東京都立新宿高等学校は、1921年創立の伝統校であり、進学指導特別推進校に指定されている都内有数の進学校です。「進学重視型単位制高校」として、生徒一人ひとりが志望大学に合わせて履修科目を選べる柔軟なカリキュラムを採用。「自主・自律」を校是に掲げ、標準服の着用義務がないなど生徒の自主性を尊重する校風が特徴です。
創立以来受け継がれてきた「大家族主義」の理念のもと、教員・保護者・卒業生が一体となって生徒を支える体制が整っており、「チーム新宿」として知られる進路指導は、「進路は補欠なき団体戦」という言葉に凝縮されています。2026年度入試(2026年3月卒)の現役合格実績では、国公立大学合格率38.3%を達成し、進学指導重点校に肩を並べる水準を示しました。
この記事では新宿高校の偏差値や入試倍率といった受験に欠かせない情報から、大学合格実績や部活動、学校行事、校風の特徴まで、受験生や保護者の方が気になるポイントをわかりやすくまとめています。
「新宿高校ってどんな雰囲気?」「部活は強いの?」「どんな進学実績があるの?」といった疑問にもお答えします。都立新宿高校の受験を考えている方は、ぜひ最後までご覧ください!
都立新宿高校の入試倍率と偏差値
都立新宿高校は、進学指導特別推進校のひとつであり、JR新宿駅から徒歩圏内という抜群のアクセスも相まって、毎年高い倍率が続く都内屈指の人気校です。英語・国語・数学の3教科は自校作成問題が出題され、入試の難度も都立上位に位置しています。
偏差値
- みんなの高校情報:70
- 市進教育グループ(80%合格基準):66
- V模擬(60%合格基準):63
2024年度入試から都立高校全体が男女合同定員化されましたが、新宿高校はもともと男女別定員を設けていなかったため、その影響は受けていません。近年は難関大学への現役合格実績が年々向上しており、偏差値も上昇傾向にあります。
同レベル帯の他校との比較|V模擬基準
| 偏差値 | 該当校 |
|---|---|
| 65 | 都立青山、巣鴨、中央杉並、中央附属、桐朋、法政大学、明大中野 |
| 64 | 都立立川(普通科)、城北、帝京大学、立教池袋 |
| 63 | 都立新宿、都立八王子東、学習院、青稜、明大世田谷、東京都市大等々力 |
| 62 | 都立小山台、都立竹早、芝浦工業大学附属、成蹊、朋優学院 |
| 61 | 都立国分寺、都立三田、都立国際、國學院、北里大学附属順天 |
V模擬基準では、新宿高校は八王子東高校と同水準に位置しています。都立の進学指導特別推進校のなかでは上位のポジションにあり、私立では学習院高等科、明大世田谷、東京都市大等々力などがライバル校となります。一つ上の偏差値64には立川高校(普通科)があり、新宿高校はそれに次ぐ立ち位置です。
新宿高校と併願検討される私立高校
新宿高校と近い偏差値帯で併願を検討される私立高校には、コース制を採用している学校もあります。受験するコースによって偏差値が大きく変わるので、併願校として検討する際は志望コースごとの難易度を必ずチェックしましょう。
※V模擬(60%合格基準)の学校全体のレンジ表記。
- 朋優学院:62〜68(国公立TG/国公立AG/特進の3コース制)
- 國學院大學久我山:62〜64(コース制)
- 北里大学附属順天:61〜64(S特進/特進/選抜)
- 宝仙学園 理数インター:62〜65(コース制)
- 國學院:61
- 錦城:60〜64(特進/進学の2コース制)
- 明治学院:60〜64
- 駒込:59〜64(コース制)
いずれも上位コースは新宿高校と同レベル、標準コースはやや入りやすいという構造の学校が多いので、併願先として検討する際はどのコースで合格できる見込みかを必ず確認してください。

入試方式
都立高校の入試方式は推薦入試と一般入試の2つ。一般入試では、学力検査点と調査書点の合計(1000点)に英語スピーキングテスト[ESAT-J]の結果(20点)を加えた総合得点(1020点満点)順に選抜されます。
新宿高校は進学指導特別推進校に指定されているため、英語・国語・数学の3教科は新宿高校独自の自校作成問題となります。理科・社会は共通問題です。共通問題の対策だけでは対応しきれないので、記述力・論理的な思考力を鍛えた準備が必要です。
<参考情報>詳細はこちらの東京都教育委員会のサイトを確認ください(2026年度)
