2025年度都立高校推薦入試の応募状況発表
2025年1月20日、東京都教育委員会から都立高校入試において、令和7年度東京都立高等学校入学者選抜応募状況(推薦応募)が発表されました。
令和7年度東京都立高等学校入学者選抜応募状況(推薦応募)
https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/press/pressrelease/2025/release2025012002.html
全体の概況
東京都教育委員会は2025年1月20日、「令和7年度東京都立高等学校入学者選抜応募状況(推薦応募)」を発表しました。全日制課程の募集人員9,407人に対し、応募者数は21,467人で、全体の応募倍率は2.28倍(前年2.48倍)となりました。進学指導重点校などの指定校を中心とした都心部や城東地区の高校で高倍率を維持する一方、多摩地区では応募者数が減少するなど、地域による志願動向の差が際立つ結果となっています。
学科別の応募状況
普通科
- 普通科全体の応募倍率は2.60倍(昨年2.87倍)
- コース制、単位制を含む普通科全体で6,171人の募集に対し16,045人が応募
専門学科
- 専門学科全体の応募倍率は1.52倍(昨年1.56倍)
- 最も高倍率だったのは芸術科の4.13倍
- 国際科は2.95倍と比較的高い倍率を維持
- 工業科は1.23倍と比較的低めの倍率
その他の特徴的な動向
- 総合学科は2.24倍(昨年2.29倍)と安定した人気
- 定時制(新宿山吹高校)は1.95倍(昨年3.11倍)と大きく変動
2025年推薦入試の応募倍率において特筆すべき動向
- 全体的に昨年度と比べて応募倍率は低下傾向にあり、特に普通科で0.27ポイント、専門学科で0.04ポイントの減少が見られました。
- 芸術科が4.13倍と最も高い倍率を示し、特色ある専門教育への関心の高さが表れています
- 理数科(0.88倍)や併合科(0.00倍)など、一部の学科で募集人員を下回る応募者数となりました
- 工業科関連(工業科、科学技術科)は1.0-1.2倍台と比較的低い倍率で推移しています
2025年度都立推薦入試の応募状況一覧(普通科+α)
今回の東京都教育委員会による発表では、普通科(コース・単位制を含む)、専門学科(単位制を含む)、定時制、文化・スポーツ等特別推薦、理数等特別推薦における応募状況が公表されています。これらの詳細なデータは東京都教育委員会の報道発表資料で確認することができます。
令和7年度東京都立高等学校入学者選抜応募状況(推薦応募)
https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/admission/highschool/application/release2025010801.html
本分析では、普通科高校に加えて、進学指導特別推進校の指定がある国際高校と進学指導推進校の指定のある多摩科学技術高校を付け加え分析対象として、その経年推移をまとめました。
23区都心部

対象校の概要
- 千代田区:日比谷高校
- 港区:三田高校
- 新宿区:戸山高校、新宿高校
- 文京区:竹早高校、向丘高校
- 渋谷区:青山高校、広尾高校
- 豊島区:豊島高校、文京高校
募集人員の変動
ほとんどの学校で前年度と同じ募集人員を維持していますが、以下の学校で増加が見られます。
- 竹早高校:45人→53人(8人増)
- 広尾高校:40人→48人(8人増)
応募人員の特徴的な動き
<増加した学校>
- 日比谷高校:163人→203人(40人増)
- 青山高校:212人→238人(26人増)
<大きく減少した学校>
- 新宿高校:245人→170人(75人減)
- 向丘高校:189人→131人(58人減)
- 広尾高校:168人→129人(39人減)
応募倍率の変化
<高倍率を維持している学校>
- 新宿高校:5.31倍(前年比-2.35)
- 青山高校:4.25倍(前年比+0.46)
- 三田高校:4.08倍(前年比-1.23)
- 豊島高校:4.00倍(前年比-0.66)
一方で、竹早高校(2.45倍)、文京高校(2.38倍)、向丘高校(2.34倍)は相対的に低い倍率となっています。
