東京都立国分寺高等学校(通称「ブンジ」)は、1969年に地元住民の要望で設立された都立高校です。進学指導特別推進校として難関大学への進学実績を着実に伸ばしながら、2024年にはSSH(スーパーサイエンスハイスクール)に指定されるなど、教育内容の進化がつづいています。
ブンジの特徴を一言で表すなら、「何にでも全力を注げる環境」です。卒業生たちの声には「勉強も部活も行事も全力」というフレーズが繰り返し登場します。9月の「木もれ陽祭」では合唱祭・文化祭・中夜祭・体育祭の4つの祭りを1週間で駆け抜け、陸上競技部は全国インターハイで3位入賞、サッカー部は約130名の部員で都大会上位を争い、そのかたわらで卒業生の約3割が国公立大学に現役合格しています。
ここでは、国分寺高校の偏差値や入試倍率といった受験に欠かせない情報から、校風、SSH、大学合格実績、木もれ陽祭、部活動、施設まで、受験生と保護者の方が知りたいポイントをまとめています。「ブンジってどんな雰囲気?」「SSHの文理融合って何?」「部活も強いって本当?」——そうした疑問にお答えします。
都立国分寺高校の入試倍率と難易度(偏差値)
偏差値
国分寺高校は進学指導特別推進校に指定されており、英語・国語・数学の3教科は自校作成問題が出題されます。共通問題で受験する都立高校とは異なる対策が必要です。
- みんなの高校情報:68
- 市進教育グループ(80%合格基準):62
- V模擬(60%合格基準):61
同レベル帯の他校との比較|V模擬基準
| 偏差値 | 該当校 |
|---|---|
| 64 | 都立立川(普通科)、城北、帝京大学、立教池袋 |
| 63 | 都立新宿、都立八王子東、学習院、青稜、明大世田谷、東京都市大等々力、成蹊 |
| 62 | 都立小山台、都立竹早、國學院久我山、芝浦工業大学附属、朋優学院(62〜68) |
| 61 | 都立国分寺、都立三田、都立国際、國學院、北里大学附属順天(61〜64)、東京科学大学附属 |
| 60 | 都立小松川、都立武蔵野北、錦城(60〜64)、日本大学第二、明治学院(60〜64) |
| 59 | 都立北園、都立小金井北、都立城東、都立豊多摩、都立町田、駒込(59〜64)、東洋(59〜61) |
V模擬基準では進学指導特別推進校の新宿・八王子東よりわずかに下、三田・国際と同水準に位置しています。ただし、コース制を採用する私立の場合、上位コースは国分寺と同等かそれ以上の偏差値になるケースもあるため、併願校を検討する際は志望コースごとの難易度を確認してください。
国分寺高校と併願検討される私立高校
多摩地区を中心に、以下のような私立高校が併願先として検討されることが多いです。
- 錦城:60〜64(特進/進学の2コース制)——同じ多摩エリアで、上位コースは国分寺と同等
- 北里大学附属順天:61〜64(S特進/特進/選抜)
- 明治学院:60〜64
- 拓殖大学第一:58〜63(コース制)——武蔵村山市で多摩地区の受験生に人気
- 駒込:59〜64(コース制)
- 桜美林:58〜64(コース制)
いずれもコース制の学校では上位コースと標準コースで偏差値に5ポイント以上の差がある場合があります。「どのコースで合格できる見込みか」を必ず確認したうえで併願先を決めましょう。
入試方式
都立高校の入試は推薦入試と一般入試の2つ。一般入試では、学力検査点と調査書点の合計(1000点)に英語スピーキングテスト[ESAT-J]の結果(20点)を加えた総合得点(1020点満点)で選抜されます。
国分寺高校は進学指導特別推進校のため、英語・国語・数学の3教科は自校作成問題です。理科・社会は共通問題になります。
入試倍率推移
| 年度 | 校長会 調査時倍率 | 応募倍率 (推薦) | 応募倍率 (一般) | 最終応募倍率 (一般) | 受検倍率 (一般) | 合格倍率 (一般) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026年 | 1.37倍 | 2.42倍 | 1.70倍 | 1.62倍 | 1.48倍 | 1.45倍 |