入試倍率推移
| 校長会 調査時倍率 | 応募倍率 (推薦) | 応募倍率 (一般) | 最終応募倍率 (一般) | 受検倍率 (一般) | 合格倍率 (一般) | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026年 | 1.93倍 | 5.78倍 | 2.32倍 | 2.21倍 | 1.96倍 | 1.94倍 |
| 2025年 | 1.58倍 | 5.31倍 | 1.92倍 | 1.94倍 | 1.72倍 | 1.69倍 |
| 2024年 | 2.27倍 | 7.66倍 | 2.56倍 | 2.42倍 | 2.15倍 | 2.12倍 |
| 2023年 | 2.29倍 | 5.91倍 | 2.29倍 | 2.24倍 | 2.02倍 | 1.99倍 |
入試倍率の特徴と傾向
2026年度の新宿高校は、前年の大幅低下からしっかり反発した年でした。合格倍率は1.69倍→1.94倍と上昇し、ほぼ2倍に近い水準に戻っています。
2025年度に倍率が大きく下がった背景には、2024年度の合格倍率2.12倍という高さが受験生に敬遠された「倍率のパラドックス」がありました。2026年度はその揺り戻しが起きた形で、校長会調査時倍率は1.58倍→1.93倍と約22%上昇しています。
推薦入試もこの流れと連動しており、応募倍率は5.31倍→5.78倍と上昇しました。2024年度の7.66倍ほどではないものの、5倍台後半は都立高校のなかでもかなりの高水準であり、推薦入試への人気は依然として根強いことがわかります。
一般入試をもう少し細かく見ると、応募倍率2.32倍→最終応募2.21倍→受検倍率1.96倍と、出願後に一定の絞り込みが起きているのが特徴です。最終応募倍率と受検倍率の差(約0.25ポイント)は、新宿高校を「安全校」として出願しつつ私立難関校など他校に流れた受験生がいることを示唆しています。
4年間を通して見ると、新宿高校の合格倍率は1.69〜2.12倍のレンジで推移しています。「2人に1人は落ちる年もある」という認識を持って、しっかり準備をしたうえで挑むことが大切です。
都立新宿高校の立地と最寄り駅
新宿高校は、JR新宿駅から徒歩4分という都内随一のアクセスを誇ります。JRだけでなく、東京メトロ、都営地下鉄、小田急、京王、西武と8路線以上が利用可能で、都内各地から通学しやすい立地です。
| 住所 | 東京都新宿区内藤町11-4 |
|---|---|
| 最寄り駅 | ①JR線「新宿」駅:南口・東南口・甲州街道改札 徒歩4分 ②東京メトロ副都心線「新宿三丁目」駅 徒歩2分 ③東京メトロ丸の内線「新宿三丁目」駅 徒歩4分 ④都営新宿線「新宿三丁目」駅 徒歩4分 ⑤都営大江戸線・新宿線「新宿」駅 徒歩7分 ⑥京王線「新宿」駅 徒歩10分 ⑦小田急線「新宿」駅 徒歩10分 ⑧西武新宿線「西武新宿」駅 徒歩11分 |
新宿高校のすぐ南側には新宿御苑が広がっています。約58ヘクタールにおよぶこの公園は、春の桜や秋の紅葉が見事で、都心のなかでも豊かな自然に囲まれた環境です。校舎の窓から御苑の緑が見えるロケーションは、新宿駅至近の立地からは想像しにくいほど静かで、「活気と安らぎ」が同居する学習環境になっています。
放課後には新宿駅周辺のルミネや伊勢丹、新宿三丁目エリアのカフェや書店も利用でき、利便性と学習環境を両立できるのは新宿高校ならではの大きな魅力です。
都立新宿高校の校風|「チーム新宿」で全員が主役になる3年間
新宿高校の校風を一言で表すなら、「自由を楽しみ、仲間と一緒に高みを目指す」。制服がなく、校則も少ない自由な環境でありながら、「大家族主義」の理念に根ざした強い一体感が学校全体に行き渡っています。
「大家族主義」が息づく日常
新宿高校の「大家族主義」は、抽象的なスローガンではなく、学校生活の随所に具体的な形で現れています。
まず教員側の体制。進学指導特別推進校の制度を活かした教員公募制により、熱意と指導力のある先生が集まっています。三者面談の実施や保護者会への高い参加率を通じて、学校と家庭が同じ方向を向いて生徒を支える仕組みが整っています。
