都立国際高校は、都立高校で唯一の国際学科を持つ専門学科高校です。全校生徒716名のうち、在京外国人が146名、海外帰国生が171名と、約4割が海外にルーツを持つ環境で学んでいます。出身国は40カ国以上。2015年には公立高校として初めて国際バカロレア(IB)ディプロマプログラムの認定校となり、国際教育のパイオニアとしての存在感を示し続けています。
進学実績では、2025年度にGMARCH・国公立以上の延べ合格比率が59.1%に到達。東京外国語大学8名(過去最多)、慶應義塾大学22名(+5名)、私立大学医学部に初の2名合格などのトピックが生まれました。さらに、海外大学への合格者は78名と他の都立高校にない特徴をもっており、国内大学と海外大学の「二本柱」で進路を切りひらく学校として、他の都立高校にはない独自のポジションを確立しています。
ここでは、国際高校の偏差値や入試倍率から、校風、特色プログラム、大学合格実績、部活動、行事まで、受験生と保護者の方が気になるポイントをまとめました。「国際高校って実際どんな雰囲気?」「IBコースって何?」「海外大学にも行けるの?」といった疑問にお答えします。
都立国際高校の入試倍率と偏差値
入学難易度(偏差値)
都立国際高校の偏差値は、複数の主要な予備校・教育機関のデータによると、61〜68の範囲に位置しています。
- みんなの高校情報:68
- 市進教育グループ(80%合格基準):64
- V模擬(60%合格基準):61
都立国際高校は進学指導特別推進校であり、都立高校の中でも上位に位置する難関校です。国際学科という独自のプログラムを持ち、英語の入試は自校作成問題。学力と国際教育への意欲の両方が求められます。

同レベル帯の他校との比較|V模擬基準
| 偏差値 | 該当校 |
|---|---|
| 64 | 都立立川(普通科)、城北、帝京大学、立教池袋 |
| 63 | 都立新宿、都立八王子東、学習院、青稜、明大世田谷、都市大等々力 |
| 62 | 都立小山台、都立竹早、國學院久我山、芝浦工大附属、成蹊、朋優学院 |
| 61 | 都立国際、都立国分寺、都立三田、國學院、北里大附属順天、東京科学大附属 |
| 60 | 都立小松川、都立武蔵野北、錦城、日大二、明治学院 |
| 59 | 都立北園、都立城東、都立豊多摩、淑徳、東洋、芝国際 |
V模擬基準では、都立国分寺・三田と同レベル帯。私立では國學院、北里大附属順天などが同水準に位置します。ただし、国際高校は国際学科という専門学科のため、英語が得意な受験生にとっては偏差値以上にチャンスがある学校といえます。逆に英語が苦手な場合は自校作成問題がハードルになります。
入試方式
都立高校ですから、基本は推薦入試と一般入試の2つ。一般入試では、学力検査点と調査書点の合計(1000点)に英語スピーキングテスト[ESAT-J]の結果(20点)を加えた総合得点(1020点満点)順に選抜されます。
ただし、国際高校は入試の種類が他の都立高校と比べてかなり複雑です。
- 一般入試:数学・国語・社会・理科は共通問題、英語のみ自校作成問題
- 帰国生徒用入試:海外在住歴のある生徒を対象とした別枠入試
- 在京外国人生徒用入試:東京都に在住する外国籍生徒を対象とした別枠入試
- IBコース入試:国際バカロレアコースを志望する生徒の専用入試
志望する場合は、自分がどの入試区分に該当するかを必ず公式サイトで確認しましょう。入試区分によって出願要件・試験内容が大きく異なります。
入試倍率推移(一般)
| 年度 | 校長会 調査時倍率 | 応募倍率 (推薦) | 応募倍率 (一般) | 最終応募倍率 (一般) | 受検倍率 (一般) | 合格倍率 (一般) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026年 | 1.38倍 | 2.81倍 | 2.05倍 | 2.03倍 | 1.61倍 | 1.56倍 |
| 2025年 | 1.51倍 | 2.95倍 | 1.89倍 | 1.85倍 | 1.50倍 | 1.46倍 |
| 2024年 | 1.80倍 | 3.67倍 | 2.52倍 | 2.42倍 | 1.99倍 | 1.93倍 |