| 2025年 | 1.36倍 | 2.84倍 | 1.36倍 | 1.67倍 | 1.54倍 | 1.51倍 |
| 2024年 | 1.09倍 | 2.25倍 | 1.43倍 | 1.45倍 | 1.32倍 | 1.29倍 |
| 2023年 | 1.69倍 | 2.94倍 | 1.69倍 | 1.63倍 | 1.52倍 | 1.49倍 |
倍率の特徴と傾向
2026年度の合格倍率は1.45倍で、2025年度(1.51倍)からやや落ち着きました。ただし、国分寺高校の倍率は年度ごとの振れ幅が大きいのが特徴です。2024年度に1.29倍まで下がったかと思えば、2025年度には1.51倍に跳ね返り、2026年度は1.45倍とその中間に落ち着いています。
注目したいのは推薦入試の動きです。2025年度は2.84倍と高倍率でしたが、2026年度は2.42倍に下がりました。一方で一般入試の応募倍率(1.70倍)は2025年度(1.36倍)から大きく上昇しており、推薦から一般へ受験生の関心が移った年度だったことがうかがえます。
4年間を通して見ると、合格倍率は1.29〜1.51倍のレンジで推移しています。進学指導重点校の立川(普通科1.77倍)や国立と比べると倍率は低めですが、自校作成問題が出題されるため偏差値以上に対策の質が問われる入試です。共通問題の対策だけで挑むと苦戦する可能性が高いので、過去問演習を通じて自校作成問題の傾向をしっかりつかんでおくことが大切です。
都立国分寺高校の立地と最寄り駅、周辺環境
国分寺高校は東京都国分寺市新町三丁目に位置し、閑静な住宅街に囲まれた環境にあります。
| 住所 | 東京都国分寺市新町3-2-5 |
|---|---|
| 最寄り駅 | ①JR中央線「国立」駅 徒歩25分 ②西武国分寺線「恋ヶ窪」駅・「鷹の台」駅 徒歩25分 |
最寄り駅から徒歩25分と、立地面では「駅近」とは言えません。ただし、立川バスを利用すれば「国分寺高校入口」バス停から徒歩約1分です。実際には全生徒の90%以上が自転車を利用しており、JR国立駅や西武線の各駅で下車後、駅前の有料公共駐輪場(月額1,000〜2,000円程度)に自転車を停めてそこから通学するスタイルが一般的です。
周辺は緑豊かな住宅街で、学習環境としては静かで落ち着いた場所です。国分寺市は歴史的・文化的にも興味深いエリアで、地域の資源を活用した教育プログラムにもつながっています。
都立国分寺高校の校風|「全力で駆け抜ける3年間」
国分寺高校の教育理念は「知・情・意」。知識だけでなく、心の豊かさと意志の強さを兼ね備えた人間の育成を目指しています。ただ、この理念が実際の学校生活でどう現れているかを伝えるには、卒業生たちの言葉を聞くのがいちばんです。
「何ごとにも全力」が文化として根づいている
国分寺高校の卒業生に共通するのは、「勉強も部活も行事も、すべてに全力だった」という振り返りです。
大阪大学に進学した亀田涼太さん(53期、サッカー部)は、国分寺高校の魅力を
「文武両道を高いレベルで実現できる環境」
と表現しています。約130名の部員でサッカーの全国大会を本気で目指しながら、自習室や進路指導室を活用して志望校に合格。
「公立高校でこの規模で本気でやっている部活は珍しい」
と振り返っています。
一橋大学法学部に進学した松永栞汰さん(54期、ダンス部)も
「国分寺高校は忙しい高校です」
と語っています。ダンス部の活動と体育祭の団長を両立しながら、木もれ陽祭の準備と受験勉強を並行して行っていた3年間。
「周りの同級生たちも部活、勉強、行事すべてに全力な人が多く、学校全体がそういった環境だった」
からこそ、自分も追いつこうと頑張れたといいます。
探究活動が「自分のやりたいこと」を見つける場になる
国分寺高校のもうひとつの特徴は、探究活動に本気で取り組める環境が整っていることです。これは2024年のSSH指定以降さらに強化されています。
東京大学に推薦入試で合格した相田麻衣さん(54期、生物部)は、カラスバトというハトの生態解明に取り組み、伊豆諸島に何度も調査に行ってデータをまとめ、学会で発表し、論文を執筆しました。
