都立深川高校の進路・大学合格実績(国公立・私立)

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東京都立深川高校は、都内の進学校として確固たる地位を築いています。本レポートでは、令和7年3月卒業生(2025年卒)の進路状況および過去4年間の大学合格実績の推移を分析し、同校の3年間の教育・進路指導プログラムの特徴に焦点を当てています。データは学校公式の進路資料に基づいており、大学群ごとの合格者数や経年変化から見る進学傾向を明らかにしています。

目次

都立深川高校の進路|2025年(令和7年3月卒)

大学・短期大学・専門学校への合格状況

令和6年度卒業生(令和7年3月卒)の進路状況は以下の通りです。

区分人数割合
大学276名88.7%
短期大学2名0.6%
専門学校6名1.9%
就職(民間・公務員)2名0.6%
浪人・その他25名8.0%
合計311名100%

大学進学率は88.7%と非常に高く、多くの生徒が4年制大学へ進学しています。短期大学や専門学校への進学は合わせて2.5%と少数で、就職者も2名(0.6%)にとどまります。浪人・その他は25名(8.0%)となっており、より上位の大学を目指して再挑戦する生徒も一定数存在します。

都立深川高校の大学合格実績|2025年(令和7年3月卒)

2025年3月卒業生は、国公立大学から人気私立大学まで幅広く合格を果たしています。現役合格率も高く、学校の進路指導の成果が表れています。

都立深川高校の主な合格大学別人数|2025年(令和7年3月卒)

国公立大学

大学名現役既卒合計
防衛大学校0人1人1人
東京都立大1人1人2
東京外国語大2人0人2
埼玉大1人0人1
合計4人26

国公立大学への合格実績は、東京都立大学や東京外国語大学など首都圏の難関国公立大学を中心に6名となっています。特に東京外国語大学への2名合格は、同校の語学教育の充実ぶりを示しています。既卒ではありますが防衛大学校への合格者もおり、多様な進路選択が可能となっています。現役生と既卒生の比率は4:2で、現役合格が中心ですが、既卒からの合格者も一定数存在します。

早慶上理(難関私立大学)

大学名現役既卒合計
早稲田大6人2人8人
慶應大3人0人3人
上智大2人0人2人
東京理科大7人0人7人
合計18220人

難関私立大学である早慶上理への合格者は合計20名にのぼり、特に早稲田大学8名、東京理科大学7名という実績は、都立高校としては非常に優秀な成果です。現役比率90%という高い比率も、日頃からの進路指導の充実ぶりを示しています。

GMARCH(準難関私立大学)

大学名現役既卒合計
学習院大13人0人13人
明治大12人4人16人
青山学院大9人0人9人
立教大20人3人23人
中央大5人5人10人
法政大30人6人36人
合計8918107

GMARCHと呼ばれる準難関私立大学群への合格者数は107名と多数にのぼります。特に法政大学36名、立教大学23名の合格実績は顕著です。現役比率は83%と高く、特に学習院大学と青山学院大学は全員が現役での合格を果たしています。GMARCHへの合格者数の多さは、同校の進学指導の層の厚さを示しています。

成成明学國武(人気中堅私立大学)

大学名現役既卒合計
成城大15人2人17人
成蹊大7人0人7人
明治学院大18人0人18人
獨協大13人0人13人
國學院大18人0人18人
武蔵大12人0人12
合計83285

成成明学國武と呼ばれる人気中堅私立大学群への合格者は85名で、現役比率は98%と非常に高い水準となっています。特に明治学院大学と國學院大学がそれぞれ18名と多くなっています。これらの大学は就職実績も良好なことから、将来のキャリアを見据えた進路選択が行われていることがわかります。

日東駒専(人気私立大学)

