東京都立駒場高等学校は、目黒区に位置する歴史と伝統を誇る公立進学校です。創立から120年以上の歴史を持ち、緑豊かなキャンパスと優れた教育体制で、数多くの生徒が難関大学への進学を果たしています。
普通科と保健体育科を併設し、学業とスポーツの両立を目指す教育を展開。地域とのつながりを大切にしながら、進学指導特別推進校として生徒の学力向上に努めています。「ハイレベルな文武両道」を標榜する駒場高校の歴史、校風、進学実績、施設、部活動、入試などについて詳しくご紹介します。
都立駒場高校の歴史と伝統
都立駒場高校の前身である東京府立第三高等女学校は、1902年に創立されました。戦前から中等女子教育の名門として評価を受け、当時は「浅草の第一(白鷗)、小石川の第二(竹早)、麻布の第三(駒場)」と称され、特に女子教育において高い評価を得ていました。
1946年に現在の目黒区大橋の地に移転し、その後1950年には東京都立駒場高等学校に改称され、男女共学を開始しました。共学化に伴い、教育の多様化を図り、同時に設置された保健体育科は、全国の公立高校でも先駆け的存在です。1950年代から1970年代にかけて、都立高校全盛期の一翼を担い、多くの優秀な生徒を輩出。進学実績でも注目される存在でした。特に仰光寮と呼ばれる木造建築は、昭和天皇の妃である香淳皇后の教育施設として建てられた歴史的建造物で、現在も大切に保存されています。
このような歴史と伝統に裏打ちされた都立駒場高校の教育は、時代の変化に対応しながらも、生徒一人ひとりの成長を大切にしています。2012年以降も進学指導特別推進校として教育改革を進め、学びの環境をより一層充実させています。
都立駒場高校の立地と最寄り駅、周辺環境
東京都立駒場高校は、目黒区大橋二丁目に位置し、東京都内の主要エリアからアクセスしやすい立地が魅力です。最寄り駅は京王井の頭線の「駒場東大前駅」および東急田園都市線の「池尻大橋駅」で、いずれも徒歩7分と通学の利便性が高いです。また、渋谷駅からは東急バス51系統の「松見坂上」停留所を利用することで、徒歩0分で学校に到着できるため、都内からのアクセスが非常に良いです。
住所 | 東京都目黒区大橋 2-18-1 |
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最寄り駅 | ①京王井の頭線「駒場東大前」駅 徒歩7分 ②東急田園都市線「池尻大橋」駅 徒歩7分 ③渋谷駅発 東急バス51「松見坂上」バス停 徒歩0分 |
学校の周囲は、東京大学駒場キャンパスに近く、筑波大学附属駒場中学校・高等学校や駒場東邦中学校・高等学校、日本工業大学駒場中学校・高等学校など、名門校が集まる文教地区として知られています。こうした環境の中で、都立駒場高校は学問の熱意が溢れる空気に包まれ、静かな学習環境を提供しています。
また、周辺には緑豊かな公園や散策路も多く、都心の喧騒から離れた落ち着いた環境で学ぶことができます。このような立地条件は、生徒が安心して学業に専念できる大きな魅力の一つとなっています。
都立駒場高校の校風と教育方針
都立駒場高校は、「高きに挑み、深く学ぶ」という教育理念を掲げ、学問と部活動の両立を重視する校風が特徴です。普通科と保健体育科の併設により、学問とスポーツの両方で生徒の可能性を広げる教育を行っています。進学指導特別推進校として、学業面でのサポートを充実させるとともに、個々の生徒が自分の目標に向かって挑戦できる環境を整えています。
共通履修型の広く・深く学ぶカリキュラム
都立駒場高校の普通科では、1・2年生において共通履修型のカリキュラムを採用しています。これにより、生徒たちは全教科を幅広く学び、基礎学力をしっかりと身につけることができます。学年を通じて行う「学期ごとの単位認定」(いわゆる“先取り学習”)は、地理歴史(社会)、数学、理科において導入されており、3学期に発展的な内容に進むことが可能です。これにより、生徒たちは深い理解と応用力を養い、学習内容の理解を深めることができます。