「これらの経験は、自分が将来やりたいことを見つけるのにつながりましたし、大学の推薦入試の際にも大きく役立ちました」
と話しています。
京都大学医学部に進学した笹井奏那さん(54期、吹奏楽部)は、2年次の「理数探究」で循環型農業「アクアポニックス」を研究し、3年次には「UDデジタル教科書体」の可読性を調べる個人探究に取り組みました。
「テーマ設定から調査・発表まで、先生方の丁寧なサポートのおかげで、充実した探究活動を行うことができました」
と振り返っています。
「頑張る人を応援してくれる」環境
お茶の水女子大学に進学した川角茉央さん(54期、コーラス部)の言葉が印象的です。
「私がすべてのことに全力で取り組めたのは、私を理解してくれる多くの仲間と先生方が国分寺高校にいたからだと考えます」。
筑波大学に進学した葛西悠貴さん(54期、陸上競技部)も同じことを語っています。入学当初は部活動と学習で時間に追われる日々でしたが、時間の使い方を工夫し、3年次にはインターハイ出場・全国3位入賞を達成。
「一緒に勉強や部活を頑張る仲間や、強力にサポートしてくれた先生方がいなかったら、私はこのような結果は出せていなかった」
と話しています。
千葉大学国際教養学部に進学した新﨑恵悟さん(54期、陸上競技部)は、木もれ陽祭で応援総団長を務めながら勉学と部活動にも全力で励んだ3年間を
「ここまで充実して行事に取り組み、やり切れたことは一生の思い出であり宝物」
と表現しています。「全てに全力で挑戦して全てを成功させる、これこそがぶんじ生」——この言葉に、国分寺高校の文化がよく表れています。
進路指導も「一人ひとりに合わせて」
校風として見逃せないのが、進路指導の手厚さです。国分寺高校は進学重視型単位制高校として、主要科目の教員を公募制で選抜し、通常の都立高校より多い教員を配置しています。1年次から進路ガイダンスや個別面談が始まり、2年次の文理選択、3年次の受験対策まで段階的にサポートが組まれています。
進路指導室では卒業生が講師を務めることもあり、受験のリアルな体験談を直接聞ける点も卒業生たちから好評です。亀田さんも
「先生方も親身に相談に乗ってくださいます。進路指導室では卒業生が講師を務め、受験のリアルな体験から学べる点も魅力」
と振り返っています。
国分寺高校は制服があり、校則も特別ゆるいわけではありません。立川高校や国立高校のような「自由の中で自分を鍛える」タイプの学校とは少し異なりますが、「頑張る人を全力で応援してくれる」空気が学校全体にあることが、卒業生たちの声から一貫して伝わってきます。
勉強・部活・行事のどれかひとつではなく、すべてに全力で取り組みたいと考える中学生にとって、この校風は大きな魅力になるはずです。
都立国分寺高校のSSH(スーパーサイエンスハイスクール)と探究活動
SSHの特徴は「文理融合」
国分寺高校は2024年度にSSH(スーパーサイエンスハイスクール)の指定を受けました。指定を受けたのは、その年度から新設された「文理融合基礎枠」です。
従来のSSHは理系分野中心の研究開発が主でしたが、文理融合基礎枠は文系分野でも研究開発を行い、両者を融合させた「総合知」を育てることが求められています。理系だけでなく文系の生徒も含めた全校生徒が対象で、学校全体で探究活動に取り組む体制になっています。
3年間の探究カリキュラム
探究活動は3年間を通して段階的に進む設計です。
- 1年次では「総合的な探究の時間」のなかで、「論理コミュニケーション」による論理的な文章力の習得、正しい情報収集方法の学習、プレゼンテーション技法の習得に取り組みます。探究の「基礎体力」をつける段階です。
- 2年次では「理数探究」(水6・7限、週1回)の授業が始まり、グループ探究を通じて研究の基礎を習得します。並行して「総合的な探究の時間」でもグループ探究とポスター発表に取り組みます。校風セクションで紹介した笹井さんのアクアポニックス研究も、この「理数探究」の授業で行われたものです。
- 3年次では個人探究により研究力を完成させ、4,000字以上の論文を執筆します。論理的思考力の習得、研究倫理の理解、統計的処理の実践なども含まれており、大学での研究活動につながる力を育てます。
