都立南平高校の進路・大学合格実績(国公立・私立)

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東京都日野市に所在する南平高校の2020年度から2024年度までの5年間における進路状況と大学合格実績を詳細に分析しました。南平高校はこの期間を通じて大学進学が主流となり、特に私立大学への高い合格実績を誇っています。GMARCHや日東駒専を中心とした中堅~難関レベルの私立大学への合格者が多数を占める一方、国公立大学や最上位私立大学への挑戦も徐々に増加しています。

以下では、進学状況や合格状況の詳細な分析を通じて、南平高校の進路指導の特徴と成果、そして今後の課題について考察していきます。

目次

都立南平高校の進路概況(大学、短大、専門学校、就職、未定)

進路2020年度2021年度2022年度2023年度2024年度
大学251人251人266人282人276人
短期大学6人1人2人6人
専門学校13人20人17人9人8人
就職8人3人1人1人
未定35人42人29人21人31人
合計313人317人315人319人315人

南平高校の2020年から2024年にかけての進路状況を分析すると、大学進学が主流であることが明確に表れています。大学進学者数は2020年の251名から2023年には282名まで着実に増加し、総進学率で見ると2020年の約80.2%から2023年には約88.4%まで上昇しています。2024年にはわずかに減少して276名(87.6%)となりましたが、依然として高い進学率を維持しています。

特筆すべき点は、専門学校進学と就職の継続的な減少傾向です。専門学校進学は2021年に20名(6.3%)とピークを迎えた後、2024年には8名(2.5%)まで減少しました。これは生徒や保護者の間で大学進学への志向が強まっていることを示唆しています。また、就職者数も2020年の8名から2023年には1名へと大幅に減少し、2024年のデータでは就職者の記載がありません。

未定者数の推移も興味深い傾向を示しています。2021年に42名(13.2%)とピークを迎えた後、2023年には21名(6.6%)まで減少しましたが、2024年には31名(9.8%)と再び増加に転じています。この未定者には、浪人して翌年の大学受験に再挑戦する生徒や、進路決定を保留している生徒が含まれていると考えられます。2024年の未定者増加は、より難関校への挑戦を志向する生徒が増えている可能性や、コロナ禍後の受験環境の変化による影響も考えられます。

短期大学への進学は全期間を通して少数派であり、特に2024年度は進学者の記録がありません。これは4年制大学への進学がより一般的になっている全国的な傾向と一致しています。

都立南平高校の短大、専門学校の合格状況(2024年度)

短期大学の合格状況

南平高校の発表資料からは2024年度は短期大学合格者・進学者ともに記載がなく、合格者も進学者もいないようです。

この結果は、近年の短期大学進学の全国的な減少傾向と一致しています。4年制大学の受験機会や合格可能性が広がったことで、多くの生徒が短期大学よりも4年制大学を選択する傾向が強まっています。南平高校においても同様の傾向が見られ、短期大学はもはや主要な進路選択肢とはなっていないことがわかります。

過去のデータを見ると、2023年度には6名の短期大学進学者がいましたが、その多くは保育や栄養系の学科に進学していたと推測されます。これらの分野においても、近年は4年制大学の関連学部への進学が増加していることが影響している可能性があります。

専門学校の合格状況

2024年度の専門学校進学者は8名となっています。合格実績としては10名(すべて現役生)が確認でき、以下の分野に分かれています。

分野学校名合格者数
看護・福祉系日本リハビリテーション専門学校1人
国際福祉リハビリテーション専門学校1人
IT・クリエイティブ系東京アニメーションカレッジ専門学校1人
東京ゲームデザイナー学院1人
医療系ベルエポック美容専門学校1人
日本医歯薬専門学校1人
その他その他専門学校4人
合計10人

専門学校進学者の内訳を見ると、特定の専門技能を必要とする分野への進学が中心となっています。特に看護・福祉系とIT・クリエイティブ系の専門学校が目立ちます。これらの分野は大学よりも専門学校での学びが直接的に職業につながるケースが多く、明確な職業目標を持つ生徒が選択していると考えられます。