大学名現役既卒合計
日本大50人1人51人
東洋大62人0人62人
駒澤大20人0人20人
専修大19人1人20人
合計1512153

日東駒専と呼ばれる人気私立大学群への合格者数は153名にのぼり、現役合格率は99%と極めて高い水準です。特に東洋大学62名、日本大学51名という実績は、これらの大学が提供する多様な学部・学科が生徒のニーズに合致していることを示しています。これらの大学は法学部、経済学部、文学部などの人文社会系学部が多く、将来の幅広いキャリア選択を可能にしています。

都立深川高校の大学群別合格者数の推移|2022年~2025年

国公立大学

年度現役既卒合計
2022年(令和4年3月卒)4人1人5人
2023年(令和5年3月卒)6人1人7人
2024年(令和6年3月卒)12人1人13人
2025年(令和7年3月卒)4人2人6人

国公立大学への合格者数の推移を見ると、2022年から2024年にかけて着実に増加し、特に2024年(令和6年3月卒)は13名と過去4年間で最多となりました。しかし2025年は6名と減少しています。この背景には、国公立大学の入試制度変更や競争激化の影響があると考えられます。それでも毎年コンスタントに合格者を輩出しており、同校の国公立大学対策の取り組みが一定の成果を上げていることがわかります。

早慶上理(難関私立大学)

年度現役既卒合計
2022年(令和4年3月卒)15人0人15人
2023年(令和5年3月卒)8人3人11人
2024年(令和6年3月卒)15人0人15人
2025年(令和7年3月卒)18人2人20人

早慶上理と呼ばれる難関私立大学への合格者数は、2023年に一時減少したものの、その後回復し、2025年には20名と4年間で最高の実績を残しています。これは同校の進学指導体制の強化が実を結んだ結果といえるでしょう。特に現役合格者の増加が顕著で、2025年は18名と過去最多となりました。早稲田大学・慶應義塾大学・上智大学・東京理科大学と満遍なく合格しており、生徒の希望に沿った進路指導が行われていることがうかがえます。

GMARCH(準難関私立大学)

年度現役既卒合計
2022年(令和4年3月卒)144人1人145人
2023年(令和5年3月卒)89人12人101人
2024年(令和6年3月卒)133人8人141人
2025年(令和7年3月卒)89人18人107人

GMARCH(学習院・明治・青山学院・立教・中央・法政)への合格者数は、年度によって変動はあるものの、毎年100名前後を維持しており、同校の主要な進学先となっています。2022年の145名をピークに若干減少傾向がみられますが、これは早慶上理などより上位の大学への合格者が増えていることと関連していると考えられます。また、既卒者の合格数が2025年に18名と増加しており、浪人生への指導体制も充実していることがわかります。

成成明学國武(人気中堅私立大学)

年度現役既卒合計
2022年(令和4年3月卒)1354139
2023年(令和5年3月卒)1062108
2024年(令和6年3月卒)1413144
2025年(令和7年3月卒)83285

成成明学國武(成城・成蹊・明治学院・獨協・國學院・武蔵)への合格者数は、2024年には144名と高い水準を記録しましたが、2025年は85名と大幅に減少しています。この要因としては、進学先の多様化や、より上位大学への進学者の増加が考えられます。とはいえ、これらの大学は就職実績の良さから依然として人気があり、特に成城大学、明治学院大学、國學院大学への合格者は安定して多い傾向にあります。

日東駒専(人気私立大学)

年度現役既卒合計
2022年(令和4年3月卒)227人7人234人
2023年(令和5年3月卒)207人0人207人
2024年(令和6年3月卒)244人7人251人
2025年(令和7年3月卒)151人2人153人

日東駒専(日本・東洋・駒澤・専修)への合格者数は、2022年から2024年まで200名を超える高い水準でしたが、2025年は153名と減少しています。これらの大学は学部・学科の多様性から受験生に人気があり、特に東洋大学と日本大学は毎年多くの合格者を出しています。合格者数の減少は、より上位大学へのシフトや、進学先の選択肢の多様化が影響していると考えられますが、依然として同校生徒の重要な進学先となっています。