そして卒業生のネットワーク。同窓会「朝陽会」の協力のもと、100年以上の歴史で培われた人脈を活かしたキャリアガイダンスや進路講演会が開催されています。臨海教室での伴泳をはじめ、部活動での指導や行事への協力など、卒業生が「いまの新宿高校」を支える場面は非常に多く、在校生にとっては「社会で活躍する先輩と直接つながれる環境」が身近にあることになります。
卒業生の声に見る「チーム新宿」の実像
新宿高校の校風を最もよく伝えてくれるのは、実際にそこで3年間を過ごした卒業生たちの言葉です。
76回生の鷲見拓隼さん(東京大学理科一類進学)は、新宿高校の日常をこう振り返っています。
先生方は、頑張っている生徒には応援の言葉をかけ、困っている生徒には助けの手を差し伸べてくれました。年末年始や祝日にも自習室を開けに来てくれたり、お昼時にみんなに差し入れを持ってきてくれることもありました。
先生だけでなく、生徒同士の関係も新宿高校の魅力です。鷲見さんは友人関係についてもこう語っています。
友人たちの間でも、教え合いが常となっていて、自習室にいれば誰かが助けてくれるような状況が非常に心地よかったです。
76回生の織田愛琉さん(琉球大学医学部医学科進学)も、同じ空気感に触れています。
新宿高校の生徒は、勉学、学校行事、部活動全てに熱心に取り組める生徒が多く、友人に感化されて何事にも一生懸命取り組もうと思えることが多かったです。
織田さんはさらに、先生方のサポートについても具体的に語っています。
Teamsのチャットで質問をしたらいつでも対応してくださったりと、沢山の時間を生徒に割いてくれました。進路に悩んでいる時も相談に乗ってくださるだけでなく、大学について調べて様々な側面からアドバイスしていただきました。
こうした声から浮かび上がるのは、先生も友人も含めた「チーム」で受験に向かう新宿高校独自の文化です。教える側と教わる側が固定されず、フラットな関係のなかで自然と「学び合い」が生まれる環境が、新宿高校の校風の核心にあります。
「進路は補欠なき団体戦」とは
新宿高校の進路指導で繰り返し使われるフレーズが「進路は補欠なき団体戦」。320名の生徒全員を主役として、誰ひとり取りこぼさない——その姿勢が、新宿高校の進路指導の根幹にあります。
77回生の尾関慶太さん(東京大学理科一類進学)は、その実感をこう述べています。
6月まで部活動を続け、周囲の友人と共に引退後から完全に受験勉強に切り替えたことで、集中して勉強に臨むことができました。学校生活を通して、何事もやり遂げる力が身に付いたと思います。
また、77回生の武田航己さん(一橋大学商学部進学)は次のように振り返ります。
普段行っていた学校の勉強が、そのまま受験へと繋がっていました。全員で受験に臨んでいくことで、くじけそうな時も強い仲間意識で励まし合い、乗り越えることができました。
同じく77回生の飯田万結さん(東京農工大学工学部進学)も、仲間の存在の大きさに触れています。
受験勉強が辛く、悩んでしまう時期でも、学校に行けば心強い仲間と、頼れる先生方が居て、その存在に救われました。受験はまさに団体戦であり、新宿高校のみんなとだから最後まで頑張れました。
運動会、臨海教室、朝陽祭といった行事を通じて培われた仲間意識が、受験期にもそのまま生きている——新宿高校では「大学受験は学校行事だった」と語る卒業生が少なくありません。
先生が「全力で寄り添う」指導体制
新宿高校が「進学指導特別推進校」に指定されていることによって、教員公募制で熱意と指導力のある先生が配置されています。その先生たちが、受験指導だけでなく生徒の生活全般にわたってサポートするのが、新宿高校ならではの距離感です。
77回生の梅澤のりかさん(筑波大学医学群医学類進学)はこう語ります。
進路に悩んだ際、担任の先生や学年の他のクラスの先生、進路指導部の先生など、沢山の先生に色々な視点から話をしていただいたことで、自分が納得した希望を定めることができました。
77回生の中篠晴喜さん(大阪大学薬学部進学)も、学年集会の有用性を振り返っています。
学年集会では教科ごとの模試の振り返りがあり、現状から行うべきことが明確になりました。
8人の担任と進路指導部が連携し、模試の後には学年全体で結果を共有。さらに、担任・進路指導部・教科担当者・部活動顧問がカンファレンス(「目線合わせ」と呼ばれています)を行い、一人ひとりの学力状況を教員全体で共有したうえで面談に臨むという、組織的かつきめ細かい体制が整っています。