| 2023年 | 2.99倍 | 4.24倍 | 2.99倍 | 2.85倍 | 2.45倍 | 2.38倍 |
倍率の特徴と傾向
都立国際高校の入試倍率は、4年間で大きく低下しています。合格倍率は2023年の2.38倍から2026年の1.56倍へと、3分の2ほどの水準になりました。
2026年度のポイントは2つあります。
1つ目は、一般入試の応募倍率が2.05倍と2年ぶりに2倍台に回復したこと。2025年度は1.89倍まで下がっていましたが、2026年度は少し戻しました。ただし最終的な合格倍率は1.56倍で、受検者の3人に2人は合格できる水準です。
2つ目は、校長会調査時倍率が1.38倍と過去4年で最低を記録したこと。初期段階での志願意欲がさらに落ち着いたことを意味しますが、そこから最終応募の段階で2.03倍まで上がっており、出願のタイミングで「やっぱり国際に挑戦したい」と志望を固める受験生が一定数いることがうかがえます。
倍率低下の背景
倍率低下の背景としては、いくつかの要因が考えられます。2024年から始まった東京都の私立高校授業料実質無償化により、ICU高校やインターナショナルスクールなど国際教育に力を入れた私立校への進学ハードルが下がったこと。他の都立高校でも国際教育プログラムが充実し始めたこと。そして、オンライン国際交流の普及により、物理的な国際教育環境の希少性が変化したこと——などが挙げられます。
一方で、倍率が下がった今だからこそ「入りやすくなった国際高校」を狙うという選択肢もあります。学校の教育内容や進学実績は年々充実しており、入ってからの環境は非常に魅力的です。英語が得意で、国際的な環境で学びたいと考えている中学生にとっては、ここ数年はチャンスが広がっているとも言えるでしょう。
都立国際高校の立地と最寄り駅、周辺環境
都立国際高校は、東京都目黒区駒場二丁目に位置しています。最寄り駅は京王井の頭線駒場東大前駅で徒歩5分、池ノ上駅からは徒歩7分と、通学に便利な立地です。渋谷駅から井の頭線で2駅(約4分)という都心アクセスのよさも魅力です。
| 住所 | 東京都目黒区駒場2-19-59 |
|---|---|
| 最寄り駅 | ①京王井の頭線 駒場東大前駅 徒歩5分 ②京王井の頭線 池ノ上駅 徒歩7分 |
周辺には東京大学駒場キャンパスがあり、文教地区としての落ち着いた雰囲気の中で学べる環境です。2018年に締結された東京外国語大学との高大連携協定もあり、大学との距離が近い立地を活かした教育連携が行われています。
都立国際高校の校風|「飛行機で海を越えた先にしかないような場所」
国際高校の校風を一言で表すなら、「多彩」。31期生の齋藤玄多さん(一橋大学法学部進学)はこう語っています。
国際高校を一語で形容するなら、「多彩」という言葉がぴったりだと思います。いろいろな出自の生徒が集まり、多様性に富んだ学年になるところではないでしょうか。
在京外国人、海外帰国生、IBコース生、一般入試で入学した生徒——バックグラウンドの異なる生徒たちが自然に混ざり合い、日常的に多文化・多言語の環境で過ごす。それが国際高校のベースラインです。
「多様性」がどう日常に表れているか
国際高校には、40カ国以上にルーツを持つ生徒が在籍しています。全校生徒716名のうち、国内中学校出身が61%、在京外国人が11%、海外帰国生が19%、IBコース生が9%。約4割が海外にバックグラウンドを持つというのは、都立高校の中では唯一無二の環境です。
36期生徒会長の岡嶋咲菜さんは、この環境をこう表現しています。
国際高校は、飛行機で海を越えた先にしかないような場所です。日常的に様々なバックグラウンドを持つ生徒たちと過ごす中で、自身のアイデンティティを確立しお互いを尊重し合う。
ケリー汰河さん(早稲田大学国際教養学部進学)は、もっとストレートにこう言い切っています。
コストパフォーマンス最強の異文化体験施設です。第二外国語の授業やネイティブの先生・生徒との日常的な交流、中には自国の料理を振る舞ってくれる先生など、「国際高校ならではの体験」がたくさんできます。
「自由だけど、けじめのある」空気感
国際高校には制服がありますが(ブレザー指定、ネクタイ・リボンは自由)、校則は4つだけとシンプル。生徒の自主性を尊重する運営で、行事も生徒主体です。