SSH関連の取り組み
SSHの枠組みのなかで、教科の授業にとどまらない多面的な取り組みが行われています。
理数系教科では数学科による実践的な統計処理指導、情報科によるデータの扱いに関する指導、理科における研究基礎の実験指導などを実施。教科間の連携として、探究と各教科で実践している探究学習の横断的な接続も進められています。
部活動との連携もSSHの特色のひとつです。生物部がカラスバトの観察やGPSを用いた生態調査研究に取り組み、国立環境研究所と連携した保護啓蒙活動を行っています。生物部はサイエンスキャッスル東アジア大会でGOLD AWARD(2024年)、全国野生生物保護活動発表大会で日本鳥類保護連盟会長賞(2024年)を受賞するなど、全国レベルの成果を上げています。
国際的な取り組みとしては、オーストラリアのゴスフォード高校との交換留学プログラムや、JET・ALTによる実践的な英語指導も行われています。大学・企業との連携では、企業と連携したSDGsアクションや、探究活動の個別指導について大学や研究所と連携するなど、校外のリソースも積極的に活用しています。
高大連携プログラム
SSHの枠組みに加えて、国分寺高校は東京学芸大学や東京外国語大学などとの高大連携プログラムも実施しています。大学の講義を実際に受講する機会があり、大学での学問への興味を早い段階から育てる仕組みです。
こうした探究活動・SSH・高大連携の積み重ねが、東京大学への推薦合格(相田さん)や京都大学への合格(笹井さん)といった実績にもつながっています。「自分の興味のあることを探究できる機会が多い」と卒業生たちが口をそろえるのは、こうした環境が実際に機能している証拠といえるでしょう。
都立国分寺高校の大学合格実績と進路指導
国分寺高校は進学重視型単位制高校として、主要科目の教員を公募制で選抜し、通常の高校より多くの教員を配置しています。1年次から大学進学を視野に入れた進路指導が始まり、2年次に文系・理系の選択、3年次には入試に向けた本格的な受験対策が行われます。土曜授業や予備校講師を招いての特別講義、補習・講習も充実しています。
都立国分寺高校の2026年度 難関大学現役合格者数
- 東京一科医(5人):東京大学(0人)、京都大学(0人)、一橋大学(3人)、東京科学大学(2人)、国公立大学医学部(0人)
- 旧帝国大学(7人):北海道大学(2人)、東北大学(2人)、名古屋大学(0人)、大阪大学(2人)、九州大学(1人)
- TOCKY(17人):筑波大学(6人)、お茶の水女子大学(1人)、千葉大学(6人)、神戸大学(1人)、横浜国立大学(3人)
- 早慶上理医(87人):早稲田大学(34人)、慶應義塾大学(8人)、上智大学(16人)、東京理科大学(24人)、私立大学医学部(5人)
- GMARCH(349人):学習院大学(18人)、明治大学(85人)、青山学院大学(34人)、立教大学(56人)、中央大学(64人)、法政大学(92人)
2026年度は国公立大学に現役94名(卒業生の29.7%)が合格し、3年連続で「卒業生の約3割が国公立」のラインを維持しました。私立大学ではGMARCH合格者が349名と過去最多を更新。延べ合格者に占めるGMARCH・国公立以上の比率は51.5%と、過去最高水準に達しています。
各大学群の詳しい分析は、進学実績の記事でまとめています。
指定校推薦枠
国分寺高校は以下の大学から指定校推薦の枠を受けています(令和6年度実績)。
慶應義塾大学、早稲田大学、東京理科大学、学習院大学、明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学、北里大学、東京都立大学、明治薬科大学、東京女子大学、津田塾大学、日本女子大学、国立看護大学校 等
早慶からGMARCH、さらに理系・医療系まで幅広い大学から指定を受けており、一般受験だけでなく推薦を活用した進路選択も可能です。

都立国分寺高校の行事|木もれ陽祭の6日間
木もれ陽祭とは