23区都心部の推薦入試では、新宿、青山、三田、豊島などの人気校で4倍以上の高倍率を維持しています。一方で、多くの学校で前年と比べて応募者数が減少し、倍率も低下傾向にあることが特徴的です。特に新宿高校や向丘高校での応募者数の大幅な減少が目立ちます。
23区東部

対象校
- 台東区:上野高校、忍岡高校
- 墨田区:日本橋高校、本所高校、墨田川高校
- 江東区:城東高校、東高校、深川高校(普通科・外国語コース)
- 荒川区:竹台高校
- 足立区:青井高校、足立高校、足立新田高校、足立西高校、足立東高校、江北高校、淵江高校
- 葛飾区:葛飾野高校、南葛飾高校
- 江戸川区:江戸川高校、葛西南高校、小岩高校、小松川高校、篠崎高校、紅葉川高校
募集人員の変動
今年度は複数の高校で募集人員の減少が見られました。
- 城東高校:72人→64人(8人減)
- 東高校:56人→48人(8人減)
- 竹台高校:51人→43人(8人減)
- 足立高校:64人→56人(8人減)
応募状況の特徴
応募者数が増加した学校
- 上野高校:167人→199人(32人増)
- 江北高校:164人→184人(20人増)
- 南葛飾高校:168人→175人(7人増)
応募者数が大きく減少した学校
- 本所高校:250人→122人(128人減)
- 城東高校:358人→254人(104人減)
- 墨田川高校:199人→116人(83人減)
- 篠崎高校:174人→110人(64人減)
- 淵江高校:145人→84人(61人減)
応募倍率の動向
<高倍率(3.5倍以上)を維持している学校>
- 南葛飾高校:4.07倍(前年比+0.16)
- 城東高校:3.97倍(前年比-1.00)
- 小岩高校:3.83倍(前年比-0.70)
- 竹台高校:3.56倍(前年比-0.11)
<倍率が大きく低下した学校>
- 本所高校:5.21倍→2.54倍(-2.67)
- 墨田川高校:3.11倍→1.81倍(-1.30)
- 淵江高校:3.02倍→1.75倍(-1.27)
23区東部では、全体的に応募者数の減少傾向が顕著に見られます。特に本所高校、城東高校、墨田川高校などで大幅な応募者減少が目立ちます。一方で、上野高校や江北高校、南葛飾高校など、一部の学校では応募者数が増加し、安定した人気を維持しています。また、複数の学校で募集人員の調整(減少)が行われた点も特徴的です。
23区西部

対象校
- 品川区:大崎高校、小山台高校、八潮高校
- 目黒区:駒場高校、目黒高校、国際高校(一般)
- 大田区:大森高校、蒲田高校、田園調布高校、雪谷高校、美原高校
- 世田谷区:桜町高校、千歳丘高校、深沢高校、松原高校、芦花高校
- 中野区:鷺宮高校、武蔵丘高校
- 杉並区:杉並高校、豊多摩高校、西高校
- 北区:飛鳥高校
- 板橋区:板橋高校、大山高校、北園高校、高島高校、板橋有徳高校
- 練馬区:井草高校、石神井高校、田柄高校、練馬高校、光丘高校、大泉桜高校
募集人員の変動
ほとんどの高校で前年度と同じ募集人員を維持していますが、以下の学校で減少が見られました。
- 駒場高校:64人→56人(8人減)
- 大森高校:40人→32人(8人減)
- 大山高校:48人→40人(8人減)
応募状況の特徴的な動き
<応募者数が増加した主な学校>
- 鷺宮高校:183人→221人(38人増)
- 駒場高校:195人→228人(33人増)
- 大泉桜高校:149人→180人(31人増)
- 桜町高校:131人→155人(24人増)
- 豊多摩高校:185人→209人(24人増)
<応募者数が大きく減少した学校>
- 板橋高校:280人→195人(85人減)
- 杉並高校:232人→157人(75人減)
- 武蔵丘高校:224人→164人(60人減)
- 目黒高校:156人→102人(54人減)
- 高島高校:243人→190人(53人減)
応募倍率の特徴
<高倍率(3.5倍以上)の学校>
- 大泉桜高校:4.50倍(前年比+0.77)
- 駒場高校:4.07倍(前年比+1.02)
- 鷺宮高校:3.95倍(前年比+0.68)
- 大崎高校:3.66倍(前年比+0.36)
- 板橋高校:3.48倍(前年比-1.52)
<倍率が大きく変動した学校>
◆上昇した高校
- 駒場高校:3.05倍→4.07倍(+1.02)
- 大泉桜高校:3.73倍→4.50倍(+0.77)
◆下降した高校
- 板橋高校:5.00倍→3.48倍(-1.52)
- 杉並高校:3.63倍→2.45倍(-1.18)
