高校受験を控えた中学生やその保護者の方々にとって、塾選びは大きな決断です。個別指導塾として定評のある「東京個別指導学院」と「コノ塾」はどちらも独自の強みを持っていますが、お子様の学習スタイルや目標に合った選択をするためには、両者の違いを理解することが重要です。
この記事では、両塾の特徴、指導方法、料金体系、サポート内容などを徹底比較し、お子様に最適な環境はどちらなのかを見極めるための情報をお届けします。
【東京個別指導学院 vs コノ塾】基本情報比較
項目 | 東京個別指導学院 | コノ塾 |
---|---|---|
運営会社・背景 | ベネッセグループが運営 | 急成長中の新興塾 |
創業・実績 | 35年以上の指導実績 | 2021年から急速に拡大(現在94校) |
評価・認定 | 2024年オリコン顧客満足度®調査首都圏・近畿第1位 | 生徒の91.4%が定期テストで50点以上スコアアップ |
校舎数 | 全国展開 | 94校(2021年2校→急拡大中) |
高校受験実績 | 年間4,430名以上 | 2024年度都立高校合格率83%(都立全体74%) |
強みの分野 | 総合的な進学指導 | 都立・公立高校入試対策 |
スローガン | 一人ひとりに最適化された学習環境 | 「ひとつ上の高校」を目指す |
【東京個別指導学院 vs コノ塾】指導形態とアプローチの違い
東京個別指導学院の特徴
- 指導形態:
・「1対1」または「1対2」の選択制
・「1対1」完全個別指導:講師がお子様だけに集中
・「1対2」個別指導:2人の生徒に1人の講師(適度な緊張感と競争意識) - 指導アプローチ:
・対話を重視した思考プロセスの養成
・ベネッセグループの情報力を活用したオーダーメイド学習プラン
・「なぜそうなるのか」「どう考えるべきか」を育成
・「選べる担当講師」制度:お子様が講師を選べる
・一教室平均40名以上の講師が在籍(大半が大学生)
コノ塾の特徴
- 指導形態:
・タブレット映像授業と講師サポートのハイブリッド方式
・5〜10分の映像授業で基礎知識を習得
・その後、講師のサポートを受けながら問題演習
・講師1名につき生徒6名程度の少人数制 - 指導アプローチ:
・予習型の学習サイクル:「予習→学校の授業→復習」
・経験豊富な教室長による個別カルテ作成と定期面談
・高い倍率の選考を突破した教室長が指導
・都立・公立高校入試に特化したカリキュラム
・タブレット学習の活用で講師の質によるばらつきを解消
【東京個別指導学院 vs コノ塾】料金体系
東京個別指導学院
- 入会金・年会費: 不要
- 月額料金: コース・科目数・地域により異なる(個別のカウンセリングで提案)
- 特徴的な費用面:
・ 14日間クーリング・オフ制度(全額返金可)
・お手持ちの教材でも学習可能 1科目から受講可能
・夏期・冬期講習は別料金
コノ塾
- 入会金: 16,500円
- 月額料金:
・中学1・2年生:26,400円(5教科)
・中学3年生(3〜8月):26,400円
・中学3年生(9〜2月):42,240円(受験対策強化) - 特徴的な費用面:
・教材費:中1・2は14,000円、中3は15,400円
・維持管理費:2,640円/月
・5教科一括の明朗会計
・他の個別指導塾(1科目12,000〜15,000円)と比較して割安
【東京個別指導学院 vs コノ塾】対象科目とコース内容
東京個別指導学院のコース
コース名 | 対象 | 特徴 |
---|---|---|
高校受験対策コース | 中学生 | ・志望校に特化した効果的な受験対策 ・内申点と入試得点の両立 ・地域ごとの入試傾向に対応 |
定期テスト・内申点対策コース | 中学生 | ・学校別の出題傾向分析 ・テストで点数を取るための実践的指導 ・無料のテスト対策補講 |
中高一貫校・学校別サポートコース | 私立中高一貫校生 | ・学校独自のカリキュラム対応 ・内部進学対策 ・発展的な学習内容への対応 |
英語資格検定対策コース | 中学生 | ・英検®やTOEIC®など各種検定に対応 ・四技能対応 ・効果的な添削指導 |
コノ塾のコース
コース名 | 対象 | 月額料金 | 特徴 |
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小学生コース | 小5・6 | 17,600円 | ・学習習慣と基礎力の定着 |
中学1・2年生コース | 中1・2 | 26,400円 | ・内申点向上と定期テスト対策 ・5教科対応 |
中学3年生コース(前期) | 中3(3〜8月) | 26,400円 | ・内申点対策と入試準備 ・5教科対応 |
中学3年生コース(後期) | 中3(9〜2月) | 42,240円 | ・入試対策強化 ・受験対策時間の増加 |
【東京個別指導学院 vs コノ塾】特徴的なサポートシステム