看護・福祉系では日本リハビリテーション専門学校や国際福祉リハビリテーション専門学校など、リハビリテーションに特化した学校への進学が見られます。これは専門性の高い医療職を目指す生徒が一定数いることを示しています。また、IT・クリエイティブ系ではゲームデザインやアニメーション関連の専門学校への進学があり、クリエイティブ産業への関心を持つ生徒がいることがわかります。

医療系では美容や歯科医療関連の専門学校も選択されており、多様な専門分野への進路選択が行われていることがうかがえます。専門学校進学者の割合は全体の約2.5%と少数ですが、大学進学とは異なるキャリアパスを選択する生徒が一定数存在することを示しています。

就職状況

南平高校の発表資料からは2024年度は就職実績に記載がありませんでした。南平高校における就職者の減少は、全国的な大学進学率の上昇傾向と一致しています。特に東京都内の高校では大学進学が主流となり、高校卒業後の就職を選択する生徒は年々減少しています。過去のデータを見ると、就職先としては多摩市役所や警視庁など公務員を選択する傾向があり、安定した職業を求める傾向が見られました。

就職者の減少は、高学歴社会における大学卒業資格の重要性の高まりや、専門知識・スキルを持つ人材へのニーズの増加など、社会的・経済的要因も影響していると考えられます。また、企業の採用動向も高卒採用から大卒採用へとシフトしている傾向があり、これも就職者減少の一因となっている可能性があります。

都立南平高校の短大、専門学校、就職の概況(2020年~2024年推移)

短期大学合格者数・進学者数の推移

項目2020年度2021年度2022年度2023年度2024年度
進学者数6人1人2人6人
合格者数(現役)2人4人7人0人

短期大学への進学者・合格者は年度によって変動があり、特に2023年度は一時的に増加しましたが、2024年度には再び減少しています。5年間を通して短大進学は少数派であり、全体の進路に占める割合は約0~2%程度にとどまっています。

専門学校合格者数・進学者数の推移

項目2020年度2021年度2022年度2023年度2024年度
進学者数13人20人17人9人8人
合格者数(現役)22人25人21人人18人10人

短期大学への進学状況は5年間を通して非常に変動が大きく、一貫した傾向は見られません。2020年度と2023年度にそれぞれ6名の進学者があったものの、他の年度は0~2名と極めて少数に留まっています。合格者数も同様の傾向を示しており、特に2023年度は7名の合格者がありましたが、2021年度と2024年度は合格者がゼロとなっています。

この変動は、短期大学進学を選択する生徒の絶対数が少ないため、個々の生徒の志向によって大きく影響を受けやすいことを示しています。全体的には短期大学進学は南平高校においてマイナーな進路選択肢となっており、5年間を通して全体の進路に占める割合は約0~2%程度と極めて低い水準で推移しています。

短期大学進学者が少ない理由としては、4年制大学への進学機会の拡大や、短期大学と4年制大学の学費差が縮小していることなどが考えられます。また、就職市場においても短大卒よりも大卒が有利とされる場合が多く、費用対効果の観点からも4年制大学進学を選択する傾向が強まっていると推測されます。

専門学校分野別合格者数の推移

分野2020年度2021年度2022年度2023年度2024年度
看護・福祉系10人12人10人8人4人
IT・クリエイティブ系5人5人5人3人3人
医療系3人4人2人3人2人
その他4人4人4人4人1人
合計22人25人21人18人10人

分野別の推移を見ると、看護・福祉系への進学が最も多いものの、2020年度の10名から2024年度には4名へと大幅に減少しています。この減少の背景には、看護系4年制大学の増加や、より高度な医療知識を求める社会的ニーズの変化などが影響していると考えられます。

IT・クリエイティブ系は5名前後で比較的安定していましたが、2023年度からは3名と減少傾向にあります。IT分野は大学でも専門的なプログラミング教育が充実してきており、この分野においても大学進学との競合が生じている可能性があります。

医療系(看護・福祉系を除く)は2~4名と少数で推移しており、美容や歯科医療など特定の技能を必要とする分野への進学が中心となっています。これらの分野では依然として専門学校での実践的な教育が重視されているため、一定数の生徒が専門学校を選択していると考えられます。