77回生の荒井光明さん(早稲田大学文学部進学)は、記述指導について印象的なエピソードを残しています。
入試の直前には、記述問題の添削指導を受け、ひたすら悩んで、ひたすら書きました。先生方がその全過程を受け止め、導いてくださったことが、揺るぎない自信につながりました。
生徒の個別の弱点に対して、日々の小テストや宿題に加え、模試の結果に基づく弱点補強指導を教員チームで行う——この「目線合わせ→弱点補強→面談」のサイクルが、新宿高校の進路指導の基盤になっています。
自由と規律のバランス
新宿高校は標準服が定められていますが着用義務はなく、髪型も自由です。禁止事項は「自転車通学・エレベーター使用・サンダル・染髪」など最低限に留められており、生徒の良心を信じる指導方針が貫かれています。
一方で、遅刻に対してはかなり厳格です。「遅刻1日1学級1人以下」を目標とし、実績として1日1クラス約0.7人という低水準を維持しています。「時間を守れない人間は信用されない」という考え方のもと、「5分前行動」が全校で徹底されています。
自由な校風であっても、時間管理やあいさつといった基本的な規範はしっかり守る——この「自由と規律」のバランスが、新宿高校の空気をつくっています。
都立新宿高校の「進学重視型単位制」と進路指導
進学重視型単位制高校とは
新宿高校は2003年に進学重視型単位制に移行しました。学年の区別がなく、3年間で必修科目と自分が選択した科目を学び、所定の単位数を取得すれば卒業できる仕組みです。国公立大学から私立大学まで、生徒の志望大学に合わせた幅広い科目選択ができるのが最大のメリットです。
ただし、単位制といってもホームルームは存在しており、多くの必修科目はクラス単位で学習します。行事もクラスで取り組む形式で、学年制の高校と日常生活はほぼ変わりません。「単位制」と聞いて自由すぎるイメージを持つ必要はなく、むしろ安心して学校生活を送れる構造になっています。
学力を着実に伸ばす3つの仕組み
習熟度別授業
国語(古典)、数学、英語、理科(化学)で定期考査ごとにクラスを編成し直す習熟度別授業を実施しています。得意科目は応用クラスでさらに伸ばし、苦手科目は基礎クラスで着実に学力をつけられるため、つまずきが残りにくい構造です。
77回生の村山千歩さん(お茶の水女子大学生活科学部進学)はこう振り返ります。
振り返ってみると、日々の授業とその復習で基礎的な知識が自然と定着していました。特に自分に課したルールとして、苦手な数学は授業を受けたその日に復習を欠かさないことで、理解を積み重ねていくことができたと思います。
年間1,700時間の講習・補習
正規の授業に加え、早朝・放課後・土曜午後・長期休業中を活用した年間約1,700時間の講習・補習を実施しています。小テストや宿題、週末課題による授業の復習サイクルと合わせて、「授業+自学」の両輪で学力の定着を図る体制です。
自習室の20時開放
3年次生用の自習室は平日20時まで開室しており、年末年始も利用可能です。2年次生向けにも大講義室が自習室として開放されています。部活動を終えた後に自習室で学ぶ生徒同士の切磋琢磨が、新宿高校の「団体戦」の空気を自然と醸成しています。
新宿高校が掲げる1日のリズムは「授業6時間→部活動2時間→自宅学習2〜3時間」。1年次からこのサイクルを実践し、90%以上の生徒が部活動に加入しながらも学業との両立を実現しています。
都立新宿高校の大学合格実績と進路指導
進学指導特別推進校である新宿高校は、2026年度(2026年3月卒)も高い進学実績を示しました。現役生の国公立大学合格率は38.3%で、進学指導重点校に並ぶ水準となっています。
2026年度 難関大学現役合格者数
- 東京一科医(19人):東京大学(4人)、京都大学(1人)、一橋大学(4人)、東京科学大学(7人)、国公立大学医学部(3人)
- 旧帝国大学(12人):北海道大学(3人)、東北大学(3人)、名古屋大学(2人)、大阪大学(3人)、九州大学(1人)
- TOCKY(27人):筑波大学(7人)、お茶の水女子大学(4人)、千葉大学(6人)、神戸大学(1人)、横浜国立大学(9人)
- 早慶上理医(182人):早稲田大学(81人)、慶應義塾大学(31人)、上智大学(27人)、東京理科大学(38人)、私立大学医学部(5人)