東京個別指導学院のサポート
- 柔軟な通塾システム
・自由に組める時間割(週1回・1科目から)
・授業当日でも開始前の連絡で無料振替可能
・16時台〜21時台まで幅広い時間帯 - 自習環境
・授業がない日も利用可能な自習スペース
・空き時間の講師に質問可能
・教材や参考書の閲覧可能 - 学習習慣の定着サポート
・学習計画の立て方指導
・家庭学習の管理
・自学自習の方法指導 - 安全面への配慮
・駅やバス停の近くの立地
・入退室メール配信サービス
・緊急時の対応体制
コノ塾のサポート
- 家庭学習の習慣化サポート
・教室長との定期的な面談による「カルテ」作成
・StudyPlus(スタディプラス)アプリで勉強時間を記録・可視化
・モノグサアプリで英単語や漢字の暗記学習 - 部活動との両立支援
・在籍生徒の90%以上が部活動所属
・生徒の生活に合わせた通塾スタイル提案
・授業の振替も可能 - 定期テスト対策
・学校ごとの定期テスト出題傾向分析
・テスト2週間前からは予習型から復習型へ切替
・「クリアテスト」で弱点克服 - 都立高校入試対策
・各地域の入試時期に合わせた対策
・東京都「中学校英語スピーキングテスト」対策
・年間を通じた計画的な入試対策
【東京個別指導学院 vs コノ塾】口コミ・評判比較
東京個別指導学院の評判
ポジティブな口コミ
講師と授業形式
保護者からは「個別指導なので学校の授業や模擬テストなどでわからないところを指導していただいた。授業は講師が丁寧に個別に指導してくれるので分かりやすく理解できた」という声があります。
モチベーション向上
「褒めるところが多かったのも嬉しくて、本人のやる気にもつながった」という感想も多く寄せられています。
柔軟な対応
多くの保護者が「部活と両立して通える本当にありがたい環境でした」と評価しています。また「テスト前では、自分が申し込んでない教科も扱ってくれて、どの教科もバランスよく点をとれふように工夫してくれた」という細やかな対応も好評です。
ネガティブな口コミ
費用面
保護者からは「集団塾に比べ費用はどうしても高くなる」という指摘があります。また「夏期講習はコマ数を入れすぎると高額になってしまうので注意が必要」という注意点も挙げられています。
講師の質のばらつき
「教師は多数在籍しているが大学生の為、能力に差があるように思える」という懸念の声もあります。別の保護者からは「教え方がわかりやすい講師の方もいますが、普通の方もいる」と講師による差を指摘する意見も見られます。
競争環境の不足
「競争率がないのでのんびり塾に通っていた感じです。進学校に進みたい人には、ちょっと物足りないかもしれません」という意見もあり、競争環境を求める生徒には不向きな面もあるようです。
コノ塾の評判
ポジティブな口コミ
学習効果・指導内容
生徒からは「その場で質問でき、理解するまで教えてもらえる」という点が高く評価されています。また「わかったつもりで終わることがない」という学習効果の高さも指摘されています。
講師の熱意と質
多くの保護者が「塾長さんが親身になってくださり、お話を聞いて息子がやる気になった」と教室長の姿勢を評価しています。「塾長が一人一人にしっかりと関わってくれる」という点も好評です。
コストパフォーマンス
「5教科みてもらえて月謝も安く、リーズナブルなので助かる」という料金面の評価や、「振替授業を受けさせてくれるので無駄がなく料金も良い」という柔軟性への評価も多くみられます。
ネガティブな口コミ
指導方法の限界
「個別と言いつつ、講師が少ないのが心配」「基本はタブレットをみて自分で進めていくスタイル」という指導形態への懸念があります。また「国語は定期テスト前のみとのこと」という科目の偏りについての指摘もあります。
設備・環境の課題
「塾内は広くはないため、人数が増えると自習室の席がうまって好きにいけない可能性がある」というスペースの問題や、「自転車置き場が少ないまたはない」という施設面の課題も報告されています。
料金の変動
「入塾時は五教科でこの値段ですといっていたのでまさか中3後期になったら値段が上がるとは思っていなかった」という料金変更への不満や、「夏期講習や冬期講習もテキスト代も別だしかなりの金額」という追加費用についての懸念もあります。
【東京個別指導学院 vs コノ塾】合格実績と成績向上の効果
東京個別指導学院の実績
- 年間4,430名を超える高校受験指導実績
- 2024年オリコン顧客満足度®調査首都圏・近畿両地域第1位を獲得
- 私立中高一貫校生徒は2024年8月時点で2,842名が在籍
- 地域や志望校に特化した効果的な受験対策による高い合格率
- 講師との対話を通じた思考力・判断力・表現力の向上
コノ塾の実績
- 2024年度都立高校合格率83%(都立全体の合格率74%と比較して高い水準)