全体として、専門学校進学は減少傾向にありますが、依然として特定の専門分野を目指す生徒にとっては重要な選択肢であり続けています。

就職の推移

項目2020年度2021年度2022年度2023年度2024年度
就職者数8人3人1人1人
就職先数(現役)3人3人2人1人

職者数は2020年度の8名から大幅に減少し、2022年度と2023年度はともに1名のみ、2024年度は就職者がいない状況です。この減少傾向は進学(特に大学進学)志向の強まりを明確に示しています。

5年間の推移を見ると、就職先数は就職者数よりも少ない年度もあり、これは複数の生徒が同一の就職先を選択しているケースがあることを示唆しています。また、就職先としては公務員(市役所や警察など)が中心となっており、安定した職業を求める傾向が見られます。

主な就職先(2020年~2023年)

就職先2020年度2021年度2022年度2023年度2024年度
多摩市役所1人1人1人
八王子市役所1人
労働行政法人1人
国土交通省1人
警視庁1人
その他1人1人

就職先を詳細に見ると、地元の市役所(多摩市、八王子市)や国の行政機関(国土交通省、労働行政法人)、警察(警視庁)など、公的機関への就職が目立ちます。これらの職場は安定した雇用と福利厚生が特徴であり、高校卒業後すぐに安定した職業に就くことを重視する生徒の選択を反映していると考えられます。

特に多摩市役所は3年連続で就職先となっており、地元自治体への就職ニーズが継続的に存在していたことがわかります。しかし、2023年度以降はこうした公務員就職も減少しており、高卒での就職を選択する生徒自体が極めて少数となっています。

就職者の減少は、長期的なキャリア形成において高等教育の重要性が増していることや、高卒者と大卒者の賃金格差が拡大傾向にあることなど、社会経済的な要因も大きく影響していると考えられます。また、企業側の採用方針も大卒者を優先する傾向が強まっており、高卒での就職機会自体が減少していることも一因と言えるでしょう。

都立南平高校の現役生の大学合格概況(延べ合格者数)

大学種別2020年度2021年度2022年度2023年度2024年度
国公立大学12名10名15名24名19名
私立大学818名903名918名794名1017名
合計830名913名933名818名1036名

南平高校の現役生による大学合格実績は、2020年から2024年の5年間で大きな変動を見せながらも、全体として向上傾向にあります。特に2024年度は合計1,036名の延べ合格者数を記録し、過去5年間で2番目に高い実績となりました。年度別に見ると、2022年度まで順調に増加し続け933名と急増し、2023年度にはやや減少したものの、2024年度には再び1,000名を超える合格者数を達成しています。

現役生の進学者数が年間276~282名程度であることを考慮すると、2024年度の一人当たりの平均合格大学数は約3.7校(1,036名÷276名≒3.75)となります。これは生徒が複数の大学・学部に出願し、進路選択の幅を広げていることを示しています。また、こうした複数合格の実績は、南平高校の受験指導が効果的に行われていることを示唆しています。

国公立大学と私立大学の合格状況を比較すると、私立大学合格者が圧倒的多数を占めており、南平高校が私立大学進学に強い高校であることがわかります。国公立大学合格者数は2023年度の24名をピークに推移しており、全体の合格者数に占める割合は約1.5~3%程度と限られています。

私立大学合格者数の推移は、2022年度と2024年度に特に多くの合格者を出しており、これらの年度では受験指導や生徒の学力が特に充実していた可能性が考えられます。また、2024年度の1,017名という数字は、私立大学の受験環境や合格難易度を考慮しても優れた実績といえるでしょう。

国公立大学合格状況(2024年度)

大学群大学名現役既卒合計
東京一科0人0人0人
旧帝大0人0人0人
TOCKY0人0人0人
東京外国語大学1人0人1人
東京学芸大学3人0人3人
東京農工大学1人0人1人
信州大学1人0人1人
宇都宮大学0人1人1人
東京都立大学9人0人9人
都留文科大学1人0人1人
川崎市立看護大学1人0人1人
長野大学1人0人1人
周南公立大学1人0人1人
合計19人1人20人

現役生の国公立大学合格状況(2020年度~2024年度)