また、週34時間の授業時間を確保するために、年20回の土曜授業を実施しており、夏季休業期間の短縮なども行っています。これにより、学習時間を効果的に確保し、生徒たちが各科目にしっかりと向き合える体制を整えています。2年生からは、数学と英語の一部で習熟度別の少人数授業を実施し、個々の学力に応じたきめ細かな指導を行っています。3年生になると、理系・文系に分かれた選択科目(16時間分)に加え、最大4時間分の自由選択科目を履修できるようになり、国公立大学や難関私立大学への受験に対応した教育を行っています。
専門(体育)科目と普通科目の両方を充実させたカリキュラム
保健体育科では、専門的な体育教育を提供し、生徒がスポーツにおいて卓越した技術と知識を身につけられるよう支援しています。サッカーやバスケットボール、陸上競技、水泳、柔道、剣道など、男女を問わず9種目の専門種目が設定されており、各分野での競技力向上を目指しています。授業では、運動学、生理学、心理学といった基礎知識を学び、それを競技の実践に結びつけることで、自己の競技力を高める機会を提供しています。また、体育史や体育測定を学ぶことで、スポーツ全般に対する理解を深め、将来的にスポーツ指導者を目指す基礎を築くことができます。
加えて、保健体育科の生徒は毎年、遠泳(1年生)、スキー(2年生)、キャンプ(3年生)の実習を通して、実践的な学びの機会を得ています。これらの実習は、それぞれ3~5泊の宿泊を伴い、生徒たちが自然の中でスポーツやチームワークの大切さを体感できる貴重な経験となっています。さらに、2年生の数学や英語でも少人数展開の授業を導入しており、全学年を通じて個々の学習進度に合わせた指導を提供しています。
個々の成長を支える教育方針
都立駒場高校の教育方針は、生徒一人ひとりの成長を大切にしながら、目標に向かって挑戦する姿勢を育むことにあります。普通科では、幅広い学問を学びながら、自らの興味や進路に応じて専門性を深めていく機会を提供。保健体育科では、競技力の向上とともに、スポーツを通じた人間性の成長を重視しています。こうした教育の場で、生徒たちは自主性を持ち、自ら学び、主体的に行動する力を身につけます。
都立駒場高校では、学問と部活動、学校行事などの様々な経験を通じて、将来の社会に貢献できる力を育てることを目指しています。「高きに挑み、深く学ぶ」という理念のもとで培われる精神は、卒業後の進路選択においても大きな力となり、社会で活躍するための基礎を築くことができるのです。こうした教育方針に共感し、志を持った生徒が集まることで、都立駒場高校はこれからも文武両道を実現する学校として、その伝統と実績を引き継いでいくでしょう。
都立駒場高校の大学合格実績と進路指導
都立駒場高校は、進学指導に力を注いでおり、特に国公立大学や難関私立大学への合格実績が高いことで知られています。東京一工医(東京大学、京都大学、一橋大学、東京工業大学、国公立大学医学部医学科)といった国内のトップ大学への現役合格者も出ており、その達国公立大学、難関私立大学への合格者数も多いです。進路指導では、1・2年生の段階から学力の基礎をしっかりと固め、3年生になると受験対策に重点を置いた指導が行われます。定期的な模擬試験や進路面談を通して、個々の成績を詳細に分析し、個別の進路計画を作成するなど、生徒一人ひとりに合った進路指導が提供されています。
また、講習・補習を夏休みなどの長期休暇を中心に実施し、スタディサプリなどのオンライン学習ツールも導入。これにより、生徒たちはいつでも学習できる環境が整えられています。自習室では、東大生などのサポートティーチャーが学習のフォローを行うなど、大学受験に向けた手厚いサポート体制が整っています。進路指導の充実度が、生徒の進学実績向上に大きく寄与しているといえます。
都立駒場高校の現役生の大学合格実績推移(2020~2024)

全体の傾向