ただ、単なる「ゆるい自由」ではないのが国際高校のポイント。岡嶋さんの言葉を借りれば、「自己表現の自由度が高い中でも、けじめのある学校生活」が送れる環境です。これは、多様なバックグラウンドの生徒が共に過ごすなかで、お互いを尊重する文化が自然と根づいているからこそ成り立つもの。
大宜見悠介さん(国際医療福祉大学医学部進学)は、10年間のアメリカ生活を経て国際高校に入学した経験をこう振り返っています。
自由で温かい雰囲気の中、自分らしくいられる一方で、人として大切にすべきことを守る文化も根付いており、安心して学び成長できる場所です。
英語力が「知らぬ間に」受験の武器になる
国際高校の英語教育は、外国人教員26名(英語圏だけでなく、フランス語・ドイツ語・スペイン語・中国語・朝鮮語の教員を含む)が在籍し、習熟度別の多展開授業で一人ひとりのレベルに合った指導が行われています。
静谷美緒さん(一橋大学法学部進学)は、国際高校の英語教育の効果をこう語っています。
純ジャパの私でも国際の英語の授業や課題をこなしているうちに、知らぬ間に受験で強みとなるほどの力がついていました。
実際、TOEIC Listening & Reading Testの3年生平均は680点で、全国高校生平均の510点を大きく上回っています。945〜990点(C1レベル)が17名、満点取得者も3名。入学時にTOEIC405点だった生徒が卒業時に825点まで伸びた事例(35期生 武部叶夢さん)もあり、3年間で英語力が飛躍的に伸びる環境であることがデータからもうかがえます。
先輩と後輩の関係
公式Q&Aでも「先輩と後輩の関係は厳しくありません」と明記されている通り、国際高校は上下関係がフラット。部活動でも先輩と後輩が対等に話し合って活動方針を決める文化が根づいています。多様なバックグラウンドの生徒が集まっているからこそ、年齢や学年よりも「一人の人間として対等に接する」という空気感が自然に生まれているようです。
都立国際高校の特色プログラム|IBワールドスクール × 東京グローバル10 × 進学指導特別推進校
国際高校には3つの柱があります。IBワールドスクール、進学指導特別推進校、東京グローバル10指定校。この3つが掛け合わさることで、他の都立高校にはない独自の教育環境が生まれています。
国際バカロレア(IB)コース|公立校初のディプロマプログラム認定
2015年に設置されたIBコースは、1学年約20名。国際バカロレア機構が定めるディプロマプログラムのカリキュラムに沿って、英語と日本語のバイリンガル環境で2年間の課程を履修します。最終試験に合格すると、世界の大学で入学資格として認められるIBディプロマが取得できます。
IBコース生の活躍は多方面にわたり、令和6年度だけでもアプリ甲子園2024準優勝(AI開発部門)、情報オリンピック日本委員会予選 優秀賞、Harvard Model United Nations 優勝・ルワンダ代表など、全国・国際レベルの成果を収めています。
国際学科ならではの専門科目
国際高校は国際学科だけを設置している専門学科高校で、カリキュラムの大きな特徴は以下の2つです。
①外国語科目: 1年生で第二外国語(フランス語・ドイツ語・スペイン語・中国語・朝鮮語から1つ)を選択し、基礎から学びます。2年生では「留学基礎英語」で聞く・話す・書く・読むの4技能をバランスよく伸ばし、3年生の「イングリッシュ・アカデミックス」で海外大学や国内の国際教養系学部への進学に必要な学術的英語力を身につけます。
②国際理解科目: 「国際地理」「国際関係」「日本文化」「外国文学」「地域研究」「環境科学」「映像」「コミュニケーション」「演劇」など12科目が用意されており、2年次に選択必履修します。齋藤玄多さんが一橋大学で国際政治を学ぶきっかけとなったのも、高校3年時に受けた「国際関係」の授業だったそうです。
多展開授業|一人ひとりのレベルに合わせた少人数制
国際高校では、生徒の学習歴や能力に応じたグループ別授業(多展開授業)を実施しています。たとえば「総合英語I」は4段階5展開で、英語圏からの帰国生(各グループ約25名)、一般生徒(各グループ約20〜25名)、英語圏以外からの帰国生(約5名)と、細かくレベル分けされています。日本語の授業も同様に、一般生徒と帰国・在京外国人生徒で展開が分かれています。