大学群2020年度2021年度2022年度2023年度2024年度
東京一科0人0人0人0人0人
旧帝大0人0人0人0人0人
TOCKY1人
横浜国立(1)
0人0人3人
筑波(1)、千葉(1)、横浜国立(1)
0人
その他国公立11人10人15人21人19人
合計12人10人15人24人19人

南平高校の国公立大学合格状況を詳細に分析すると、合格者数は2023年度の24名をピークに増減を繰り返しながらも、全体としては増加傾向にあることがわかります。特に「その他国公立」カテゴリーの大学への合格者数が2020年度の10名から2023年度には22名へと大幅に増加しており、地方国立大学や公立大学への合格実績が向上していることがうかがえます。

最難関とされる「東京一科」(東京大、京都大、一橋大、東京科学大)や「旧帝大」(北海道大、東北大、名古屋大、大阪大、九州大)への合格者が5年間を通してゼロですが、TOCKY(筑波大、お茶の水女子大、千葉大、神戸大、横浜国立大)への合格者は各年度0~2名程度と限られているものの、一定の実績を維持しています。これらは準難関国公立大学への合格例として評価できますが、TOCKYグループ全体としては、まだ安定した合格実績とは言えない状況です。

「その他国公立」カテゴリーでは、東京学芸大学への合格者が複数年にわたって見られます(2024年度は3名)。これは教員志望の生徒が一定数存在することや、同大学が南平高校の生徒にとって現実的な合格目標となっていることを示唆しています。また、東京外国語大学や東京農工大学など、特定の専門分野に強みを持つ国公立大学への合格も見られ、進路選択の多様性がうかがえます。

地域的には、首都圏の国公立大学だけでなく、岩手大学、山形大学、長崎大学など地方の国公立大学への合格実績もあり、全国的な受験傾向も見られます。また、公立大学では都市部の市立大学(神戸市外国語大学など)や地方の県立大学(山梨県立大学、長野県立大学など)への合格実績もあります。

5年間の推移を見ると、2023年度に国公立大学合格者が大幅に増加したことが特筆されます。この年度は国公立大学受験指導が特に充実していた可能性や、該当年度の生徒の学力水準が高かった可能性が考えられます。2024年度はやや減少したものの、依然として2020~2022年度よりは多い合格者数を維持しており、国公立大学受験指導の成果が一定程度定着していることが示唆されます。

全体として、南平高校の国公立大学合格実績は徐々に拡大傾向にありますが、最難関大学への合格実績はまだ確立されておらず、今後の課題となっていると言えるでしょう。

私立大学合格状況(2024年度)

大学群大学名現役既卒合計
早稲田大学4人0人4人
慶應義塾大学2人0人2人
早慶小計6人0人6人
上智大学3人0人3人
東京理科大学2人4人6人
上智・理科小計5人4人9人
学習院大学6人2人8人
明治大学29人1人30人
青山学院大学22人2人24人
立教大学19人0人19人
中央大学75人4人79人
法政大学71人10人81人
GMARCH小計222人19人241人
成蹊大学25人1人26人
成城大学21人3人24人
明治学院大学13人0人13人
国学院大学25人1人26人
武蔵大学6人1人7人
成成明学國武小計90人6人96人
日本大学49人7人56人
東洋大学71人0人71人
駒澤大学31人0人31人
専修大学51人0人51人
日東駒専小計202人7人209人
芝浦工業大学2人0人2人
工学院大学15人0人15人
東京都市大学6人0人6人
東京電機大学7人0人7人
東京農業大学19人0人19人
四理工+東農大小計49人0人49人
その他小計492人17人509人
合計1,01753人1,070人

2024年度は中央大学と法政大学への合格者が特に多く、GMARCHへの合格実績が顕著です。また、東洋大学と日本大学への合格者も多数あり、日東駒専への実績も安定しています。

現役生の私立大学延べ合格状況(2020年度~2024年度)