- 目黒高校:3.25倍→2.13倍(-1.12)
23区西部では、学校間で応募状況に大きな格差が見られます。大泉桜、駒場、鷺宮など一部の高校では応募者が増加し、高い倍率を維持している一方で、杉並、板橋、武蔵丘などでは応募者が大幅に減少しています。また、田柄高校の0.83倍や大山高校の1.20倍など、募集人員を下回る応募者数となった学校も見られ、学校選択の二極化が進んでいる傾向が窺えます。
多摩地区(北多摩)

対象校
- 立川市:立川高校(普通科、創造理数科)
- 武蔵野市:武蔵野北高校
- 府中市:府中高校、府中西高校、府中東高校
- 昭島市:昭和高校、拝島高校
- 調布市:神代高校、調布北高校、調布南高校
- 小金井市:小金井北高校
- 小平市:小平高校(普通科、外国語コース)、小平西高校、小平南高校、多摩科学技術高校
- 東村山市:東村山高校、東村山西高校
- 国分寺市:国分寺高校
- 国立市:国立高校
- 狛江市:狛江高校
- 東大和市:東大和高校、東大和南高校
- 清瀬市:清瀬高校
- 東久留米市:久留米西高校
- 武蔵村山市:武蔵村山高校、上水高校
- 西東京市:田無高校、保谷高校
募集人員の変動
ほとんどの学校で前年度同様の募集人員ですが、以下の変更がありました。
- 府中高校:56人→64人(8人増)
- 小平高校:48人→40人(8人減)
- 狛江高校:72人→64人(8人減)
応募状況の特徴的な動き
<応募者数が増加した学校>
- 国分寺高校:144人→182人(38人増)
- 東村山高校:201人→233人(32人増)
- 立川高校_普通科:165人→192人(27人増)
- 府中西高校:123人→143人(20人増)
<応募者数が大きく減少した学校>
- 小平南高校:182人→122人(60人減)
- 東大和南高校:185人→139人(46人減)
- 小平西高校:204人→162人(42人減)
- 府中東高校:223人→190人(33人減)
- 小平高校_外国語コース:61人→37人(24人減)
応募倍率の特徴
<高倍率(3.5倍以上)の学校>
- 東村山高校:3.88倍(前年比+0.53)
- 東大和高校:3.45倍(前年比+0.20)
- 国立高校:3.44倍(前年比-0.11)
- 立川高校_普通科:3.43倍(前年比+0.48)
<倍率が1.5倍台以下の学校>
- 立川高校_創造理数科:1.13倍
- 多摩科学技術高校:1.33倍
- 小平高校_外国語コース:1.54倍
多摩地区北部では、学校によって応募状況に大きな差が見られます。東村山、国立、立川普通科、東大和などの伝統校は3.4倍以上の高い倍率を維持している一方で、専門コースを持つ学校では低い倍率となっています。また、府中地区の高校(府中、府中東、府中西)は2-3倍台で安定した人気を保っています。
特徴的な点として、東村山高校の人気上昇と、小平地区の高校(特に外国語コース)での応募者減少が目立ちます。また、多摩科学技術高校の低倍率も注目されます。
多摩地区(南・西多摩)+島しょ部

対象校
- 八王子市:片倉高校(普通、造形美術コース)、八王子北高校、八王子東高校、富士森高校、松が谷高校(普通、外国語コース)、翔陽高校
- 町田市:小川高校、成瀬高校、野津田高校、町田高校、山崎高校
- 日野市:日野高校、日野台高校、南平高校
- 多摩市:永山高校
- 青梅市:多摩高校
- 福生市:福生高校
- 羽村市:羽村高校
- あきる野市:秋留台高校、五日市高校
- 島しょ部:八丈高校
募集人員の変動
以下の学校で募集人員の減少が見られました。
- 松が谷高校:56人→48人(8人減)
- 羽村高校:56人→48人(8人減)
応募状況の主な特徴
<応募者数が増加した学校>
- 福生高校:158人→184人(26人増)
- 八王子北高校:96人→121人(25人増)
- 五日市高校:23人→45人(22人増)
- 富士森高校:193人→202人(9人増)
<応募者数が大きく減少した学校>
- 南平高校:156人→86人(70人減)
- 秋留台高校:193人→126人(67人減)
- 日野高校:277人→216人(61人減)
- 日野台高校:154人→96人(58人減)
- 永山高校:160人→105人(55人減)
応募倍率の特徴
<高倍率(3.0倍以上)を維持している学校>
- 片倉高校:3.42倍(前年比-0.21)
- 松が谷高校:3.42倍(前年比+0.56)