- GMARCH(386人):学習院大学(12人)、明治大学(110人)、青山学院大学(47人)、立教大学(64人)、中央大学(58人)、法政大学(95人)
合格実績の特徴
新宿高校の合格実績を見ると、3つの特徴が浮かび上がります。
まず、東京一科医への現役合格者が例年10名前後から2025年度以降19名水準に定着しつつあること。東大・一橋・東京科学大学に加え、国公立医学部にも毎年合格者を出しており、最難関大学への対応力が着実に高まっています。
次に、GMARCHへの合格者数が都立高校屈指のボリュームであること。2026年度は386名(現役)と、私立大学合格の中心軸がGMARCHにあることが明確です。特に明治大学(110名)と法政大学(95名)が三桁合格を記録しており、新宿高校の私大合格実績を支えるボリュームゾーンになっています。
そして、早慶上理医への合格者も182名と厚みがあること。早稲田大学81名を筆頭に、GMARCHからさらに上を目指す層の厚さが際立っています。
こうした実績の背景には、「目線合わせ」による教員チームの連携、習熟度別授業、年間1,700時間の講習・補習、そして何よりも「補欠なき団体戦」という全員参加の空気があります。
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都立新宿高校の学校行事|「新宿生になる」行事の数々
新宿高校では、「多くの学校行事を越えて新宿生になる」と言われるほど、行事を通じた仲間づくりと成長が重視されています。運動会、臨海教室、朝陽祭(文化祭)といった大きな行事のほかにも、球技大会やマラソン大会、百人一首大会など、季節ごとの行事が豊富に用意されています。
臨海教室(1年次・全員参加)|100年を超える伝統行事
新宿高校の名物行事といえば、1年次生全員が参加する「臨海教室」。千葉県館山市で行われ、体育科の水泳授業から始まり、全員での遠泳をゴールとする行事です。
開校した1921年(大正10年)の夏から途切れることなく続いており、100年以上の歴史を持ちます。全員参加の臨海教室を実施している都立高校は現在3校(新宿・立川・日比谷)のみで、全員で遠泳に臨むのは新宿高校と立川高校だけ。教員だけでなく、同窓会(朝陽会)のOB・OGが伴泳して全生徒を支える体制が伝統として受け継がれています。
全員でゴールすることを目標に、仲間を支え、声をかけ合いながら泳ぐ経験は、リーダーシップとフォロワーシップの両方を育てます。この行事を経て「新宿生としての一体感」が生まれると、多くの卒業生が語っています。
朝陽祭(文化祭)|クラスごとの企画で盛り上がる2日間
毎年9月に開催される文化祭「朝陽祭」は、クラスごとに企画を立てて取り組む新宿高校の秋の一大イベントです。1年次生は全クラスが演劇に挑戦するのが慣例で、脚本づくりから演出・衣装まですべて生徒が主体的に取り組みます。2年次生・3年次生はカフェや縁日、展示など自由度の高い企画が多く、各クラスの個性が全開になる2日間です。
長期休業中から計画的に準備を進め、夏休み明けに開催。管弦楽部やダンス部のステージ発表、チアリーディング部のパフォーマンス、文化部の展示なども行われ、毎年多くの来場者でにぎわいます。受験生にとっては、新宿高校の雰囲気を直接感じられる貴重な機会でもあるので、志望している中学生はぜひ足を運んでみてください。
新宿・戸山対抗戦|1956年から続くライバル対決
1956年から続く新宿高校と戸山高校の伝統の対抗戦は、毎年6月に開催されます。運動部だけでなく一部の文化部も参加し、両校の生徒が全力でぶつかり合うこの行事は、新宿高校の学校生活を象徴するイベントのひとつ。ソフトテニスや硬式テニス、サッカーなど複数の種目で対戦が組まれ、校内の応援にも熱が入ります。同じ新宿区に位置する両校だからこそ成り立つ、70年近い歴史を持つ対抗戦です。
運動会|生徒主体の企画・運営
運動会は生徒が主体となって企画・準備・運営を行うのが特徴です。上級学年の生徒は実行委員会の幹部として下級生を指導し、委員としての役割を果たしながら当日を盛り上げます。学年の枠を超えた縦のつながりが生まれる行事です。
修学旅行(2年次)