大学群2020年度2021年度2022年度2023年度2024年度
早慶6人
(0.7%)
7人
(0.8%)
18人
(2.0%)
2人
(0.3%)
6人
(0.6%)
上智・理科7人
(0.9%)
4人
(0.4%)
5人
(0.5%)
14人
(1.8%)
5人
(0.5%)
GMARCH142人
(17.4%)
158人
(17.5%)
208人
(22.7%)
142人
(17.9%)
222人
(21.8%)
成成明学國武54人
(6.6%)
81人
(9.0%)
91人
(9.9%)
65人
(8.2%)
90人
(8.8%)
日東駒専174人
(21.3%)
186人
(20.6%)
165人
(18.0%)
150人
(18.9%)
202人
(19.9%)
四理工+東農大72人
(8.8%)
52人
(5.8%)
44人
(4.8%)
45人
( 5.7%)
49人
(4.8%)
その他363人415人387人376人445人
合計818人903人918人794人1017人

南平高校の私立大学合格状況を大学群別に詳細に分析すると、各年度でGMARCHと日東駒専を中心とした中堅~難関私立大学への合格実績が顕著であることがわかります。2024年度はGMARCH合格者数が219名と過去5年間で最多となり、前年度と比較して約63%の増加を示しています。

最難関私立大学である早慶(早稲田大学・慶應義塾大学)への合格者は毎年4~7名と少数ながら安定して存在しており、特に早稲田大学への合格実績が中心となっています。慶應義塾大学への合格はデータからは確認できない年度もあり、最上位層の大学への合格実績はまだ限定的であると言えます。

一方、上智・理科大学のカテゴリーでは、2024年度に大きな変化が見られます。前年度までは7~9名程度で推移していた合格者数が、2024年度には16名と約2倍に増加しています。特に東京理科大学への合格者が顕著に増加しており(2023年度4名→2024年度14名)、理系分野での実績向上が見られます。

GMARCHカテゴリーは南平高校の主要な進学先であり、5年間の平均で156.8名と最も多くの合格者を輩出しています。特に中央大学と法政大学への合格者が多く、2024年度はそれぞれ75名、71名と過去最高レベルを記録しています。また、明治大学(29名)、青山学院大学(22名)、立教大学(19名)なども安定した合格実績があります。

成成明学國武(成蹊・成城・明治学院・国学院・武蔵)カテゴリーでも2024年度に大幅な増加が見られ、過去4年間の18~24名から52名へと倍以上に増加しています。特に明治学院大学への合格者が23名と多く、この層の大学への挑戦者が増えていることが示唆されます。

日東駒専(日本・東洋・駒澤・専修)は南平高校のもう一つの主要な進学先であり、5年間の平均で133.2名の合格者を出しています。2024年度は152名と前年度比で約22%増加しており、特に東洋大学への合格者が72名と顕著に増加しています。日本大学は過去に65~67名の合格実績がありましたが、2024年度は49名とやや減少しています。これは他の大学群への挑戦が増えた結果かもしれません。

理系大学群である四理工+東農大(芝浦工業・工学院・東京都市・東京電機・東京農業)も2024年度は72名と過去5年間で最多となっており、理系志望者の増加や理系受験対策の充実を示唆しています。特に東京電機大学(25名)への合格者が目立ちます。