- 日野高校:3.38倍(前年比-0.95)
- 福生高校:3.29倍(前年比+0.47)
- 富士森高校:3.26倍(前年比+0.15)
<1.0倍未満の学校>
- 多摩高校:0.98倍(前年比-0.42)
- 翔陽高校:0.90倍(前年比-0.60)
- 八丈高校:0.75倍(前年比-1.00)
多摩地区南部・西部では、地域や学校によって応募状況に大きな格差が見られます。片倉、松が谷、日野、富士森、福生などの学校は3倍以上の高い倍率を維持していますが、翔陽、多摩、八丈など一部の学校では募集人員を下回る応募者数となっています。
特に南平、秋留台、日野、永山での応募者数の大幅な減少が目立ちます。また、外国語コースを設置している学校(片倉、松が谷)でも応募者数の減少が見られ、専門コースの人気に陰りが出ている可能性があります。
島しょ部の八丈高校は、地理的な特性もあり、低い倍率となっていますが、地域の教育機会確保の観点から重要な役割を果たしています。
進学指導重点校・特別推進校・推進校の応募状況(募集人員・応募人員・応募倍率)
前述のデータから、都立高校の中でも注目度の高い進学指導重点校、進学指導特別推進校、進学指導推進校における推薦入試の倍率推移をまとめました。これらの学校群の推薦倍率は、2月の学力検査の志願動向を予測する重要な指標となるほか、各校の人気度や志願者傾向の変化を把握する上でも有用なデータとなります。
進学指導校の推薦入試では調査書の評定、小論文、面接、特別活動の実績など、総合的な評価が重視されます。そのため、倍率の推移は受験生の学力水準や進学意識の動向を示す重要な指標として注目されています。
進学指導重点校

募集人員
全ての進学指導指定校で前年度と同じ募集人員を維持しています。
- 日比谷、西、国立、戸山、八王子東:各64人
- 青山:56人
- 立川(普通科):56人、(創造理数科):8人
応募状況の特徴
<応募者数が増加した学校>
- 日比谷高校:163人→203人(40人増)
- 立川高校_普通科:165人→192人(27人増)
- 青山高校:212人→238人(26人増)
- 戸山高校:214人→227人(13人増)
<応募者数が減少した学校>
- 八王子東高校:145人→130人(15人減)
- 西高校:189人→177人(12人減)
- 国立高校:227人→220人(7人減)
応募倍率の分析
高倍率順:
- 青山高校:4.25倍(前年比+0.46)
- 戸山高校:3.55倍(前年比+0.21)
- 国立高校:3.44倍(前年比-0.11)
- 立川高校_普通科:3.43倍(前年比+0.48)
- 日比谷高校:3.17倍(前年比+0.62)
- 西高校:2.77倍(前年比-0.18)
- 八王子東高校:2.03倍(前年比-0.24)
進学指導重点校では、全体的に高い倍率を維持しています。特に青山、戸山、国立、立川は3.4倍以上の高倍率を示しており、依然として高い人気を保っています。今年度は、日比谷、青山、立川で応募者数が大きく増加し、特に都心部の学校での人気上昇が顕著です。一方で、八王子東は2倍台前半にとどまり、他の進学指導重点校と比べて相対的に低い倍率となっています。
また、立川高校の創造理数科は1.13倍と低い倍率ですが、これは専門性の高さや理数科特別推薦という普通科にはない選抜方法の特徴を反映したものと考えられます。
進学指導特別推進校

募集人員の変動
ほとんどの学校で前年度同様の募集人員を維持していますが、駒場高校のみ64人から56人へ8人減少しました。各校の募集人員は以下の通りです。
- 小山台、町田、国分寺、小松川:64人
- 駒場:56人(8人減)
- 新宿:32人
- 国際_一般:42人
応募状況の特徴
<応募者数が増加した学校>
- 国分寺高校:144人→182人(38人増)
- 駒場高校:195人→228人(33人増)
- 小山台高校:164人→171人(7人増)
- 小松川高校:140人→142人(2人増)
<応募者数が減少した学校>
- 新宿高校:245人→170人(75人減)
- 町田高校:159人→115人(44人減)
- 国際高校_一般:154人→124人(30人減)
応募倍率の分析
<高倍率順>
- 新宿高校:5.31倍(前年比-2.35)
- 駒場高校:4.07倍(前年比+1.02)
- 国際高校_一般:2.95倍(前年比-0.72)
