戦校もあれば、定員割れの高校もある“二極化”が続いています。

陸上推薦は、

  • 記録・大会実績
  • 将来性(基礎体力・フォームなど)
  • 学業や学校生活を含めた人間性・継続力

を総合的に評価する入試です。

これから準備を進める受験生は、

  • 志望校の基準・実技内容・チーム目標を必ず確認する
  • 自分の得意種目と記録を客観的に整理し、どのタイプの高校と相性が良いか考える
  • 学校説明会・部活動見学で、練習環境や雰囲気をチェックする

といったステップを踏みながら、
「自分にとって一番納得できる 都立×陸上 の進路」を選んでいきましょう。

<参考リンク>
令和8年度東京都立高等学校入学者選抜実施要綱・同細目について
令和8年度文化・スポーツ等特別推薦実施校の選抜方法等一覧
文化・スポーツ等特別推薦の実技検査の内容等一覧

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