都立向丘高校は文京区に位置する創立70年以上の歴史を持つ伝統校です。「全生徒の大学入学共通テスト受験」という独特の教育方針で知られ、日東駒専を中心とした安定した進学実績を誇ります。
校訓「自主・誠実・明朗」のもと、生徒一人ひとりの個性を尊重する自由闊達な校風が特徴的です。進路指導では3年間を通じた体系的なキャリア教育プログラム「HOP→STEP→JUMP」を実施し、充実した自習環境とデータに基づく科学的な指導で生徒の進路実現をサポートしています。
本記事では、都立向丘高校の偏差値・入試倍率から進学実績、部活動、校風まで、中学生の皆さんと保護者の方々が知りたい情報を網羅的にご紹介します。
都立向丘高校の入試倍率と偏差値
入学難易度(偏差値)
都立向丘高校の偏差値は、各種模試や進学情報サイトによって以下のように評価されています。
- みんなの高校情報:55
- 市進教育グループ(80%合格基準):51
- V模擬(60%合格基準):49
一般的に偏差値50前後から55程度の範囲で評価されており、中堅レベルの都立高校として位置づけられています。この偏差値は、基礎学力をしっかりと身につけた生徒であれば十分に合格を狙える水準といえるでしょう。
入試倍率
過去3年間の入試倍率は以下の通りです。
年度 | 校長会調査時 | 推薦応募 | 一般応募 | 一般最終応募 | 受検 | 合格 |
---|---|---|---|---|---|---|
2025年 | 1.32倍 | 2.34倍 | 1.57倍 | 1.58倍 | 1.34倍 | 1.33倍 |
2024年 | 1.71倍 | 3.38倍 | 2.04倍 | 2.00倍 | 1.30倍 | 1.29倍 |
2023年 | 1.09倍 | 2.17倍 | 1.36倍 | 1.36倍 | 1.34倍 | 1.33倍 |
推薦入試の倍率は2〜3倍程度と高めですが、一般入試の実質倍率は1.3〜1.6倍程度となっています。都立高校の中では比較的受験しやすい水準を維持しており、しっかりと対策を行えば合格の可能性は十分にあります。
都立向丘高校の歴史と伝統
都立向丘高校は昭和23年(1948年)に創立された、70年以上の歴史を持つ伝統校です。
創立の経緯
- 昭和23年4月1日:「本郷女子商業学校」と「向丘高等女学校」が統合され、「東京都立向丘本郷新制高等学校」として開校
- 昭和25年1月28日:「東京都立向丘高等学校」に校名変更
- 昭和24年5月1日:現在の文京区駒込追分町(現在の向丘1丁目)に校舎が完成
校章の由来
校章は銀杏(いちょう)をモチーフとしており、本郷界隈に銀杏が多いことと、銀杏をシンボルとする東京大学に直結するような学校になってほしいという願いが込められています。統合される2校の美術教師が百何十種もの原案を作成し、当時の生徒と職員で選定されました。
70年の歩み
長い歴史の中で多くの卒業生を輩出し、地域に根ざした教育を続けています。平成29年(2017年)には創立70周年記念式典を挙行し、新たな歴史の一歩を踏み出しました。
都立向丘高校の立地と最寄り駅、周辺環境
所在地とアクセス
所在地 | 東京都文京区向丘1-11-18 |
アクセス | ・都営三田線「白山駅」から徒歩7分 ・東京メトロ南北線「本駒込駅」から徒歩5分 ・東京メトロ千代田線「千駄木駅」から徒歩12分 |
都バス利用の場合
- 王子駅/駒込駅 – お茶の水駅/東京駅(八重洲口)
- 荒川土手/田端駅 – 東京駅(北口)
- 「向丘一丁目」「向丘二丁目」バス停より徒歩2分
- 池袋駅(東口)/巣鴨駅 – 浅草寿町「白山上」バス停より徒歩3分
周辺環境
都立向丘高校は文京区の閑静な住宅街に位置しており、教育環境として非常に恵まれた立地にあります。
教育・文化環境
- 東京大学本郷キャンパスまで徒歩圏内
- 東京大学総合研究博物館や文京ふるさと歴史館など、文化施設が充実
- 六義園、小石川植物園などの緑豊かな環境
交通利便性
- 都営三田線、東京メトロ南北線・千代田線の3路線が利用可能
- 都心部へのアクセスが良好
- 通学に便利な立地
生活環境
- 本郷・駒込地域は文教地区として発展
- 安全で落ち着いた環境
- 書店や図書館などの学習環境も充実
都立向丘高校の校風と教育方針
校訓
自主・誠実・明朗
この校訓は同校の教育理念の根幹を成しており、生徒一人ひとりの人格形成の指針となっています。