- 国分寺高校:2.84倍(前年比+0.59)
- 小山台高校:2.67倍(前年比+0.11)
- 小松川高校:2.22倍(前年比+0.03)
- 町田高校:1.80倍(前年比-0.68)
進学指導特別推進校では、学校間で大きな倍率の差が生じています。新宿高校は5倍以上の高倍率を維持し、駒場高校も4倍を超える人気を示していますが、町田高校は2倍を下回る結果となりました。
特に注目すべき点として、駒場高校の応募倍率が前年比で1.02ポイント上昇し4.07倍となった一方、新宿高校は2.35ポイント低下したものの、依然として群を抜く高倍率を維持しています。また、国分寺高校も応募者数を大きく増やし、倍率を上昇させました。
一方で、町田高校の低迷や国際高校の応募者減少など、課題も見られます。進学指導特別推進校間での二極化が進んでいる可能性があります。
進学指導推進校

募集人員の変動
ほとんどの学校で前年度と同じ募集人員ですが、以下の変更がありました。
- 竹早高校:45人→53人(8人増)
- 城東高校:72人→64人(8人減)
応募状況の特徴
<応募者数が増加した学校>
- 上野高校:167人→199人(32人増)
- 豊多摩高校:185人→209人(24人増)
- 江北高校:164人→184人(20人増)
<応募者数が大きく減少した学校>
- 城東高校:358人→254人(104人減)
- 墨田川高校:199人→116人(83人減)
- 三田高校:276人→212人(64人減)
- 日野台高校:154人→96人(58人減)
- 江戸川高校:233人→184人(49人減)
応募倍率の分析
<高倍率順>
- 三田高校:4.08倍(前年比-1.23)
- 城東高校:3.97倍(前年比-1.00)
- 豊多摩高校:3.27倍(前年比+0.38)
- 昭和高校:3.22倍(前年比-0.12)
- 上野高校:3.11倍(前年比+0.50)
<倍率2倍未満の学校>
- 多摩科学技術高校:1.33倍
- 日野台高校:1.57倍
- 武蔵野北高校:1.69倍
- 小金井北高校:1.96倍
進学指導推進校では、応募倍率に大きな格差が生じています。三田、城東、豊多摩などの都心部・城東地区の学校は3倍以上の高倍率を維持している一方で、多摩地区の学校(武蔵野北、小金井北、日野台)は2倍前後かそれ以下の倍率にとどまっています。
特に、三田高校は4倍を超える高倍率を維持し、依然として高い人気を示しています。一方で、多摩科学技術高校の1.33倍という低倍率は、専門性の高さが影響している可能性があります。
全体として、地域による二極化が進んでおり、特に多摩地区の学校での応募者減少が顕著となっています。
2025年度都立推薦入試の今後のスケジュール
- 願書受付期間(終了): 1月9日(木)〜1月16日(木) インターネット出願および書類郵送
- 選考実施: 1月26日(日)・27日(月) 個人面接および実技検査
- 合格発表:1月31日(金)午前8時30分:合否照会サイトで発表、午前9時30分:校内掲示
- 入学手続期間: 1月31日(金)午前9時30分〜午後3時30分 ~ 2月3日(月)午前9時〜正午まで
地域間格差が浮き彫りに、専門コースの苦戦も顕著
2025年度都立高校推薦入試では、全体として前年度よりも応募倍率が低下する中、いくつかの特徴的な傾向が見られました。第一に、進学指導指定校を中心とした都心部・城東地区の学校では依然として高い倍率を維持しており、特に青山高校(4.25倍)や三田高校(4.08倍)、新宿高校(5.31倍)などが高い人気を集めています。
一方で、多摩地区の高校では応募者数の減少が目立ち、特に専門コース(外国語コースなど)を設置する学校での低調な応募状況が特徴的でした。また、進学指導推進校においても、都心部と多摩地区での応募状況に大きな差が生じており、地域による教育機会の偏りが懸念される結果となっています。
これらの傾向は2月上旬に発表予定の学力検査応募状況にも影響を与える可能性があり、受験生の最終的な進路選択にも注目が集まります。
<データ参照元>
令和7年度東京都立高等学校入学者選抜応募状況(推薦応募)
https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/press/pressrelease/2025/release2025012002.html