2020年度から2024年度にかけて、都立駒場高校の現役生の大学合格実績は着実な成長を見せています。2024年度には、卒業生318人に対して合格者総数は1,048人となっており、全体的な合格学率の高さが伺えます。都立駒場高校では、学内での進学指導体制の充実により、生徒たちが各自の目標に向かって挑戦する姿勢が支えられています。現役での進学を目指す生徒も多い一方で、浪人生として改めて挑戦し、難関大学に合格するケースも見られ、進路選択の幅広さと個々の目標実現に向けたサポートが行き届いている点が特徴です。
国公立大学の合格実績
都立駒場高校の国公立大学への合格実績は、毎年一定の成果を上げており、特に東京大学や東京工業大学、一橋大学などの超難関校への合格者が着実にいます。(2020年度はデータがとれませんでしたので0名表記にしていますが)2021年度以降、毎年数名の現役合格者を出しており、2024年度には5名が現役で合格を果たしています。
このほか、旧帝大や難関国公立のTOCKYへの合格も見られます。2024年度にはこれらを含め、国公立大学への合計合格者数は37名に達し、難関国公立大学を目指す生徒たちの進路実現をサポートする指導体制が整っています。地方の有力大学への合格も一定数あり、首都圏にとどまらず、幅広い選択肢を提供しています。これは、1・2年次に基礎を徹底し、3年次には各自の受験科目に対応した選択科目を設定するという都立駒場高校の進学指導方針が実を結んでいる結果といえます。
私立大学の合格実績
私立大学への合格実績でも、都立駒場高校は安定した成果を上げています。特に、早稲田大学や慶應義塾大学への合格が顕著で、2024年度には早稲田・慶應への合格者が74名にのぼりました。また、上智大学や東京理科大学などの難関私立大学への合格者も多く、2024年度には合わせて47名が合格しています。これらの大学は理系・文系の専門性の高い学びを提供する大学であり、都立駒場高校の生徒たちが多様な分野で実力を発揮していることを示しています。
さらに、いわゆるGMARCH(学習院、明治、青山学院、立教、中央、法政)の各校への合格者も多く、2024年度には合計339名が合格しています。これは、都立駒場高校の現役生が合格した延べ大学合格数の約32.3%にあたり、およそ3分の1の生徒がMARCHに現役合格していることを示し、安定した合格先を提供できる環境が整っていることがわかります。成成明学國武(成蹊大学、成城大学、明治学院大学、國學院、武蔵)や日東駒専(日本大学、東洋大学、駒澤大学、専修大学)への合格者も多く、各生徒の志望に合わせた柔軟な進学支援が行われていることがうかがえます。
東京一工医・国公立、早慶・MARCHと生徒の目標に向かって挑戦する姿勢が表れている合格実績
都立駒場高校は、毎年安定した合格実績を誇り、特に難関大学への合格において高い実績を上げています。東京大学や一橋大学、東京工業大学などの難関国公立大学への現役合格も出ており、早稲田大学や慶應義塾大学といった私立のトップ校への合格も多く、進学校としての地位を維持しています。
この背景には、1・2年次での共通履修型のカリキュラムを通じた基礎学力の強化と、3年次の選択科目による受験対策の充実があります。生徒たちは、自分の興味や進路に応じた学びを深めながら、目標とする大学への進学を実現しています。また、浪人生に対するサポート体制も充実しており、卒業後も継続的に目標を追いかける生徒が多数いることも、合格実績の向上につながっています。
都立駒場高校のこうした合格実績と教育方針は、受験生にとって魅力的なポイントとなっており、これからも多くの中学生にとって憧れの存在であり続けるでしょう。学校全体での取り組みが成果を生んでいることから、今後もその合格実績がさらに充実することが期待されます。
都立駒場高校の2024年度 難関大学現役合格者数
- 東京一工医(5人):東京大学(0人)、京都大学(1人)、一橋大学(1人)、東京工業大学(2人)、国公立大学医学部(1人)
- 旧帝国大学(5人):北海道大学(1人)、東北大学(1人)、名古屋大学(1人)、大阪大学(0人)、九州大学(2人)
- TOCKY(11人):筑波大学(7人)、お茶の水女子大学(0人)、千葉大学(1人)、神戸大学(0人)、横浜国立大学(3人)