国分寺高校最大の行事が、9月に行われる「木もれ陽祭」です。合唱祭・文化祭・中夜祭・体育祭の4つの祭りをわずか1週間で駆け抜ける、ブンジ生にとってもっとも熱い期間です。1976年に四祭集中開催として定められて以来、約50年にわたって受け継がれてきた伝統行事で、生徒が主体となって運営するのが大きな特徴です。
運営は「木もれ陽祭運営委員会」(通称「こもうん」)が統括し、合唱祭・文化祭・中夜祭・体育祭それぞれの実行委員会の委員長・副委員長ら9名で構成されています。運営委員長の松尾清花さん(2年)はこう語っています。
「この1週間のために国分寺生は一丸となって全力で準備に取り組みます。そして、最高のクオリティでそれぞれの祭を迎えます」。
合唱祭——外部ホールで全校合唱
木もれ陽祭の幕開けとなる最初の祭りです。クラス対抗で合唱曲を発表し、合唱祭実行委員を中心に放課後だけでなく朝や昼にも練習を重ねて当日に臨みます。会場は外部ホール(所沢市民文化センターミューズ)で、ホールならではの響きのなかで各クラスが美しいハーモニーを披露します。
2025年度は全校合唱で「僕のこと」を全生徒が熱唱し、吹奏楽部による「夏祭り」の演奏に合わせて会場全体が盛り上がったと公式レポートが伝えています。お茶の水女子大に進学した川角さん(54期)は2年次に合唱祭実行委員を務めながら副部長としてコーラス部の活動も行い、忙しい日々を過ごしたと振り返っています。
文化祭——3年生の演劇が見どころ
2日間にわたって一般公開される文化祭は、学年ごとに出し物が決まっています。1年生はお化け屋敷や迷路などのレクリエーション、2年生は飲食やレク・教室での劇、そして3年生が体育館・武道棟で本格的な演劇を披露します。最後の木もれ陽祭となる3年生にとって、この演劇は高校生活の集大成。文化部のライブや展示も充実しており、毎年多くの来場者で賑わいます。
公式レポートでは
「どのクラス、団体も長い時間をかけて準備をしてきた成果が発揮されSUNNY(2025年度テーマ)のような文化祭になりました」
と伝えられています。なお一般公開は文化祭のみで、来場時には上履き・下足入れの持参が必要です。
中夜祭——木もれ陽祭でしか見られない特別なステージ
文化祭2日目の夕方に体育館で行われる中夜祭は、有志団体によるパフォーマンスや団チアのファッションショー、吹奏楽部と軽音楽部のコラボ演奏など、木もれ陽祭でしか見られない特別なステージです。2025年度は放送委員と協力し、プロジェクターを使った演出を初導入。ラストのスマホライトと「キセキ」の大合唱は圧巻の光景だったと公式レポートが伝えています。
「ぶんじ生の全力の熱気を直で感じられる中夜祭。皆さんもぜひ入学してぶんじ生の一人として御覧ください」という在校生からのメッセージが、この祭りの熱量を物語っています。
体育祭——応援合戦は涙なしには見られない
木もれ陽祭の締めくくりとなる体育祭は、8つのクラス縦割りの「団」に分かれ、それぞれの「色」を持つ団対抗で競技杯と応援杯の2つの杯をかけて競い合います。リレーや騎馬戦などの競技に加え、各団が何週間もかけて準備する応援合戦が最大の見どころです。
2025年度の公式レポートには「各団の想いが込もった圧巻の演技の連続で、涙なしにはいられない感動の体育祭」と記されています。応援総団長の増山朝陽さん(3年)は
「木もれ陽祭では、生徒一人一人が役割をもち、全員がリーダーとなって輝くことができます。国分寺高校は誰もが自分なりの形で活躍することができる場所です」
と話しています。
応援総チアリーダーの上原眞子さん(3年)も
「木もれ陽祭が始まる9月まで、皆が色々な祭りや部門で賞を取るためにたくさんの準備をしています。準備期間を通して団やクラス、学年や委員会で仲を深められるところも魅力のひとつ」
と語っており、本番だけでなく準備期間そのものが生徒たちの成長の場になっていることがわかります。
その他の行事
| 月 | 行事 |
|---|---|
| 4月 | 入学式、対面式 |
| 5月 | 生徒総会、生徒会役員選挙 |
| 6月 | 芸術鑑賞教室 |
| 7〜8月 | 部活動合宿 |
| 9月 | 木もれ陽祭(合唱祭・文化祭・中夜祭・体育祭) |