どのグループで学んでも成績面での有利・不利はなく、学期ごとにグループの組み替えも行われます。「一人ひとりが十分に学力を伸ばす」ことが多展開授業の目的です。
英語外部検定で示される成果
国際高校では、英語力の客観的な測定としてTOEIC、ケンブリッジ英検、実用英語技能検定を活用しています。
全国高等学校英語スピーチコンテストでは、令和3〜6年度にかけて複数回の出場と第2部優勝(令和6年度、34期生LAMBA Alexandruさん)。東京都高等学校英語スピーチコンテストでも令和3・4・6年度に優勝を果たすなど、アウトプット力でも全国トップレベルの実績を残しています。
海外大学進学のサポート体制
国際高校は、SAT・TOEFLの準備クラスを設置し、海外大学への進学もサポートしています。これまでに合格実績のある海外大学には、Times Higher Education World University Ranking 2025で50位以内に入る大学が多数含まれます。
| 大学名 | THEランク |
|---|---|
| Imperial College London | 9位 |
| University of Toronto | 21位 |
| University College London | 22位 |
| Carnegie Mellon University | 24位 |
| University of Edinburgh | 29位 |
| University of California, San Diego | 34位 |
| King’s College London | 36位 |
| University of British Columbia | 41位 |
| London School of Economics and Political Science | 50位 |
参考として、東京大学は28位、京都大学は55位。世界ランキングで東大・京大と肩を並べる、あるいはそれ以上の海外大学にも合格実績があるのは、国際高校ならではの特筆すべきポイントです。
奨学金面でも、JASSO給付型・貸与型、グルー・バンクロフト基金、柳井正財団海外大学奨学金プログラム、笹川平和財団スカラシップなど、海外大学進学を支える奨学金の活用実績が豊富です。
指定校推薦枠
国内大学への指定校推薦枠も充実しています(2024年度一部)。
早稲田大学(法・文化構想・文・基幹理工・人間科学・国際教養)、慶應義塾大学(商・法・理工)、上智大学(文・総合人間科学・法・経済・外国語・総合グローバル)、ICU(教養)、青山学院大学(文・経済・総合文化政策・地球社会共生)、中央大学(法・商・経済・文・総合政策・国際経営・国際情報)、立教大学(文・法・経営・異文化コミュニケーション・GLAP)、法政大学(グローバル教養・GIS)、明治大学(国際日本)、学習院大学(文・理・国際社会科学)など。
国際系の学部・学科の指定校枠が特に手厚いのが特徴です。
都立国際高校の大学合格実績
国際高校は、国内の難関大学と海外大学の両方に合格者を送り出している、都立高校の中でもユニークな進学実績を持つ学校です。
【2025年度】難関大学現役合格者数
- 東京一科医(1人):東京大学(0人)、京都大学(0人)、一橋大学(1人)、東京科学大学(0人)、国公立医学部(0人)
- 旧帝大(2人):北海道大学(2人)、東北大学(0人)、名古屋大学(0人)、大阪大学(0人)、九州大学(0人)
- TOCKY(2人):筑波大学(1人)、お茶の水女子大学(1人)、千葉大学(0人)、神戸大学(0人)、横浜国立大学(0人)
- 早慶上理医(99人):早稲田大学(28人)、慶應義塾大学(22人)、上智大学(44人)、東京理科大学(3人)、私立大学医学部(2人)
- GMARCH(158人):学習院大学(10人)、明治大学(34人)、青山学院大学(41人)、立教大学(38人)、中央大学(18人)、法政大学(17人)
- 海外大学(111人)
合格実績サマリー(2021〜2025年度)