- 早慶上理医(121人):早稲田大学(49人)、慶應義塾大学(25人)、上智大学(23人)、東京理科大学(24人)、私立大学医学部(0人)
- GMARCH(339人):学習院大学(13人)、明治大学(90人)、青山学院大学(52人)、立教大学(49人)、中央大学(64人)、法政大学(71人)
都立駒場高校の延べ大学合格人数(現役)に占める各大学合格実績(2024)

都立駒場高校の2024年度における現役生の延べ大学合格人数と、それに占める各大学合格実績を以下の通りとなっています。
全体の傾向
2024年度の都立駒場高校の現役生による大学合格者の分布をみると、幅広い進学先が選ばれており、特に私立大学への合格が目立ちます。合格者の約50%がMARCH以上の大学群という素晴らしい実績となっている一方、その他の大学にも多くの合格者を輩出していることから、多様な進路選択が行われている様子が伺えます。
主要私立大学別の現役合格割合
- GMARCH(学習院、明治、青山学院、立教、中央、法政)の現役合格者数が全体の約33%を占め、都立駒場高校の合格者の中で最大の割合を占めています。これは、合格先としての選択肢の幅が広く、生徒一人ひとりが希望する学部や専攻に進める環境が整っていることを示しています。
- 早慶(早稲田大学・慶應義塾大学)への現役合格者が全体の約4%を占めています。難関私立大学への進学を目指す生徒も多く、進路指導の成果が表れていると言えるでしょう。
- 成成明学國武(成蹊大学、成城大学、明治学院大学、國學院大學、武蔵大学)や日東駒専(日本大学、東洋大学、駒澤大学、専修大学)もそれぞれ約9%と10%の割合で、安定した合格績を誇っています。これにより、学力や進路希望に合わせた柔軟な進学選択ができる点が魅力です。
- 上智大学・東京理科大学などの難関私立大学への合格者は、全体の約3%を占め、専門的な学びを求める生徒にも対応しています。
国公立大学の現役合格割合
- 東京一工医(東京大学、京都大学、一橋大学、東京工業大学、国公立大学医学部)への現役合格は、それぞれ全体の約1%と少ないながらも、都立高校としての難関校への合格実績を維持しています。また、旧帝大の現役合格者も少数ながら見られます。
- 首都圏の国公立大学(東京外国語大学、東京学芸大学、東京都立大学など)の合格者は全体の約6%、地方の国公立大学(医学部を除く)の合格者は約2%となっています。国公立大学への進学を目指す生徒たちに対しても、学校としてサポートを続けており、安定した実績を上げています。
その他の私立大学への合格者も全体の25%を占めており、進学先の多様性が感じられます。これには専門学校や海外大学なども含まれており、都立駒場高校の生徒がそれぞれの興味や将来の目標に合わせた進路を選んでいることがわかります。
都立駒場高校の2024年度の大学合格実績は、難関私立大学から国公立大学、そしてその他の私立大学まで幅広い進学先をカバーしています。特にGMARCHへの進合格が約33%と多く、安定した進学実績を示していますが、早稲田大学や慶應義塾大学への合格も確保しており、学校の進路指導の充実度が伺えます。また、国公立大学への進学者数も一定数を維持し、バランスの取れた進学実績を保っています。都立駒場高校の多様な進路支援が、生徒たちのそれぞれの希望を実現するための重要な役割を果たしています。

都立駒場高校のイベント・学校行事
都立駒場高校の学校生活は、充実したイベントや行事によって彩られています。中でも、「都駒祭」として知られる文化祭は、地域に開かれたイベントとして人気が高く、生徒たちが主体となって準備を進める姿が印象的です。都駒祭では、各クラスや部活動による展示やパフォーマンスが行われ、来校者を楽しませる工夫が随所に見られます。
また、体育祭も学校の伝統行事として、生徒同士が競い合い、友情を深める機会となっています。体育祭では、各チームが競技に全力を尽くし、競技の合間には応援合戦も盛り上がります。さらに、修学旅行や校外学習、芸術鑑賞教室などの活動を通じて、生徒たちは学校の枠を超えた学びを体験し、豊かな人間関係を築くことができます。こうした行事は、生徒の思い出を作り、人間的な成長を促す大切な機会となっています。
