2025年度東京都立高校の文化・スポーツ特別推薦の合格状況が発表された。全体として応募倍率と合格倍率が一致する学校が多い中、一部の学校では応募倍率が低くても高い合格倍率となるケースが見られました。以下、各スポ-ツごとに倍率をまとめていきます。
硬式野球の推薦入試合格人数・倍率一覧


硬式野球の特徴的なポイント
- 56校で募集、213人の募集人数に対して367人が応募(1.72倍)、184人が合格(1.99倍)
- 高倍率校:雪谷高校(5.67倍)、狛江高校(4.00倍)、葛飾野高校(3.75倍)
※マークの学校では、応募倍率と最終的な合格倍率に大きな差が生じており、選考過程での厳格な評価(定員に満たなくても全員合格としないなど)が行われたことが推察されます。
バスケットボール(男子)の推薦入試合格人数・倍率一覧

バスケットボール(男子)の特徴
- 28校で募集、74人の募集人数に対して193人が応募(2.61倍)、70人合格(2.76倍)
- 上位校の倍率:東大和高校(5.00倍)、東大和南高校(4.50倍)、福生高校(4.50倍)
※マークの変化点: 豊多摩高校のみ:応募倍率1.00倍→合格倍率2.00倍と上昇
全体的に応募倍率と合格倍率がほぼ一致しています。
バスケットボール(女子)の推薦入試合格人数・倍率一覧

バスケットボール(女子)の特徴
- 26校、75人募集で126人応募(1.68倍)、66人合格(1.91倍)
- 上位:豊島・鷺宮(3.50倍)、東大和南(3.00倍)
※マークの変化点
- 久留米西:1.50倍→3.00倍
- 淵江:1.00倍→1.67倍
- 飛鳥:0.75倍→1.50倍
- 江戸川:0.67倍→1.00倍
- 葛飾総合:0.50倍→1.00倍
- 広尾:0.33倍→1.00倍
応募倍率が低くても合格倍率が上がるケース(定員に満たずとも全員合格とならないなど)が男子より多く見られます。
バスケットボール(男女問わず)の推薦入試合格人数・倍率一覧

バスケットボール(男女問わず)の特徴
3校で14人募集、18人応募(1.29倍)、13人合格(1.38倍)
※芝商業のみ変化:応募倍率1.00倍→合格倍率1.20倍
サッカー(男子)の推薦入試合格人数・倍率一覧

サッカー(男子)の特徴
- 31校、101人募集で308人応募(3.05倍)、97人合格(3.18倍)
- 最高倍率:東久留米総合(8.60倍)、東大和(8.00倍)、南葛飾(6.20倍)
※マークの変化点
- 美原高校:応募1.50倍→合格3.00倍
- 墨田川高校:応募1.00倍→合格1.50倍
その他の学校は応募倍率と合格倍率が一致。
サッカー(女子)の推薦入試合格人数・倍率一覧

サッカー(女子)の特徴
- 6校、19人募集で27人応募(1.42倍)、15人合格(1.80倍)
- 最高倍率:東大和(5.00倍)※変化点:若葉総合のみ(応募0.50倍→合格1.00倍)
バレーボール(男子)の推薦入試合格人数・倍率一覧

バレーボール(男子)の特徴
- 5校、15人募集で37人応募(2.47倍)、15人合格。
- 最高倍率は東大和(5.00倍)
- 全校で応募倍率と合格倍率が一致(※マークの変化点なし)
バレーボール(女子)の推薦入試合格人数・倍率一覧

バレーボール(女子)の特徴
- 25校、68人募集で116人応募(1.71倍)、62人合格(1.87倍)
- 最高倍率:石神井(3.00倍)、府中(3.00倍)
※マークの変化点:
- 小川:0.67倍→2.00倍
- 城東:0.67倍→1.00倍
- 豊多摩:0.50倍→1.00倍
- 武蔵村山:0.50倍→合格者なし(-)
陸上(男女問わず)の推薦入試合格人数・倍率一覧

陸上(男女問わず)の特徴
- 19校、57人募集で110人応募(1.93倍)、52人合格(2.12倍)
- 最高倍率:松が谷(5.50倍)
※マークの変化点
- つばさ総合:1.25倍→1.67倍
- 若葉総合:1.00倍→1.33倍
- 足立:0.33倍→1.00倍
剣道の推薦入試合格人数・倍率一覧

剣道の特徴
- 全体:15校55人募集、48人応募(0.87倍)→33人合格(1.45倍)
※マークの変化点(応募倍率→合格倍率)
- 高島:0.67倍→2.00倍
- 向丘:0.75倍→1.50倍
- 篠崎・青梅総合:0.83倍→1.00倍
- 深川・葛西南・光丘(男):低倍率→1.00倍
- 久留米西:合格者なし
柔道の推薦入試合格人数・倍率一覧