教育目標
校訓に基づいて以下の3つの教育目標を掲げています。
自ら学び、未来を切り拓く力を育む(自主)
- 言われたことをこなすだけでなく、知的好奇心を原動力に主体的に探究する力
- 自らの力で未来を創造していく生徒を育成
他者を尊重し、社会に貢献する心を育む(誠実)
- 真心をもって人と接し、公共の精神を重んじる心
- 責任ある行動を通して社会の発展に貢献する生徒を育成
豊かな感性を磨き、生きる喜びを感じる心を育む(明朗)
- 明るく前向きな心で物事に取り組む姿勢
- 多様な経験を通して感性を磨き、人生を豊かに生きる生徒を育成
特色ある教育活動
主体的・対話的・協働的な学び
- タブレットなどのICT機器を活用した授業
- 生成AIといった新しい技術の教育活用
- ペアワークやグループワークを通した深い思考の促進
充実した学習サポート
- 習熟度別授業や少人数制授業
- 多彩な選択講座
- BYODを活用したICT教育
- 個別指導や補習・講習の充実
全生徒共通テスト受験の方針
- 「大学入学共通テストが高校の卒業試験」という考え方
- 毎年90%前後の生徒が共通テストを受験
- 最後まで緊張感ある学習環境の維持
独自の校風
自由闊達な校風
- 生徒一人ひとりの主体性と個性を尊重
- 生徒同士、生徒と教職員間の深い信頼関係
- 真面目で明るく、伸びやかな学校生活
生徒主体の活動
- 学校行事では生徒会役員や実行委員会が中心となって企画・運営
- 体育祭や向陵祭(文化祭)は生徒が自らの手で創り上げる
- 部活動では1年生全員加入を推奨
都立向丘高校の進路・進学実績
進路・合格者の推移
過去5年間の延べ大学合格者数は以下の通りです。
年度 | 総延べ合格者数 |
---|---|
2021年 | 636名 |
2022年 | 750名 |
2023年 | 700名 |
2024年 | 711名 |
2025年 | 625名 |
2022年度をピークに減少傾向にありますが、これは大学入試の競争激化や生徒の志向変化(より上位大学への集中)などが影響していると考えられます。
2025年度(令和7年3月卒)の主な大学合格実績
国公立大学:5名
- 前年度2名から大幅増加(+150%)
- 埼玉大学、埼玉県立大学、東京都立大学、川崎市立看護大学、都留文科大学
私立大学群別合格実績
- 日東駒専:143名(22.9%)- 最も多くの合格者を輩出
- GMARCH:46名(7.4%)- 前年度から減少も安定した実績
- 成成明学獨國武:74名(11.8%)- 準難関私立として重要な進学先
- 東京理科大学:3名 – 最難関私立での成果

進路指導の特徴
3年間の段階的プログラム
- 1年生「HOP」:自学自習を基礎に学習習慣の確立
- 2年生「STEP」:自分の適性を見つめ進路希望先決定
- 3年生「JUMP」:さまざまな学びを通して自己実現
充実したサポート体制
- オリジナル「進路ノート」の活用
- 年間3回の校内模試実施
- 充実した自習スペースと学習チューター
- 豊富な講習制度(放課後・長期休暇中)
- データ分析に基づく科学的な進路指導
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都立向丘高校のイベント・学校行事
主な年間行事
春学期(4月〜7月)
- 入学式・新入生歓迎会
- リーダーシッププログラム(1年)
- 遠足・体育祭
- 生徒会役員選挙・生徒総会
- キャリア教育講演会
- 夏期講習・向丘学習道場
秋学期(9月〜12月)
- 向陵祭(文化祭)
- ビブリオバトル校内決勝大会
- 修学旅行(2年)
- 伝統芸能鑑賞教室
- 進路ガイダンス
冬学期(1月〜3月)
- 大学入試共通テスト
- TGG(Tokyo Global Gateway)体験学習
- 卒業式・球技大会
- 芸能鑑賞教室・合格体験講話
特色ある行事
向陵祭(文化祭)
- 生徒が主体となって企画・運営
- 各部活動や有志団体による多彩な展示・発表
- 地域に開かれた学校行事として定着
体育祭
- 生徒会役員・実行委員会が中心となって運営
- 学年を超えた交流と競技を通じた絆づくり
- 部活動対抗リレーなど独自の種目も実施
ビブリオバトル
- 読書活動の推進と表現力向上を目的
- 校内決勝大会では各クラス代表が発表
- 知的好奇心を刺激する取り組み
都立向丘高校の部活動や課外活動