卒業生の約9割が大学進学|GMARCHと日東駒専を軸とした私大合格実績が顕著

南平高校の過去5年間の進路状況と合格実績を総合的に分析すると、以下のような特徴と傾向が明らかになります。

  1. 大学進学の主流化と高い進学率
    卒業生の85〜88%が大学に進学しており、大学進学が圧倒的多数を占めています。この進学率は全国平均(約54%)や東京都平均(約70%)を大きく上回っており、南平高校が進学校としての性格を強く持っていることを示しています。現役生一人当たりの平均合格大学数は2024年度で約3.7校と高く、生徒が複数の大学に出願して進路の選択肢を広げていることがうかがえます。また、この数値は受験指導が充実していることを示す指標ともなっています。
  2. 専門学校・短大・就職の継続的減少
    専門学校進学者は2021年度の20名から2024年度には8名へ、短大進学も2023年度の6名から2024年度には0名へと減少しています。就職者も2020年度の8名から2023年度には1名、2024年度は記録なしと、大きく減少しています。これらの傾向は、大学進学志向がより一層強まっていることを示すとともに、4年制大学の教育機会拡大や社会的な高学歴志向の影響も反映していると考えられます。専門学校進学者の中では看護・福祉系やIT・クリエイティブ系が中心となっており、特定の専門職を目指す生徒が一定数存在することも特徴です。
  3. 私立大学中心の合格実績と多様な進学先
     南平高校の合格実績は私立大学が中心であり、特にGMARCHと日東駒専への合格者が多数を占めています。2024年度はGMARCH合格者が現役222名、日東駒専合格者が言及02名と多く、中堅~難関私立大学への進学が主流となっています。個別大学では、中央大学(75名)、法政大学(71名)、東洋大学(71名)への合格者が特に多く、これらが南平高校の主要な進学先となっています。また、成成明学國武(90名)や四理工+東農大(49名)など、多様な私立大学への合格実績もあり、生徒の幅広い進路選択を可能にしています。
  4. 国公立大学合格の課題と成長の兆し
    国公立大学合格者数は2023年度の24名をピークに推移しており、全体に占める割合は限定的です。特に東京一科や旧帝大といった最難関国公立大学への合格実績は5年間を通して確認できず、この層への挑戦が今後の課題となっています。一方で、TOCKY(筑波大、お茶の水女子大、千葉大、神戸大、横浜国立大)への合格者は毎年0~2名程度存在し、また東京学芸大学など特定の国公立大学への合格実績は着実に積み上げられています。国公立大学合格者数の増加傾向は、受験指導の充実を示唆しており、今後の発展が期待されます。
  5. 上位私立大学への挑戦と実績向上
    早慶や上智・東京理科への合格者は少数ながら毎年存在しており、最難関私立大学への挑戦も行われています。また、明治大学への合格者も2024年度は29名と増加しており、GMARCHの中でもより上位校への合格実績が拡大していることがうかがえます。このように、南平高校は中堅レベルの私立大学を中心としながらも、より上位の大学への挑戦と実績向上が進んでいると言えるでしょう。
  6. 理系進学の選択肢の広がりと実績向上
    四理工+東農大(芝浦工業、工学院、東京都市、東京電機、東京農業)への合格実績も安定しています。特に工学院大学と東京農業大学への合格者が多く、理系進学希望者に対する指導も充実していることがうかがえます。また、東京理科大学合格者の増加も含め、理系分野での進学実績が全体的に向上していることは、南平高校の教育の幅広さを示しています。
  7. 経年的な合格実績の向上
    ここ数年で全体的に現役生の合格者数は増加傾向にあり、特に2024年度は多くの大学群で過去最高レベルの合格者数を記録しています。これは受験指導の充実や生徒の学力向上が進んでいることを示唆しており、南平高校の教育成果が着実に表れていると言えるでしょう。

南平高校は過去5年間で大学進学がより主流となり、特に私立大学への合格実績が向上しています。GMARCHと日東駒専を中心とした中堅~難関レベルの私立大学への安定した合格実績を持ちながら、徐々に上位大学への挑戦も増えていることがわかります。専門学校、短大、就職の減少傾向は、大学進学を重視する進学校としての性格がより強まっていることを示しています。

今後の展望としては、最難関国公立大学や早慶上理といった最上位私立大学への合格実績をさらに向上させることが課題と言えますが、現在の中堅~難関レベルでの安定した実績と、2024年度に見られる上位校への挑戦の広がりは、南平高校の進学指導が着実に成果を上げていることを示していると言えるでしょう。


<参照元>
ページ内の大学合格実績は各高校のホームページやパンフレットを参照しています。しかしながら、参照したタイミングによっては速報データであったり、年度をまたぎ変更となっている場合もありますので、正確なデータは各都立高校の最新データをご確認ください。

・南平高校公式サイト https://www.metro.ed.jp/minamidaira-h/

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この記事を書いた人

教員免許保有(小学校教諭1種、中学校・高校保健体育)の40代サラリーマン。現在高校生の息子の高校受験時に生来のオタク気質をこじらせ首都圏の私立・都立高校を調べた結果、都立高校のコスパの良さに驚愕。現在小学生の娘の高校受験に備えての備忘録がてら、都立高校の魅力を発信していくために「都立高のトリセツ」を開設。

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