月 | イベント |
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4月 | 入学式、対面式、開校記念日 |
5月 | 校外学習、体育祭 |
6月 | ー |
7月 | 芸術鑑賞教室、遠泳実習(保健体育科) |
8月 | キャンプ実習(保健体育科) |
9月 | 都駒祭(文化祭)、水泳大会 |
10月 | 実技発表会(保健体育科) |
11月 | ー |
12月 | 修学旅行(2年生普通科) |
1月 | クロスカントリー(保健体育科) |
2月 | 文化部発表会、スキー実習(保健体育科) |
3月 | 卒業式、ダンス発表会、球技大会、修了式 |
都立駒場高校の部活動や課外活動
都立駒場高校は、普通科と保健体育科を併設しており、学問とスポーツの両立を目指す生徒にとって理想的な環境を提供しています。14の運動部と16の文化部があり、生徒たちは部活動を通じて競技力や創造性を高めるとともに、仲間と共に目標を追いかける姿勢を学んでいます。特に、保健体育科は運動における指導者の育成を目標としており、部活動でもその成果を発揮しています。
運動部活動の実績
運動部は全国大会や関東大会に多数出場し、高い競技成績を収めています。以下、令和5年度の主な実績を紹介します。
- 陸上競技部は、女子七種競技でインターハイ出場し入賞、男子走高跳でインターハイ出場し好成績を収めました。これらの成果は、日々のトレーニングと充実した指導体制の賜物です。
- 柔道部は関東高等学校柔道大会東京都予選において、男女団体でベスト16に入る成績を残しました。伝統的に強い部活で、全国大会を目指して努力を続けています。
- 剣道部は、全国高等学校剣道大会の都予選にて、男子はベスト32、女子はベスト16という成績を達成しました。日々の稽古に加えて、強い精神力を養うことを大切にしています。
- サッカー部は、高校サッカー選手権東京都予選において、東京都Aブロックでベスト16に進出し、都内の強豪校と渡り合う健闘を見せました。
- 水泳部は、第99回日本選手権水泳競技大会やジャパンオープン2023、鹿児島特別国民体育大会など、全国レベルの大会に出場。1年生男子が選抜されるなど、将来を期待される選手が多数在籍しています。また、東京都高等学校選手権水泳競技大会では男子総合5位という高成績を収めました。
- 体操競技部は、全日本ジュニア体操競技選手権大会で種目別跳馬3位に入賞。また、関東高等学校体操競技大会に男女団体で出場し、高い技術力を披露しています。
- 女子バスケットボール部は、東京都高等学校女子バスケットボール春季大会で東京都8位に入賞し、関東大会への出場を決定。男子バスケットボール部も同様に、春季大会でベスト32に進出し、競技力を発揮しています。
- 女子バレーボール部は、関東高等学校女子バレーボール大会において、2回戦進出という結果を残し、都内外の強豪と競り合いました。
- 硬式テニス部は、東京都高等学校新人テニス選手権大会で第3位、東京都高等学校テニス選手権大会(団体の部)で第5位を獲得するなど、安定した成績を誇ります。
これらの実績は、保健体育科の専門的な指導のもと、部活動の指導体制が充実していることを示しています。選手たちは日々の厳しい練習を通じて、競技力の向上に努め、全国大会や関東大会で結果を出すことで、その努力を証明しています。
文化部活動の実績
文化部もまた、様々な分野で成果を上げ、全国大会への出場を果たしています。以下、令和5年度の主な実績を紹介します。
- KMC(軽音楽部)は、東京都高等学校文化祭の軽音楽部門大会や東京都高等学校対抗バンドフェスティバルで決勝に進出し、その演奏技術と表現力が高く評価されています。
- 演劇部は、東京都高等学校演劇連盟主催の東京都大会で第3位に入賞。シアターイーストでの上演を通じて、生徒たちは表現力や創造性を磨いています。