| 区分 | 大学群 | 2021.3卒 | 2022.3卒 | 2023.3卒 | 2024.3卒 | 2025.3卒 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 国公立 | 卒業生数 | 225人 | 225人 | 225人 | 225人 | 225人 |
| 延べ合格人数 | 519人 | 663人 | 673人 | 713人 | 531人 | |
| 東京一科医 | 3人 | 3人 | 1人 | 3人 | 1人 | |
| 旧帝大(医除く) | 4人 | 2人 | 3人 | 9人 | 2人 | |
| TOCKY(医除く) | 3人 | 1人 | 3人 | 1人 | 2人 | |
| 関東国公立(医除く) | 7人 | 8人 | 13人 | 12人 | 12人 | |
| その他地方国公立(医除く) | 5人 | 6人 | 6人 | 6人 | 4人 | |
| 私立 | 早慶医 | 41人 | 83人 | 52人 | 58人 | 50人 |
| 上智理科 | 43人 | 91人 | 63人 | 65人 | 47人 | |
| GMARCH | 96人 | 189人 | 186人 | 190人 | 158人 | |
| 成成明学國武 | 17人 | 38人 | 43人 | 52人 | 38人 | |
| 四工大+東農 | 7人 | 5人 | 9人 | 4人 | 2人 | |
| 日東駒専 | 14人 | 45人 | 34人 | 85人 | 35人 | |
| 海外大学 | 154人 | 72人 | 73人 | 110人 | 111人 | |
| その他私立 | 125人 | 120人 | 187人 | 118人 | 102人 | |
| 42.2% | 63.5% | 55.0% | 55.5% | 59.1% | ||
合格実績の特徴
①GMARCH・国公立以上の比率が59.1%(過去2番目の高さ)
延べ合格者のうち約6割がGMARCH以上の上位大学群。2021年度の42.2%から着実に上昇しており、合格実績の「中身」が年々充実してきています。
②上智大学・東京外国語大学が二大看板
上智大学は毎年40〜84名の合格者を出し、国際色の強い学部構成との相性の高さが際立ちます。東京外国語大学も2021年度の2名から2025年度の8名(過去最多)へと成長を続けており、国際高校の学びがもっとも直接的に実を結ぶ進学先となっています。
③海外大学への合格者が100名規模で安定
海外大学への合格者は、2021年度の154名をピークに一時70名台まで落ち着きましたが、2024〜2025年度は110名以上に回復。国内大学の進学実績と海外大学の合格者数を合わせて見ることで、国際高校の進路の全体像が見えてきます。国内か海外かの二択ではなく、生徒一人ひとりが最適な進路を選べる環境が整っています。
④2025年度に私立大学医学部へ初の合格者
過去5年間ゼロだった私立大学医学部に2名が合格。大宜見悠介さん(国際医療福祉大学医学部)のように、国際高校から医学の道を切りひらく先輩が生まれたことは、後輩にとって大きな道しるべになるはずです。
⑤早慶合わせて毎年40〜83名の合格者を輩出
2025年度は早稲田28名+慶應22名の計50名。慶應は前年から+5名の22名と好調でした。早慶の合格実績は年度によって波がありますが、5年間の平均は約55名。国際高校の卒業生にとって、早慶は十分に手の届く目標です。
👉 大学合格実績の詳細分析はこちらの記事で紹介しています

都立国際高校の学校行事
国際高校は、行事のスケールと熱量が大きい学校です。どの行事も生徒の実行委員会が中心となって運営され、「自分たちで創り上げる」文化が根づいています。
桜陽祭(文化祭)|国際高校最大の行事
毎年9月中旬の土日に開催される桜陽祭は、国際高校最大の行事です。2025年度は9月13日(土)・14日(日)に一般公開で開催されました。クラス・部活動・委員会・有志が総力をあげてさまざまな出し物を企画し、5月中旬から準備が始まって夏休みの大半を費やすほどの力の入れよう。
なかでも名物は「國際男児」(2年生男子によるパフォーマンス)と「国際高校ダンス部(KDC)」の公演。いずれも事前の抽選申込が必要なほどの人気ぶりです。
2025年度の桜陽祭実行委員長はこうメッセージを残しています。
国際生の情熱に溢れる、最高に熱い桜陽祭を共に楽しみましょう!