2年次生を対象とした修学旅行は、例年11月に実施されます。事前学習を重ねたうえで現地を訪れ、歴史や文化に触れるプログラムが組まれています。2024年度は神戸・京都方面、2025年度は広島・島根方面にて実施ています。
そのほかの行事
球技大会(3月)ではクラス対抗で球技に熱中し、マラソン大会(1月)では日頃の体力を試す機会に。百人一首大会(3月)は古典の学習と結びつけた新宿高校ならではの催しで、クラス対抗の白熱した展開が恒例です。ホームカミングデー(11月)では卒業生を招き、在校生との交流が生まれます。
| 月 | 行事 |
|---|---|
| 4月 | 入学式 |
| 5月 | 遠足 |
| 6月 | 新宿・戸山対抗戦 |
| 7月 | 球技大会 |
| 8月 | 臨海教室(1年次)、部活動合宿 |
| 9月 | 朝陽祭(文化祭) |
| 10月 | ー |
| 11月 | 修学旅行(2年次)、ホームカミングデー |
| 12月 | ー |
| 1月 | マラソン大会 |
| 2月 | ー |
| 3月 | 百人一首大会、球技大会、卒業式 |
都立新宿高校の部活動|90%以上が加入、文化部の全国実績にも注目
新宿高校は生徒の90%以上が部活動に参加しており、運動部・文化部ともに活発に活動しています。「授業6時間→部活動2時間→自宅学習2〜3時間」のリズムを1年次から実践し、文武両道を体現する生徒が多いのが特徴です。
77回生の牧野莉央奈さん(九州大学工学部進学)は、部活動と学業の両立についてこう語っています。
3年間部活をやり切ったことで、集中力や忍耐力を身に付けることができました。部活に励んでいた日々の中でも、取り組んだ定期考査がしっかりと自分の力を伸ばしていました。
【全国注目】チアリーディング部|全日本選手権決勝の常連
チアリーディング部は、新宿高校のなかでも特に全国レベルの実績を持つ部活動です。
令和6年度は第35回全日本高等学校チアリーディング選手権大会 DIVISION①で決勝進出。令和5年度にも第34回大会で同じくDIVISION①の決勝に進出しており、2年連続で全国大会の決勝舞台に立っています。東京都総合体育大会では3層部門で第7位に入り、プロ野球やサッカー、アメフトのハーフタイムショーでもパフォーマンスを披露するなど、活動の幅は校外にも広がっています。部員は1年14名・2年16名・3年11名の計41名です。
【注目】バドミントン部|女子は都大会1部で上位常連
バドミントン部は男女合わせて65名の大所帯で、令和6年度には東京都高等学校冬季大会で女子団体1部3位、男子団体2部3位を記録しました。女子は国公立大会でも団体3位に入っており、当サイトの都立強豪ランキングにもランクインしています。男子も着実に実力をつけており、春季大会では関東大会予選に出場しています。

【注目】卓球部|女子が複数の都大会で入賞
卓球部は令和6年度に複数の大会で好成績を残しました。東京都総合体育大会で女子団体BクラスAブロック準優勝、女子新人大会ダブルスBクラスAブロック優勝と、女子がめざましい活躍を見せています。男子も国公立大会シングルスでベスト64に入っており、当サイトの都立強豪ランキングに男子がランクインしています。部員は80名を超え、小体育館で8〜10台の卓球台を使って練習しています。

【注目】演劇研究部|都大会中央大会で優秀賞、創作脚本賞のW受賞
文化部のなかで特筆すべきは、令和6年度に東京都高等学校文化祭演劇部門の中央大会に進出し、優秀賞と特別賞「榊原政常記念創作脚本賞」を同時受賞した演劇研究部です。都内の高校演劇で中央大会まで進み、しかも創作脚本が評価されるというのは、質の高い創作活動の証です。
【注目】生物部|高校生バイオコンで全国優勝の実績
生物部は、令和5年度の「第16回高校生バイオコン2024」で優勝(東京科学大学主催)、令和6年度の第17回大会でも会場賞を受賞しています。また、日本生物学オリンピックでは金賞を獲得した生徒もおり、理系分野での全国的な実績を持つ部活動です。
部活動一覧と主な実績(令和5〜6年度)
| 部活動名 | 令和5年度の主な実績 | 令和6年度の主な実績 |
|---|---|---|
| チアリーディング部 | 全日本高校選手権 DIVISION① 決勝進出 | 全日本高校選手権 DIVISION① 決勝進出(2年連続) |