| 10月 | 開校記念日、ゴスフォード高校来校・国際交流 |
| 11月 | 進路遠足(1年) |
| 3月 | 卒業式、修学旅行(2年)、球技大会、SSH研究発表会、オーストラリア語学研修 |
修学旅行は2年次の3月に実施され、行先は年度によって異なります。近年は沖縄が行先に選ばれており、平和学習と文化体験を組み合わせたプログラムが組まれています。
都立国分寺高校の部活動
国分寺高校の部活動は運動系・文化系あわせて37の部・同好会があり、加入率は100%を超えています(複数の部活を兼部する生徒がいるため)。活動時間は放課後の約2時間で、定期考査1週間前と考査中は原則活動禁止です。限られた時間の中で、効率的に練習し成果を出す文化が根づいています。
陸上競技部——全国インターハイで2年連続入賞
国分寺高校の部活動でもっとも目を引く実績を持つのが陸上競技部です。6年連続で関東大会に進出しており、2022・2024・2025年度には全国インターハイに出場。2年連続で全国入賞を果たすなど、都立高校としては突出した実績を残しています。
- 2024年度の主な実績: 男子400mハードルで全国インターハイ3位入賞。U18ジュニアオリンピック全国大会に2種目出場。関東選抜新人大会では女子走幅跳・女子砲丸投の2種目で優勝、男子800mで7位入賞。東京都高校女子駅伝では総合7位に入賞しました。
- 2025年度の主な実績: 女子砲丸投で全国インターハイ8位入賞、女子走幅跳で関東インターハイ出場(2名)。関東選抜新人大会に男子やり投が出場。さらに女子チームが創部以来初めて関東高校駅伝に出場し、個人種目だけでなくチーム競技でも存在感を示し始めています。
東京都大会への出場は2024年度が延べ124名、2023年度が延べ105名と、選手層の厚さも際立ちます。「ブンジから無限大のジブン」をスローガンに掲げ、全国経験者から初心者まで幅広い部員が在籍しています。

男子サッカー部——約130名で都大会上位へ
約130名という都立高校としては異例の大所帯で活動しており、「チームのために」をスローガンに「西が丘から全国へ」を目標に掲げています。卒業生の亀田さんが「公立高校でこの規模で全国大会を本気で目指している部活は珍しい」と語るほどの本気度です。
- 2024年度: 第8地区新人選手権優勝、関東大会予選東京都ベスト16、全国高校サッカー選手権大会東京都大会一次予選出場。T3リーグに参戦し、来年度はT4リーグへ。
- 2023年度: 東京都高校総合体育大会東京都ベスト20、全国選手権東京都大会二次予選進出。T4Aリーグ優勝、T3リーグ昇格を決めました。
女子サッカー部も負けていません。2024年度は皇后杯東京都予選ベスト4、選手権東京都予選ベスト8、新人戦ベスト4。2023年度は高校1部リーグ優勝の実績があり、男女ともに都立トップクラスの存在感を持っています。
文化部の活躍
文化部では生物部がSSHとの連携もあって全国レベルの研究成果を上げています。サイエンスキャッスル東アジア大会GOLD AWARD(2024年)、バードフェスティバル優秀賞・奨励賞(2024年)、全国野生生物保護活動発表大会日本鳥類保護連盟会長賞(2024年)と、1年間で3つの全国規模の賞を受賞しました。
吹奏楽部は東京都高等学校吹奏楽コンクール銀賞、アンサンブルコンテストで金管8重奏が金賞を受賞。定期演奏会(東大和市民会館ハミングホール)は48回を数え、地元イベント「こくフェス」への出演や、木もれ陽祭での全校合唱の伴奏など、学校行事と地域交流の両面で活躍しています。
コーラス部はNHK学校音楽コンクール東京都コンクール地区大会で銀賞を受賞。入学式や学校説明会での演奏、地元いずみホールでの定期演奏会(第7回)のほか、シンガーソングライターの木山裕策氏とのYouTube撮影活動など、ユニークな取り組みも行っています。
その他の主な部活動実績
- レゴ部:都立高校唯一のレゴ部。夏休みに小学生向けのレゴ作成教室を実施し、地域交流に貢献
- 剣道部:東京都高等学校秋季剣道大会女子Ⅱ部優勝、全国大会都予選女子個人ベスト8