- 駒場フィルハーモニーオーケストラ部は、全国高等学校総合文化祭(かごしま総文2023)で、器楽・管弦楽部門の東京代表として全国大会に出場。昨年度の高文連2地区大会での演奏が評価され、都内の代表として活躍しました。
- 新聞局は、東京都高等学校文化連盟新聞部門コンクールで優秀賞を受賞し、次年度の全国総合文化祭への出場権を獲得。学校内外の出来事を取材し、独自の視点で記事を作成する能力を発揮しています。
- 百人一首部は、第47回全国高等学校総合文化祭の百人一首かるた部門に東京都代表として選ばれ、全国大会で競い合いました。競技かるたを通じて日本文化への理解を深めています。
文化部の活動を通じて、生徒たちは創造性を養うだけでなく、自己表現の場を広げ、全国大会という大舞台でその成果を発表する機会を得ています。これにより、個々の才能が伸びやかに育まれ、将来の多様な進路に向けての素地が築かれています。
部活動の意義と教育方針
都立駒場高校では、部活動が生徒の人間形成において重要な役割を果たしていると考えています。部活動を通じて、生徒たちは仲間とともに目標に向かって努力する喜びや、挫折を乗り越える力を学びます。保健体育科では、運動を通じた生涯学習の基礎を育むとともに、スポーツ指導者を目指す生徒も多くいます。専門種目での競技力を高めることに加えて、部活動で培われるチームワークやリーダーシップは、将来の社会で必要とされる力となります。
また、文化部の活動も生徒の多様な個性や興味を引き出し、自分の才能を磨く場として機能しています。芸術や文化活動に打ち込むことで、自己表現力や創造的な思考を養い、幅広い視野を持った人材の育成を目指しています。
これらの活動を通じて、都立駒場高校の生徒たちは、学業のみならず、さまざまな分野での挑戦を続け、豊かな高校生活を送っています。部活動での成功体験は、彼らの高校生活の思い出の一部となり、今後の成長の糧となるでしょう。
都立駒場高校の施設と環境
都立駒場高校のキャンパスは、都心に位置しながらも緑豊かで広々とした環境を誇ります。学校敷地は約41,000㎡におよび、サッカー兼野球用の人工芝グラウンドや、全天候型の250mトラックを備えた陸上競技場、開閉式ドーム付きの温水プールなど、スポーツ施設が充実しています。これらの施設は、保健体育科の授業や運動部の活動で活用され、生徒たちはのびのびと身体を動かしながら競技力を高めています。
また、図書館には約39,000冊の蔵書があり、静かな学習環境を提供。自習室も完備されており、放課後には多くの生徒が自主的に学習に励む姿が見られます。さらに、教室や実験室、パソコン教室なども最新の設備を備え、ICT教育にも対応しています。こうした充実した施設と環境が、生徒たちの学びと成長を支え、都立駒場高校を進学志望の高い中学生からの人気校としています。
都立駒場高校の入試倍率と偏差値
入学難易度(偏差値)
東京都立駒場高校は、進学指導特別推進校かつスポーツ-サイエンス・プロモーション・クラブ認定というハイレベルな文武両道を実践できる高校であり、アクセスもよいため都内有数の難関校として知られています。
文武両道かつ進学指導特別推進校として似たような校風の小山台高校、国分寺高校がありますが、入試時の難易度もほぼ同様となっています。ただし、小山台高校と駒場高校は共通問題、国分寺高校は独自作成問題となっています。
<普通科>
- みんなの高校情報:68(東京35位、都立9位)
- 市進教育グループ:63(都立14位)
- V模擬(60%合格基準):61(東京66位、都立13位)
上記は普通科の偏差値となっており、保健体育科に関しては普通科より概ね10程度偏差値が下がるようですが、一般入試においても実技試験や体育調書が必要になり偏差値のみで判断することは難しいところです。
入試方式
都立高校ですから、推薦入試と一般入試の2つの入試方式があります。2025年度は昨年度は推薦入試が1月26日(土)と1月27日(日)、一般入試が2月21日(金)になります。
<参考情報>詳細はこちらの東京都教育委員会のサイトをご確認ください