| バドミントン部 | 総体予選 女子ベスト12 | 冬季大会 女子団体1部3位、男子2部3位 / 国公立大会女子3位 |
| 卓球部 | 港区オープン女子シングルス準優勝 | 都総体女子団体Bクラス準優勝 / 新人戦女子ダブルス優勝 |
| 硬式野球部 | 東東京大会4回戦(ベスト32) | 東東京大会3回戦 / 秋季都大会本大会出場 |
| 剣道部 | 全国高校剣道大会都予選 男子団体ベスト32 | 同 男子団体ベスト32 / 国公立大会女子団体ベスト8 |
| 女子バスケットボール部 | 関東大会予選 都ベスト32 / インターハイ予選 都ベスト32 | 関東大会予選3回戦進出 / インターハイ予選2回戦進出 |
| 女子バレーボール部 | ー | 関東大会予選1部大会進出 / インターハイ予選2回戦進出 |
| ダンス部 | 日本高校ダンス部選手権 東日本大会出場 | 日本高校ダンス部選手権 東日本大会出場(2年連続) |
| 演劇研究部 | 短編都大会 奨励賞 | 都文化祭演劇部門 中央大会 優秀賞 / 創作脚本賞 |
| 生物部 | 高校生バイオコン 優勝 | 高校生バイオコン 会場賞 |
| 放送研究部 | NHK杯 都大会決勝進出 / 都文化祭放送部門 決勝進出 | NHK杯 都大会決勝進出 / 都文化祭放送部門 決勝進出 |
| 音楽部(合唱) | NHK全国音楽コンクール 都予選銅賞 | NHK全国音楽コンクール 都予選出場 |
| 美術部 | 都文化祭 第34回中央展出展 | 都文化祭 第35回中央展出展 |
| 化学部 | Tokyo サイエンスフェア出展 / 新宿区イベント参加 | Tokyo サイエンスフェア出展 / 新宿区イベント参加 |
このほか、注目したい運動部も多くあります。サッカー部は、元東久留米総合高校監督でJFA S級ライセンス保有の齋藤登氏が部活動指導員として在籍し、76回生のOBが学生コーチとして指導に加わるなど、「大家族主義」が部活動にも反映されています。
小学生を対象とした野球教室「Shinjuku Baseball Academy」を開催する硬式野球部は、令和6年度に東東京大会3回戦進出・秋季都大会本大会出場を果たしました。水泳部は部員42名と大所帯で、都大会A決勝に進出する実力を持ち、臨海教室の伝統とも深くつながる部活動です。陸上競技部(47名)、硬式テニス部(男女計70名、外部指導員1名)も活発に活動しています。
文化部では、ダンス部(SDC)が部員約90名の大所帯で、日本高校ダンス部選手権春の公式大会東日本大会に2年連続出場。放送研究部はNHK杯全国高校放送コンテスト東京都大会の決勝に進出し、朗読・アナウンス両部門で結果を残しています。音楽部(合唱)はNHK全国音楽コンクール東京都予選に毎年出場し、新宿駅でのイベント参加や定期演奏会の開催など校外での活動も活発です。軽音楽部はJYOJI-ROCK準決勝に進出、管弦楽部(41名)は定期演奏会を毎年開催しています。茶道部、華道部、写真部、漫画研究部、囲碁将棋部なども活動しており、計30以上の部活動・同好会から自分に合った活動を選べる環境です。
都立新宿高校の施設と環境|都心の7階建て校舎に充実の設備
新宿高校は、都心にありながら7階建ての校舎に充実した施設を集約しています。新宿御苑の緑に隣接し、周囲の騒音が気になることはほとんどない、「活気と安らぎ」が共存する学習環境です。全室に冷暖房を完備しています。
自習室・大講義室|20時まで利用、年末年始も開室
3年次生用の自習室は平日20時まで開室しており、年末年始も利用可能です。2年次生向けには大講義室が放課後の自習スペースとして開放されています。受験期に自習室で夜遅くまで頑張る仲間の姿が、「団体戦」の空気をつくる——これは卒業生の多くが語るエピソードです。
中講義室|単位制を支える少人数教室
3階から6階の各フロアに設置された中講義室は、単位制ならではの多彩な選択授業や習熟度別授業で活用されています。少人数で授業が受けられるため、質問がしやすく、理解度に合った学習が可能です。
質問コーナー|職員室前で気軽に質問
職員室前には質問コーナーが設けられており、授業の疑問点を先生にすぐ聞きに行ける環境が整っています。休み時間や放課後に生徒が集まる光景は日常的で、先生との距離の近さを象徴するスポットです。