柔道の特徴
- 7校17人募集、14人応募(0.82倍)、13人合格(1.08倍)
※変化点:
- 石神井:1.00倍→2.00倍
- 田無:0.67倍→1.00倍
ハンドボールの推薦入試合格人数・倍率一覧

ハンドボールの特徴
- 6校19人募集、26人応募(1.37倍)、15人合格(1.73倍)
※本所のみ変化:0.67倍→1.00倍
ほとんどの学校で応募倍率と合格倍率が一致。最高倍率は小岩(2.50倍)。
ラグビーの推薦入試合格人数・倍率一覧

ラグビー(男子のみ)の特徴
- 6校16人募集、12人応募(0.75倍)、11人合格(1.09倍)
※板橋有徳のみ変化:0.67倍→1.00倍
応募自体が定員に満たない状況。荒川工科と小平西は応募者なし。
ソフトボールの推薦入試合格人数・倍率一覧

ソフトボール(女子のみ)の特徴
- 4校17人募集、10人応募(0.59倍)、8人合格(1.25倍)
※変化点:
- 江戸川:0.67倍→1.00倍
- 保谷:0.33倍→1.00倍
- 小平西:0.14倍→1.00倍
全体的に応募倍率が低く、応募者のほとんどが合格。
バドミントンの推薦入試合格人数・倍率一覧

バドミントンの特徴
- 3校16人募集、40人応募(2.50倍)、15人合格(2.67倍)
- 最高倍率:東村山(5.00倍)
※変化点
- 町田総合(男子):0.67倍→1.00倍。他は応募倍率と合格倍率が一致。
その他スポーツの推薦入試合格人数・倍率一覧

その他スポーツの特徴
※応募倍率→合格倍率の変化点:
- 足立新田(相撲):0.50倍→1.00倍
- 八潮(軟式野球):0.75倍→1.00倍
高倍率校
- 清瀬(ソフトテニス男子):6.50倍
- 清瀬(ソフトテニス女子):4.50倍
- 高島(ソフトテニス男女):4.00倍
ほとんどの競技で応募倍率と合格倍率が一致。
吹奏楽の推薦入試合格人数・倍率一覧

吹奏楽(男女問わず)の特徴
- 8校29人募集、76人応募(2.62倍)、27人合格(2.81倍)
- 最高倍率:杉並(4.00倍)、片倉(3.50倍)
※変化点
- 小平西:1.00倍→2.00倍
- 八王子北:0.50倍→1.00倍
美術系の推薦入試合格人数・倍率一覧

美術系(男女問わず)の特徴
- 5校28人募集、94人応募(3.36倍)、28人合格
- 最高倍率:大泉桜(3.85倍)、晴海総合(3.00倍)
- 全校で応募倍率と合格倍率が一致(※マークの変化点なし)
その他文化系の推薦入試合格人数・倍率一覧

その他文化系の特徴
※変化点(応募倍率→合格倍率)
- 英語:飛鳥(2.00倍→6.00倍)
- ものづくり:墨田工科(女子)(0.20倍→1.00倍)、杉並工科(0.60倍→1.00倍)
- ビジネス:千早(0.50倍→1.00倍)
全体的に応募倍率が低い中、板橋有徳(書道)は2.33倍と比較的高倍率。 合唱と理科研究は応募者なし。
文化・スポーツ特別推薦入試で見る部活動の現状
今年度の都立高校文化・スポーツ特別推薦では、伝統的な運動部と文化部での志願傾向の差が鮮明となりました。硬式野球は56校で募集があり、1.99倍の合格倍率を記録。サッカーやバスケットボールといったメジャースポーツも2倍前後の倍率を維持しています。
一方で、柔道やラグビー、ソフトボールといった競技では応募者が募集人員に満たないケースが目立ちました。特にラグビーは6校で募集があったものの、実際の応募は0.75倍にとどまり、部員確保の厳しさが浮き彫りとなっています。
特徴的なのは、応募倍率が低くても最終的な合格倍率が上昇するケースが散見されたことです。特に女子の競技でこの傾向が顕著で、実技試験などでの厳格な選考が行われたことが推測されます。
文化系では、吹奏楽が8校で2.81倍、美術系が5校で3.36倍と安定した人気を示しましたた。中でも英語分野での飛鳥高校は、応募2倍から合格6倍へと大きく上昇し、高い選考基準が窺える結果となりました。
<参照元>
ページ内のデータは東京都教育委員会発表資料・各高校のホームページやパンフレットを参照しています。しかしながら、参照したタイミングによっては速報データであったり、年度をまたぎ修正・変更となっている場合もありますので、正確なデータは東京都教育委員会、各都立高校の最新データをご確認ください。