都立桜修館中等教育学校の偏差値・倍率は?進学実績・部活・校風もまとめて解説!

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都立桜修館中等教育学校は、東京都目黒区にある都立の完全中高一貫校です。1929年に府立高等学校として開校した旧制高校の伝統を受け継ぎ、2006年に中等教育学校として新たなスタートを切りました。完全中高一貫校のため、高校からの生徒募集は行っていません 1年生(中学1年生相当)から6年生(高校3年生相当)までの160名が、6年間一貫教育のもとで学びを深めていきます。

「真理の探究」を校訓とし、高い知性・広い視野・強い意志を育成。5年生では自らテーマを決めて5000字の研究論文を執筆し、6年生ではその要旨を英語でまとめるなど、論理的思考力を徹底的に鍛えます。

国際理解教育も充実しており、第二外国語(ドイツ語・フランス語・スペイン語・中国語・ハングル)の選択、台湾修学旅行、オーストラリア語学研修、アメリカリーダー養成研修など、グローバル人材育成に注力しています。

2025年3月卒業生は、国公立大学に70名(合格率49.3%)、早慶に83名が合格するなど、優れた進学実績を残しています。科学オリンピックでも国際大会出場者を輩出するなど、理数教育でも高い実績を誇ります。

この記事では、都立桜修館中等教育学校の偏差値や倍率、進学実績、部活動、校風など、受験を検討される皆様に役立つ情報を詳しくご紹介します。

目次

都立桜修館中等教育学校の入試倍率と偏差値

入学難易度(偏差値)

偏差値61~68、都立中高一貫校の中でもトップクラスの難関校

都立桜修館中等教育学校の入学難易度(偏差値)は、各模試で以下のように示されています。

  • 首都圏模試センター:68
  • 日能研(R4:80%水準):61
  • 四谷大塚(Aライン80):61

首都圏模試センターでは偏差値68と、都立中高一貫校10校の中でも高水準の難関校です。旧制高校の伝統を受け継ぐ名門校として、非常に高い人気を誇っています。

都立中高一貫校の適性検査について

都立中高一貫校の入試は私立中学受験とは性質が異なる点に注意が必要です。

  • 適性検査形式:教科別のテストではなく、複数の教科にまたがる総合的な問題
  • 思考力・表現力重視:知識の詰め込みより、考える力や表現する力が問われる
  • 記述問題中心:選択肢問題より記述問題が多く、論理的に説明する力が必要

私立中学受験の偏差値とは単純比較できないため、都立中高一貫校に特化した模試を受験し、適性検査形式に慣れることが重要です。また適性検査だけではなく調査書の内容とともに複合的に合否判定がなされます。そのため、偏差値は参考値として捉える必要があります

入試倍率

2025年度は3.55倍、近年はやや落ち着いた倍率で推移

都立桜修館中等教育学校の過去10年間の入試倍率の推移は以下の通りです。

【全体】入試倍率の推移(過去10年間)

スクロールできます
年度応募倍率受検倍率受検辞退率入学辞退率
2016年度6.71倍6.29倍6.3%10.6%
2017年度6.18倍5.89倍4.6%7.5%
2018年度5.82倍5.49倍5.7%9.4%
2019年度6.10倍5.73倍6.1%11.3%
2020年度5.98倍5.73倍4.3%6.9%
2021年度6.16倍5.81倍5.6%5.6%
2022年度5.17倍4.81倍6.9%6.9%
2023年度5.40倍5.06倍6.4%8.8%
2024年度4.41倍4.18倍5.2%8.8%
2025年度3.83倍3.55倍7.2%10.6%

※2025年度から男女合同定員となりました

【男子】入試倍率の推移(過去5年間)

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年度応募倍率受検倍率受検辞退率入学辞退率
2020年度4.86倍4.69倍3.6%8.8%
2021年度5.16倍4.90倍5.1%3.8%
2022年度4.18倍3.98倍4.8%3.8%
2023年度4.46倍4.25倍4.8%3.8%
2024年度3.60倍3.49倍3.1%7.5%

【女子】入試倍率の推移(過去5年間)

スクロールできます
年度応募倍率受検倍率受検辞退率入学辞退率
2020年度7.10倍6.76倍4.8%5.0%
2021年度7.15倍6.73倍5.9%7.5%
2022年度6.16倍5.65倍8.3%10.0%
2023年度6.34倍5.86倍7.5%13.8%
2024年度5.21倍4.86倍6.7%10.0%

倍率の推移から見えること

  1. 2016~2021年度は高倍率:受検倍率5.7~6.3倍と非常に高い人気でした
  2. 2022年度以降は緩やかに低下:受検倍率が5倍台→4倍台と推移
  3. 2025年度は3.55倍:過去10年間で最も低い倍率となりましたが、依然として狭き門
  4. 女子の倍率が男子より高い傾向:2020~2024年度まで、一貫して女子の倍率が男子を2倍近く上回っていました

都立中高一貫校全体(10校平均)との比較

年度桜修館(受検倍率)10校平均(受検倍率)
2020年度5.73倍5.47倍
2021年度5.81倍4.87倍
2022年度4.81倍4.40倍
2023年度5.06倍4.22倍
2024年度4.18倍3.82倍
2025年度3.55倍3.41倍

桜修館は都立中高一貫校全体の平均とほぼ同水準かやや高めの倍率で推移しており、安定した高い人気を保っています。

入学辞退率について

桜修館の入学辞退率は10.6%(2025年度)と、都立中高一貫校の中ではやや高めです。これは、私立難関校との併願者が多く、私立に進学する受験生が一定数いることを示しています。

都立桜修館中等教育学校の歴史と伝統

旧制府立高校から受け継ぐ96年の伝統、「真理の探究」の精神

旧制高校としての歴史

都立桜修館中等教育学校は、1929年(昭和4年)に府立高等学校として設立された、96年の歴史を持つ伝統校です。

初代校長・川田正澂の教育理念
「英国イートン校の教育に倣い、格調高い人物養成を軸に、日本の旧制高等学校の伝統である自由と正義を重んじ、真理を愛好する自主的な高校精神

この理念は、現在の桜修館にも脈々と受け継がれています。

主な沿革

  • 1929年:府立高等学校(尋常科4年、高等科3年の7年制)として設立
  • 1929年4月:東京府麹町区永田町の府立第一中学校内で開校
  • 1932年:東京府荏原郡碑衾町(現在地)に移転
  • 1943年:東京都制実施により都立高等学校と改称
  • 1948年:新学制により都立新制高等学校に
  • 1949年:男女共学制実施
  • 1949年12月:東京都立大学附属高等学校と改称
  • 1950年:東京都立大学附置学校となる
  • 2004年:目黒地区中等教育学校(仮称)の開設準備室設置
  • 2005年:校名が「東京都立桜修館中等教育学校」に決定
  • 2006年東京都立桜修館中等教育学校として開校
  • 2011年:東京都立大学附属高等学校閉校
  • 2024年:創立18周年(中等教育学校として)

「桜修館」の校名の由来

「桜修館」の校名は、戦前から引き継いだ校歌の中の「崇高き姿の不二の嶺 国の誇りの桜花」から名付けられています。校歌の2番には「国の誇りの櫻花 これぞ我等が精神なる これぞ我等の生命なる」とあり、桜が本校の精神を象徴しています。

2024年には中等教育学校として創立18周年を迎え、2026年には創立20周年の節目を迎えます。

都立桜修館中等教育学校の立地と最寄り駅、周辺環境

閑静な住宅街に立地、渋谷から約20分の好アクセス

所在地とアクセス

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