進路資料室|赤本が充実
進路資料室と進路指導室前の廊下には大学別の過去問集(赤本)がずらりと並び、自由に借りることができます。志望大学の傾向をつかむうえで欠かせない資料が手軽に手に取れる環境です。
図書室|校舎の中心に位置する情報センター
校舎の中心部に位置する図書室は、単なる閲覧スペースではなく「情報センター」としての役割も担っています。学習参考書から文学、新書まで幅広いジャンルの蔵書が揃い、読書のためのさまざまなイベントも開催されています。探究活動や調べ学習の拠点としても活用されており、授業と自主学習をつなぐ場として機能しています。
視聴覚室|320名収容で学年集会にも対応
補助椅子を活用すれば1学年320名を収容可能な視聴覚室は、学年集会や進路講演会、模試後の振り返りなどで活用されます。「目線合わせ」による進路指導や教科ごとの講評は、この視聴覚室が舞台となることが多く、新宿高校の「全員参加」を支える空間です。
プール(7階)|都心の高層階で爽快な水泳授業
7階に設置されたプールは、水泳の授業や水泳部の活動で使用されます。高層階にあるため見晴らしがよく、都心の中にありながら爽快感のある空間です。臨海教室に向けた水泳授業の場としても重要な施設です。
生徒ホール・グラウンド・体育館
生徒ホールはガラス天井の吹き抜け構造で開放感があり、部活動や生徒の憩いの場として利用されています。グラウンドは校舎から中庭を通った先にあり、高いビルに囲まれながらも十分な広さを確保。体育館は3階に位置し、天井が高く開放的な空間です。
新宿高校は、7階建ての校舎を持ち、屋上にはプールが設置されています。全教室に冷暖房が完備されており、快適な学習環境が整っています。校庭にはテニスコートが2面、さらに広いグラウンドもあり、部活動にも適した施設が揃っています。
また、校内には自習室や図書室が完備されており、特に受験期には生徒たちが集中して学習できる環境が提供されています。新宿御苑に隣接しているため、周囲の自然環境にも恵まれ、都心でありながら静かな環境で学習ができる点も大きな魅力です。
立地のよさに加え進学指導重点校に迫る実績|人気上昇が続く新宿高校
東京都立新宿高等学校は、JR新宿駅から徒歩4分という都内随一のアクセスと、進学指導重点校に迫る大学合格実績の両方を兼ね備えた、都立高校のなかでも独自のポジションを持つ学校です。
2026年度入試の合格倍率は1.94倍と、ほぼ2人に1人しか合格できない難関であり続けています。この高倍率の背景には、単なる立地の利便性だけでなく、国公立合格率38.3%、GMARCH現役合格386名という進学実績への信頼があります。
新宿高校が他の進学校と一線を画すのは、「チーム新宿」と呼ばれる一体感のある校風です。創立以来100年以上受け継がれてきた「大家族主義」の理念は、教員の「目線合わせ」や年間1,700時間の講習・補習、20時までの自習室開放、そして全員参加の臨海教室といった仕組みを通じて、日々の学校生活に深く根づいています。
卒業生の声を読むと、「先生も友人も含めた全員で受験を乗り越えた」「学校行事の延長線上に大学受験があった」という言葉が繰り返し登場します。進学実績の数字だけでは見えにくい、「人のつながり」で3年間を支え合う文化こそが、新宿高校の最大の価値です。
チアリーディング部の全国大会決勝進出、バドミントン部の都大会上位入賞、生物部の全国バイオコン優勝、演劇研究部の都大会創作脚本賞——部活動においても、文武両道を体現する生徒の活躍が光ります。90%以上の生徒が部活動に参加しながら、高い進学実績を維持できているのは、「授業6時間→部活2時間→自宅学習2〜3時間」のリズムが1年次から定着しているからこそです。
「自由を楽しみ、仲間と一緒に高みを目指す」——この校風に魅力を感じる受験生にとって、新宿高校は将来の目標を実現するための理想的な環境といえるでしょう。


<参照元>
ページ内の大学合格実績は各高校のホームページやパンフレットを参照しています。しかしながら、参照したタイミングによっては速報データであったり、年度をまたぎ変更となっている場合もありますので、正確なデータは各都立高校の最新データをご確認ください。
・新宿高校公式サイト https://www.metro.ed.jp/shinjuku-h/