受験生にとっても、国際高校の雰囲気を肌で感じられる貴重な機会。志望を考えている中学生はぜひ足を運んでみてください。
体育祭(5月)
毎年5月の連休明けに学校グラウンドで開催。全校生徒が赤・白・青の3団に分かれ、競技・応援で総合優勝を目指します。ミカエル山口リドワーンさん(東京農工大学進学)は3年時に団長を務め、「最高の思い出と強い達成感を得られた」と振り返っています。
ESCA(English Summer Camp)
1年生が夏に2泊3日で参加する英語漬けのキャンプ。指定されたテーマについて英語でディスカッションやグループプレゼンテーションを行い、学年の絆を深めながら英語力を鍛えます。
スピーチコンテスト
学年ごとに開催され、英語だけでなく第二外国語でのスピーチも披露されます。全国高等学校英語スピーチコンテスト第2部での優勝(令和6年度)をはじめ、東京都高等学校英語スピーチコンテスト優勝を複数年にわたって達成するなど、外部コンテストでも高い実績を残しています。
国際交流活動
海外4校との姉妹校交流(オーストラリア・韓国2校・アメリカ)に加え、フランス・インド・中国・フィリピン・カナダなどの連携校との交流、長期外国人留学生の受け入れ、国際交流デー(電通大・学芸大の留学生を招待)など、日常的に国境を越えた交流が行われているのが国際高校の特長です。
都立国際高校の部活動|運動部11・文化部10の多彩な活動
国際高校には、運動部11・文化部10+同好会1の計22団体が活動しています。
注目の運動部
水泳部は令和6年度に特に活躍が目立ちました。東京都高等学校総合体育大会3位、東京都高等学校春季水泳競技大会4〜5位、さらにJOCジュニアオリンピックカップ全国大会に出場(第27位)。個人競技でありながらチームの団結力を大切にしている部活です。
ダンス部は部員80名超の大所帯で、テクノスカレッジ テクノス祭2024ダンスパークで優勝。桜陽祭のKDC公演は事前抽選が必要なほどの人気を誇ります。チアリーディング部も全日本高等学校チアリーディング選手権大会に出場した実績があります。
注目の文化部
ウインドアンサンブル部は、第48回東京都高等学校アンサンブルコンテストでクラリネット七重奏と打楽器五重奏でそれぞれ銀賞を受賞。初心者から始める生徒も多く、合宿やコンクール、他校との合同練習など活動も充実しています。
ジャパニーズスタイル部は和太鼓・琴・三味線・笛で創作演奏を行う、国際高校らしいユニークな文化部。国際交流イベントでの演奏披露や、児童館・小学校での和楽器体験企画も行っています。
シンポジウム部は社会問題についてディベートや議論を行い、全国中学・高校ディベート選手権(ディベート甲子園)に出場した実績を持ちます。
コンクールでの活躍
部活動以外にも、授業やIBコースの活動を通じた外部コンクールでの成果が豊富です。令和6年度の主な実績として、国際理解・国際協力のための高校生の主張コンクール全国大会NHK会長賞(国際理解科目)、SAGE GLOBAL SAGE WORLD CUP 2024 SDGs GOAL4(家庭科)、日本NIE推進協議会 新聞コンクール東京都優秀賞(家庭科)、全国高校生ホームプロジェクトコンクール佳作(家庭科)など、多方面で生徒の活躍が光ります。
都立国際高校の施設
国際高校は、旧東京教育大学農学部跡地に建てられた校舎を使用しています。国際学科の授業に対応した多展開授業用の少人数教室が多く配置されているほか、語学学習用のLL教室、海外からの来客にも対応できる設備が整っています。グラウンドはコンパクトですが、体育館・プールを備えており、部活動にも利用されています。
まとめ|国際高校は「世界と日本が交差する場所」
都立国際高校は、他の都立高校とは明らかに異なる学校です。
全校生徒の約4割が海外にルーツを持ち、40カ国以上の文化が日常的に交差する環境。IBディプロマプログラム、第二外国語教育、12科目にわたる国際理解科目、そしてTOEIC3年生平均680点・海外大学111名合格という成果——国際教育の「質」と「量」を都立高校の枠組みで実現しているのが、この学校の最大の特徴です。
国内の進学実績では、GMARCH・国公立以上の延べ合格比率が59.1%と年々上昇。上智大学44名、東京外国語大学8名(過去最多)、慶應義塾大学22名と、国際色の強い大学を中心に合格者を送り出しています。一方で、入試倍率は近年低下傾向にあり、2026年度の合格倍率は1.56倍。教育内容の充実度と入りやすさのバランスを考えると、今の国際高校は「お得な選択肢」とも言えそうです。
英語が好きな人、異文化に興味がある人、海外大学も視野に入れている人はもちろん、「いろんな人と出会って、自分の世界を広げたい」と感じている中学生にとって、国際高校は間違いなく候補に入れたい学校です。


<参照元>
ページ内の大学合格実績は各高校のホームページやパンフレットを参照しています。しかしながら、参照したタイミングによっては速報データであったり、年度をまたぎ変更となっている場合もありますので、正確なデータは各都立高校の最新データをご確認ください。
・国際高校公式サイト https://kokusai-h.metro.ed.jp/