運動部
主な運動部(12部)
- 陸上競技部、バドミントン部、硬式テニス部、ソフトテニス部
- 卓球部、サッカー部、剣道部、男子バスケットボール部
- 女子バスケットボール部、女子バレーボール部、ダンス部、軟式野球部
特色ある取り組み
- 女子バレーボール部、剣道部、女子バスケットボール部では文化・スポーツ等特別推薦入試を実施
- 1年生全員加入を推奨し、異なる年齢との交流を通じた人間形成
文化部
主な文化部(18部・同好会)
- 演劇部、美術部、放送部、吹奏楽部、軽音楽部、茶道部
- 生物部、ガーデニング部、イラスト研究部、写真部
- 合唱部、料理研究部、文芸部、華道同好会、書道同好会
- 地学同好会、海外文化研究同好会、ボードゲーム同好会
近年の主な活動実績
- 剣道部:東京都国公立剣道大会 男女団体ベスト8(敢闘賞)
- 女子バレーボール部:都ベスト16、関東大会出場校決定戦進出
- 茶道部:東京都高等学校文化連盟茶道部門 優秀賞受賞
- 吹奏楽部:東京都高等学校吹奏楽コンクール A部門 銅賞
- 軽音楽部:東京都高等学校軽音楽コンテスト入選
特色ある活動
充実した指導体制
- 各部に専門的な指導者を配置
- 部活動指導員制度の活用
- 外部指導員との連携
地域との連携
- 地域のイベントやボランティア活動への参加
- 特別支援学校との交流(軽音楽部)
- 地域の文化活動への積極的な参加
都立向丘高校の施設と環境
主な施設
教育施設
- 普通教室(各フロアにコモンスペース設置)
- 特別教室(理科4実験室、音楽室、美術室、書道教室等)
- アクティブラーニング室(グループディスカッション等に活用)
- 図書館(広々とした空間で自習・調べ学習に最適)
体育施設
- 体育館(LED照明・エアコン完備)
- 剣道場(LED照明完備、専用檜床)
- グラウンド(2017年度に全面砂入り人工芝化)
- トレーニングルーム
その他の施設
- 進路室(朝7時半から利用可能な自習スペース)
- 和室(茶道部・華道同好会等が活用)
- 多目的室(部活動等多目的に利用)
- 調理室、視聴覚室
特色ある施設・環境
ICT環境の充実
- BYODを活用したICT教育の推進
- 各教室に電子黒板等のデジタル機器設置
- 生成AI研究校としての先進的な取り組み
自習環境の充実
- 進路室内の個別自習スペース
- 図書館の学習エリア
- 各フロアのコモンスペース活用
快適な学習環境
- エレベーター完備(生徒も自由に使用可能)
- LED照明による明るい環境
- 空調設備の充実
緑豊かな環境
- 屋上緑化工事により環境に配慮
- ガーデニング部による校内緑化活動
- 文京区の静かな住宅街に位置
文武両道で夢を叶える!向丘高校の魅力を総チェック
都立向丘高校は、偏差値49〜55の中堅校として、基礎学力をしっかりと身につけた生徒が安心して学べる環境を提供しています。入試倍率も1.3〜1.6倍程度と適正な水準を維持しており、しっかりとした準備があれば合格は十分に可能です。
同校の最大の魅力は、「全生徒共通テスト受験」という独特の方針のもと、最後まで学習に集中できる環境が整っていることです。日東駒専を中心とした安定した進学実績は、生徒一人ひとりに寄り添った手厚い進路指導の成果といえるでしょう。
創立70年以上の歴史に裏打ちされた「自主・誠実・明朗」の校風は、生徒の主体性を重んじ、真面目で明るい学校生活を支えています。18の部活動・同好会では多くの生徒が活躍し、特に剣道部や女子バレーボール部などは都大会レベルの実績を残しています。
文京区の恵まれた立地と充実した施設環境の中で、生徒たちは勉強と部活動の両立を図りながら、自分の夢に向かって努力を続けています。中学生の皆さんにとって、充実した高校生活を送りながら確実に進路実現を目指せる、理想的な学校の一つといえるでしょう。
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<参照元>
ページ内の大学合格実績やデータは各高校のホームページやパンフレットを参照しています。しかしながら、参照したタイミングによっては速報データであったり、年度をまたぎ変更となっている場合もありますので、正確なデータは各都立高校の最新データをご確認ください。
・向丘高校公式サイト https://www.metro.ed.jp/mukogaoka-h/