- 推薦入試では78%の合格率(都立全体の39.6%と比較して高い)
- 生徒の91.4%が定期テストで50点以上の点数アップを達成
- 都立新宿、竹早、町田、日野台、昭和、調布北など多数の合格実績
- タモンさんの例:入会前337点→入会後452点(115点アップ)、町田高校に合格
【東京個別指導学院 vs コノ塾】向いている生徒像の違い
東京個別指導学院に向いている生徒
傾向・特性 | 詳細 |
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学習スタイル | ・マイペースで学びたい生徒 ・質問しやすい環境を求める生徒 ・基礎からしっかり理解したい生徒 |
性格・特性 | ・人見知りや内向的な性格の生徒 ・褒められて伸びるタイプの生徒 ・講師との相性を重視する生徒 |
学習状況 | ・学校の授業についていけていない生徒 ・特定の科目に苦手意識がある生徒 ・不登校や体調不良で通常の塾に通えない生徒 |
目標 | ・幅広い進学先を検討している生徒 ・英語資格なども視野に入れている生徒 ・部活と両立しながら学習したい生徒 |
コノ塾に向いている生徒
傾向・特性 | 詳細 |
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学習スタイル | ・自分で学習を進められる生徒 ・タブレット学習が好きな生徒 ・予習型の学習を望む生徒 |
性格・特性 | ・自己管理能力がある生徒 ・デジタル機器に抵抗がない生徒 ・集団塾が苦手な生徒 |
学習状況 | ・内申点アップを目指す生徒 ・5教科をバランスよく学びたい生徒 ・部活動との両立を重視する生徒 |
目標 | ・都立高校受験を目指す生徒 ・学校の授業理解度を上げたい生徒 ・「ひとつ上の高校」への合格を目指す生徒 |
向いていない生徒像
東京個別指導学院に向いていない生徒
- 競争環境で刺激を受けて伸びるタイプの生徒
- 多人数での学びを好む生徒
- 超難関校を目指す上位層の生徒
- 費用をなるべく抑えたい家庭
- 同世代との交流を重視する生徒
コノ塾に向いていない生徒
- 常に講師の対面指導を必要とする生徒
- 自己管理能力が低い生徒
- 難関私立高校を目指す生徒
- 特定教科を集中的に学びたい生徒
- 競争環境を求める生徒
【東京個別指導学院 vs コノ塾】まとめ:どちらを選ぶべきか
東京個別指導学院を選ぶべきケース
- 丁寧な個別対応を重視する場合:1対1または1対2の指導形態で、講師との対話を重視した学習を希望する場合
- 講師選びの自由度を重視する場合:お子様自身が「この先生と学びたい」と思える講師を選べる環境が望ましい場合
- 幅広い進学先を視野に入れている場合:公立だけでなく私立高校や難関校も含めた幅広い選択肢を考えている場合
- 英語資格など特定分野に力を入れたい場合:英検やTOEICなどの資格取得も目指している場合
- 学習習慣の基礎から身につけたい場合:自ら計画を立てて勉強する習慣を身につけたい場合
コノ塾を選ぶべきケース
- コストパフォーマンスを重視する場合:5教科をカバーする個別指導を比較的リーズナブルな料金で受けたい場合
- 都立・公立高校受験に特化したい場合:都立・公立高校入試対策に特化した指導を受けたい場合
- 予習型の学習スタイルを求める場合:学校での授業理解度を高めるため、事前の予習を重視したい場合
- 内申点アップを重視する場合:定期テスト対策を通じた内申点向上を重視する場合
- タブレット学習と講師指導のハイブリッド型を好む場合:映像授業と講師サポートの組み合わせが自分に合っている場合
最終アドバイス
どちらの塾も特色ある個別指導で多くの成功実績がありますが、お子様の学習スタイルや目標によって最適な選択は異なります。以下のポイントを考慮して検討してください。
- お子様の学習スタイル:自己管理能力が高くタブレット学習が好きならコノ塾、より丁寧な対話型指導を望むなら東京個別指導学院
- 進学目標:都立・公立高校を目指すならコノ塾、幅広い選択肢を考えるなら東京個別指導学院
- 予算:5教科をカバーするリーズナブルな料金を求めるならコノ塾、科目を絞った指導を受けるなら東京個別指導学院も選択肢
- 通塾の便利さ:両塾とも自習環境や振替制度がありますが、最寄りの校舎の環境や通いやすさも重要な要素
可能であれば、両方の塾の無料体験授業を受けてみて、お子様自身の感想も参考にしながら決めることをおすすめします。最終的には、お子様が「ここで学びたい」と思える環境を選ぶことが、学習モチベーションと成果につながる最も重要な要素です。
【免責事項】 本記事は2025年3月の情報に基づいて作成しています。実際の料金やコース内容、合格実績は変更されている可能性がありますので、最新情報は各塾の公式サイトや説明会でご確認ください。