都立高校の一般入試では、学力検査点と調査書点の合計(1000点)に英語スピーキングテスト[ESAT-J]の結果(20点)を加えた総合得点(1020点満点)順に選抜されます。面接や実技を実施する学校では、それらの得点も加えた総合成績順に選抜されます。
駒場高校の普通科は上記の通りになりますが、保健体育科に関しては推薦入試、一般入試ともに実技検査と体育調書の提出が必要になります。正確な情報は駒場高校のサイトを確認してください。
<参考情報>詳細はこちらの駒場高校の令和7年度入試概要をご確認ください
入試倍率推移(普通科)
普通科(男女合同)の倍率推移
校長会調査時倍率 | 応募倍率(推薦) | 応募倍率(一般) | 最終応募倍率(一般) | 受検倍率(一般) | 合格倍率(一般) | |
---|---|---|---|---|---|---|
2025年 | 1.95倍 | 4.07倍 | 2.08倍 | 1.92倍 | 1.79倍 | 1.76倍 |
2024年 | 1.58倍 | 3.05倍 | 1.92倍 | 1.83倍 | 1.70倍 | 1.69倍 |
2023年 | 1.60倍 | 3.35倍 | 1.67倍 | 1.67倍 | 1.49倍 | 1.47倍 |
特徴と傾向
駒場高校普通科の入試倍率は、2023年から2025年にかけて全体的に上昇傾向にあります。特に2025年入試では、すべての区分で前年より倍率が上昇しています。
最も顕著な上昇を見せているのは推薦入試で、2024年の3.05倍から2025年には4.07倍へと約33%も上昇しています。これは推薦入試への関心が大幅に高まっていることを示しています。一般応募倍率も2023年の1.67倍から2025年には2.08倍へと着実に上昇しており、駒場高校への全体的な人気上昇が見て取れます。合格倍率は3年間で1.47倍から1.76倍へと増加しており、入試競争が年々激化していることがわかります。
校長会調査時倍率の上昇(2024年1.58倍→2025年1.95倍)も、駒場高校への初期段階での関心が高まっていることを示しています。この3年間の推移から、駒場高校普通科は着実に人気を高めており、特に2025年入試での倍率上昇が顕著であることが特徴的です。
文武両道の名門校:恵まれた学習環境と施設で進学実績と人間性の向上をはかる駒場高校
都立駒場高校は、目黒区に位置する120年以上の歴史を誇る名門進学校です。普通科と保健体育科を擁し、「文武両道」の精神のもと、学業とスポーツの調和を重視した教育を展開しています。「高きに挑み、深く学ぶ」という校訓に基づき、1・2年次では共通カリキュラムで基礎学力を徹底的に養成し、3年次には個々の進路に応じた選択科目を提供しています。進学指導特別推進校として、きめ細かな進路指導を実施し、東大、一橋大、早稲田、慶應といった難関大学への合格者を着実に増やしています。2024年度には、GMARCHへの現役合格者が全体の33%を占めるなど、安定した合格実績を示しています。
保健体育科では、専門的なスポーツ教育を提供し、多くの運動部が全国大会や関東大会に出場しています。生徒たちは運動学や生理学の知識を実践に活かし、日々の競技力向上に励んでいます。文化部活動も盛んで、音楽、演劇、百人一首など多彩な活動を通じて、生徒の創造性を育む機会が豊富に用意されています。都立駒場高校は、様々な学校行事や部活動を通じて、生徒の協調性と人間性を育む環境を整えています。
都心に位置しながら、41,000㎡を超える広大で緑豊かなキャンパスを有し、静謐な学習環境を提供しています。温水プール、人工芝グラウンド、体育館などの充実した施設が整備され、スポーツ教育にも最適な環境を備えています。さらに、自習室やICT機器を完備した学習スペースにより、生徒たちの放課後の自主学習をサポートし、深い学びを促進する体制が整っています。
このように、都立駒場高校は学業と課外活動の両面で卓越した成果を追求する生徒を育成する場として、地域社会からも高い信頼を得ています。伝統を尊重しつつ、時代の要請に応じた教育改革を継続的に実施することで、社会の未来を担う人材の輩出に今後も貢献していくことでしょう。