都立深川高校の3年間の教育・進路指導プログラム

学年別進路指導テーマと目標

1学年

  • 到達目標
    ・学習の基礎を固め、基本的な学習習慣を身につける
    ・自分の適性を見つめ、将来の目標について考える

2学年

  • 到達目標
    ・基礎力を充実させ、応用力を身につける
    ・将来の目標をかなえるために、自分の進路を具体的に決定する

3学年

  • 到達目標
    ・実践力として、自ら課題を解決する力および探求する力を身につける
    ・自分の進路実現に向け、対策を立ててそれを実行する

主な進路行事

1学年

  • 文理選択説明会
  • 進路選択のための講演会
  • 学問と仕事を知る進路ガイダンス
  • 小論文講座
  • 長時間勉強会
  • チューターによる学習支援

2学年

  • 3年選択科目説明会
  • 先輩講話
  • 大学模擬講義
  • 3年0学期進路講演会
  • 第1志望の志望理由書作成
  • 長時間勉強会
  • チューターによる学習支援

3学年

  • 進路オリエンテーション
  • 学校型選抜・総合型選抜入試希望者説明会
  • 大学入学共通テスト説明会
  • 面接指導説明会および模擬面接
  • 出願指導講演会
  • 長時間勉強会
  • チューターによる学習支援

特色ある進路指導

アクティブラーニング型授業の充実

生徒が主体的に活動し探求するアクティブラーニング型授業と、受験に対応できるハイレベルな授業の両立を図っています。

充実した講習プログラム

  • 夏期講習(基礎指名講習・発展講習)
  • 土曜講習
  • 模擬試験(年3回~5回+希望者受験)
  • 英検・GTEC受験(面接指導含む)
  • 公務員対策講座
  • 看護・医療系模試
  • 放課後講習

きめ細かい個別指導

  • 担任・進路部による面談(二者・三者面談)
  • 生徒一人ひとりの進路希望に応じた個別指導
  • 「Team Fukagawa」体制による全教員でのバックアップ

大学生チューターによる学習支援

土曜講習や放課後講習に大学生チューターを配置し、生徒の学習をサポートしています。

保護者への情報提供

  • 保護者会等を利用した進路状況の報告
  • 大学・短大・専門学校の仕組みや費用等の情報提供
  • 進路講演会等の案内

継続的な進路実績向上を支える都立深川高校の教育力

都立深川高校の進路実績は、過去4年間で着実に向上しています。特に2025年度は早慶上理への合格者が20名と過去最高を記録し、GMARCHをはじめとする難関・準難関大学への合格者も多数輩出しています。これらの成果は一朝一夕に達成されたものではなく、同校の3年間にわたる体系的な教育・進路指導プログラムの成果と言えるでしょう。

特に注目すべきは、1年次からの基礎固めと目標設定、2年次の応用力養成と進路の具体化、3年次での実践力向上と実行力強化という段階的な指導方針です。また、アクティブラーニング型授業と受験対応授業の両立、年間を通じた豊富な講習プログラム、大学生チューターによる学習支援、「Team Fukagawa」による全教員でのバックアップ体制など、多角的な支援策が整っています。

今後も同校の教育方針と進路指導体制は、生徒一人ひとりの進路実現を強力にサポートし続けるでしょう。国公立大学や早慶上理への合格者増加を目指し、さらなる進化が期待されます。


<参照元>
ページ内の大学合格実績は各高校のホームページやパンフレットを参照しています。しかしながら、参照したタイミングによっては速報データであったり、年度をまたぎ変更となっている場合もありますので、正確なデータは各都立高校の最新データをご確認ください。

・深川高校公式サイト https://www.metro.ed.jp/fukagawa-h/

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この記事を書いた人

教員免許保有(小学校教諭1種、中学校・高校保健体育)の40代サラリーマン。現在高校生の息子の高校受験時に生来のオタク気質をこじらせ首都圏の私立・都立高校を調べた結果、都立高校のコスパの良さに驚愕。現在小学生の娘の高校受験に備えての備忘録がてら、都立高校の魅力を発信していくために「都立高のトリセツ」を開設。

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