- 女子バレーボール部:春季2部大会優勝、インターハイ予選東京都ベスト32、公立校大会東京都ベスト16
- ソフトボール部:東京都春季大会ベスト8、公立選手権ベスト8
- 硬式テニス部(男子):都立対抗テニス大会ベスト8、都立高校テニス選手権シングルスベスト16
- 女子ハンドボール部:3大会連続ベスト16、武蔵村山市ゆり―と杯準優勝
- 男子ハンドボール部:春季大会・秋季大会ともにベスト16
- 水泳部:西東京国公立高校水泳競技大会総合優勝(2023年度)、女子優勝・男子準優勝
- ダンス部:日本高校ダンス部選手権DANCE STADIUM東京大会出場
- 男子バレーボール部:都立高校大会ベスト16、男子バスケットボール部はインターハイ予選ベスト32
- 書道部:文化祭での書道パフォーマンスや地域イベントの横断幕作製で活躍
- ESS部:津田塾大学作文コンテスト参加、外資系企業講師によるワークショップなど国際系活動
都立国分寺高校の施設と環境
国分寺高校の校舎は2001年に全面改築され、進学重視型単位制に対応した現代的な設備が整っています。
講義室(エアコン付き5室)、ゼミ室(3室)、自習室など、少人数授業や自主学習に対応したスペースが充実しています。自習室は放課後や試験前に多くの生徒が利用しており、卒業生の声にも「自習室を活用して受験勉強と行事準備を両立した」というエピソードが繰り返し登場します。
すべてのホームルーム教室にエアコンが設置されているほか、体育館にも2021年度に冷房設備が導入されました。多目的視聴覚室、パソコン室、CALL教室(語学学習用)など、ICT環境も整備されています。校舎内のトイレは雨水を利用したエコな水洗トイレです。
運動施設としては、グラウンド、体育館、武道棟(剣道場・トレーニングルーム)、テニスコート、多目的コート、25メートルプールがあり、37の部活動を支える設備が整っています。
なお、この校舎は映画「時をかける少女」のロケ地としても知られています。階段や廊下、教室が劇中にそのまま登場しており、作中の制服デザインにも国分寺高校の制服が影響を与えたと言われています。
勉強・部活・行事のすべてに全力を注げる学校
2026年度の国分寺高校を数字で振り返ると、国公立大学に現役94名(卒業生の29.7%)が合格し、延べ合格者の51.5%がGMARCH・国公立以上の大学に到達しています。陸上競技部は全国インターハイで2年連続入賞、サッカー部は約130名の部員で都大会上位を争い、生物部は国際的な科学コンテストで受賞。木もれ陽祭は4つの祭りを1週間で駆け抜ける濃密な行事です。
こうした多方面での成果を支えているのは、「頑張る人を応援してくれる」校風と、進学重視型単位制・SSHという制度的な裏づけです。2024年にSSHの「文理融合基礎枠」に指定されたことで、理系だけでなく文系の生徒も含めた全校体制での探究活動が本格化しており、今後さらに教育内容が深化していくことが期待されます。
立地面では最寄り駅から徒歩25分とアクセスが良いとは言えませんが、9割以上の生徒が自転車を活用しており、通学の不便さが志望をためらう決定的な理由にはなりにくいでしょう。むしろ、緑豊かな住宅街のなかで落ち着いて学べる環境は、3年間の学校生活においてプラスに働く面が大きいといえます。
千葉大学に進学した新﨑恵悟さん(54期)の言葉が、この学校の本質をよく表しています。「全てに全力で挑戦して全てを成功させる、これこそがぶんじ生」——忙しい3年間を全力で走り抜けたい中学生にとって、国分寺高校はその舞台にふさわしい学校です。国分寺高校の受験を考えている方は、ぜひ一度9月の木もれ陽祭(文化祭は一般公開)に足を運んでみてください。ブンジ生たちの全力を、きっと肌で感じられるはずです。


<参照元>
ページ内の大学合格実績は各高校のホームページやパンフレットを参照しています。しかしながら、参照したタイミングによっては速報データであったり、年度をまたぎ変更となっている場合もありますので、正確なデータは各都立高校の最新データをご確認ください。
・国分寺高校公式サイト https://www.metro.ed.jp/kokubunji-h/

